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Good OLD DAYS  作者: 代理投稿者
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初恋の人はホミカです。

人生がめんどくさくてどうしようもありません。

ただラップと執筆は、ぼちぼちやってます。

今から大事な事言うからさ。


なぁ、聞こえてるか?


これから俺達さ、


………やっぱ何でもないわ。


あの時の俺達はさ、本当に会話はたわいのない、あたり触りのない話しかしなかったよな。


少なくとも俺はしなかった。


あん時は強い酒が飲みたくなったよ。


まぁ、酒なんて飲んだ事なかったけどさ。


本当は俺さ、お前の王子様ってやつに……いや柄じゃねぇか。


そりゃそうだよな。


お前をベッドに倒したらどうなるんだろうかって事はいつも考えていたけど、やっぱり俺達は只の友達だったんだよな。


……あの日に出会ってから今日までずっとさ。


あん時はビックリしたよ。


だって夜中の公園のベンチでさ三角座りして、泣いてんだぜ?


何事か、と思ったよ。


でも、そんなお前がほっとけなくてさまだ開けてなかったペプシの500ミリ缶をお前に渡そうとしてたんだけど、どう声掛けていいか分からなくて、周りをウロウロウロウロしてたよな。


そしたらお前は、


「何?」


顔を上げてさ、そう聞いてきたんだ。


その時の心拍音をお前にも聞かせてやりてぇ、それくらいにはドキドキした。


だってお前は、俺が今まで見てきたどんな女性よりも魅力的で、可愛らしかったからさ。


その時俺に出来る事といったら、


「これやるよ」


キザな風ふかして、ペプシを渡すことぐらいしか出来なかったよ。


「え……あの、私」


「れ、礼には及ばねぇ。これはテメーへの迷惑料だ。俺の目の前で泣かれるのは困るんだよ」


できるだけ声が上擦るのをさ、必死に耐えてそう語ったんだ。


滅茶苦茶カッコつけてさ、それこそ柄じゃないのに、さもやハードボイルドであるかのように見せて………今思うととんでもなくダサい様に感じるけど、まぁあんまり女性と話した事なかったしさ、まぁそこは堪えてな。


するとお前は急に笑いだしてさ、こう言うんだ。


「迷惑料の意味間違ってるよ」


恥ずかしくて仕方なかった。


かなりかっこつけて言ったからさ、顔中が真っ赤になって。


「え?ま、マジ?」


そう聞き返してしまったんだ。


「本当にダサいよね。笑っちゃうぐらい」


お前はさ大笑いしてさ、俺をディスってな、こう繋げたんだ。


「本当に笑っちゃうくらいダサくてさ………お人好しだよね」


まぁぶっちゃけ、最後の一言がかなり小声になってたから間違ってるかもしんないけど、そう言ってくれたように今では思うんだ。


まぁ、その時は恥ずかしくて聞き取る余裕もなかったんだけど。


そしてあまりの恥ずかしさにさ、「んじゃ俺行くわ」って走って逃げちゃった位だから。


でもその後、後ろから何か聞こえたんだがお前何か言ったか?


そこが前から気になってたんだけど、まぁいいか。


でもさ、あの日の翌日お前が俺と同じクラスに来るなんてさ思ってもいなかったよ。


教室に入ってきた時、つい大きめな声で、あっ!てな。


クラス中が俺に注目してさ。


お前はさ、俺と同じ高校に転校するって事をあの日の夜から知ってたって言うけど、あの時俺と同じ様に驚いてたぞ。


まぁ、その事はいいとして。


お前と知り合いであると担任から捉えられて、お前の席を俺の隣の席に指定して、こいつに色々教えてやれって言われた時さ。


思ったね。


これは千載一遇のチャンスだって。


お前とさ仲良くなってあわよくばってさ。


だから俺は、了承したんだ。


それに前の日に助けようとした分、中途半端に見過ごすなんて事は出来なかったし、下心どうこうじゃなくて人助けってのがどれだけ大切な行為だって事は知ってたし、何よりほっとけなかったんだ。


つまり色んな感情が絡み合って了承したんだよ。


その後お前は俺の席の隣、後ろから二番目の窓側の席に座って、俺に向かってさこう言うんだ。


「よろしくね。迷惑料君」


ちょっとイラッとしたけど、それくらいの笑顔を俺に見せてくれた。


そっからいつでもお前が隣りにいる生活が始まったんだ。

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