表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/50

<22>

「へぇ…」

 老婆は、やはり前の老婆に間違いない…と口橋(くちばし)は見て取った。弥生時代の装束を身に着けている老婆など、他にいる訳がない…と、即断したからである。^^

「実は、この前、南西の方角から降りてきよるとミイラが言っておったと申されましたが、その五体のミイラが警察の霊安室から忽然と消え去ったんですよ。その件で今日は寄せて戴いた・・というようなことでして…」

 口橋は細かな説明をした。

「さようでごじゃりましたか…。ミイラは消えよりましたか…」

「はい…その消えたミイラはどこへ行ったか? それを占ってもらえないかと…」

「なるほど…。消えよりましたミイラがどこへ・・ということでございましゅな?」

「そのとおりで…」

「お婆さん、分かりますか?」

 鴫田(しぎた)が話に加わった。

「ちと、お待ち願えれば、祈祷いたしましょうほどに…」

「是非、お願い致します…」

 二人はペコリと老婆にお辞儀した。この不可解な事件とも事件でないとも言えない一件の手がかりは、今のところ老婆を置いて他にはいなかったのである。

「あの…どれほどお待ちすれば?」

「さよでしゅな…およそ20分ばかり…。ドクダミ茶でもお出ししますでな…」

「いや、おかまいなく…」「おかまいなく…」

 二人は同時に遠慮をした。本心だった。^^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ