2091年6月 Part3 魔法と学園と欲望と
試験があって中々執筆が進まない
なんでこんな学部に入ったんだろう
そう思う今日この頃です
なので一話投稿を許して。゜(゜´Д`゜)゜。
病室に医者と加藤が入るとそこには肌がつやつやとした笑顔の父親と精気を吸い取られたようなやつれた姿でベッドにぐったりしている息子の姿があった。
「満足そうで何よりです」
加藤が孝彦に笑顔でお辞儀をした。
「うむ、最近忙しくて繋と過ごす時間がほとんど無かったからなぁ。繋成分を補充できたから良かったよ、ありがとう加藤」
父さんは加藤と固い握手を交わした
『あの裏切り者、後で殺す』
心の中で繋は固く復讐を誓った。
後ろで顔に笑顔を浮かべながら静かに立っていた白衣のおっさんがすっと前に出てきて父さんの背中を叩いた
「息子が無事回復出来て良かったな孝彦」
「あぁ、世話になったな宮地」
「いやお前には返しきれないほどの借りがある。これくらいなんてことない」
父さんと宮地さんは笑顔で抱擁を交わした
「繋、こいつは宮地。高校からのダチだ」
「宮地さん今回は色々とお世話になりました」
俺が深々と礼をすると宮地は笑って俺の肩をポンポンと叩いた
「なぁに、大したことじゃねーよ。しっかし、めっちゃ魔素をとりこんだなぁ」
父さんの方に目を向けると真剣な顔になっていた
「国防軍基地の貯蔵のほぼすべての魔石とうちが作れる魔石を結構使った。魔素量だけで言うと世界トップクラスだと思うぞ」
父さんがそう言うならなかなかの量の魔素を吸収したのだろう。
「それで少し問題があるんだ」
宮地さんが少し申し訳なさそうな顔をしながら切り出した
「魔素の吸収量が多ければ魔臓も必然的に大きく、組織内密度も高まるんだ。そういう人たちは普通の魔法使いと違って魔素の接種を一日何回かしなければならない“常時魔素循環体”と言う体質になるんだ。」
「普通の魔法使いは一週間に一回ぐらいの補充で十分らしい。でも常時魔素循環体の人は文字通り常に魔素を体内で循環させて消費するようになるんだ。このおかげで上級魔法をポンポン打つことが出来る体になれるがその反面魔素の接種回数が増えてしまう」
宮地さんはベッドの横にある点滴を指した
「それには魔石を粉末状にしたものが混ぜてある。今はそれで大丈夫だ。あとは孝彦と国の方が何とかするだろう」
父さんは鷹揚に頷いた
「それに関しては問題ない。国の輩に貸しを作るのも癪だし、うちらの方ですべて賄えるからな」
そう、俺の父は人に借りを作るのが大好物だが貸しを意地でも与えたくないそういう人種なのだ。
それを知っている宮地さんはゲラゲラと笑った
「その、僕が常時魔力循環体なのは分かりました。で、僕どの魔法に適性があったのですか?」
「おう、それは俺も気になる」
親子で宮地さんを見つめた
「あ~そう言えばまだ教えてなかったな。坊主は3つの魔法適正がある。まぁ、魔力量からしてもっとあってよかったはずだがそういう人もいる。闇、空間そして創造魔法だ」
闇魔法、空間魔法そして創造魔法。何ともパッとしない魔法ばかりだ。
「なんか陰キャな魔法使いが好きそうな魔法ばかりだな」
いやぁ~父よ、真顔でそこまでストレートに言わなくてもいいでしょ。泣くよ、俺。
「でも、使いこなせるようになったら絶対に戦いたくない魔法使いになれるぞ」
「?」
息子が今の言葉を理解しきれていないのを見て孝彦は笑った
「まぁ、学園に入ればじきにわかる。」
「学園?」
そこで宮地さんが持っていた書類を繋に渡した。
そこに書かれていたのは
「小笠原魔法学園?」
初めて聞いた名前だ
「あぁ、日本の魔法使い、特に戦闘を行える魔素量を持つ魔法使いはここで訓練するんだ。本来俺はここの病院に勤務している」
宮地さんが胸を張りながら答えた。
資料に目を通すとそこには小笠原諸島の西之島と呼ばれる島が度重なる噴火で面積を広げ20年前品川区と同じ広さになって活動を休止しし、そこでこの広く、他国の目や手が届きにくいこの島に国が魔法使いのための学園都市を建設したという旨が書かれていた。
「なかなか立派だぞ」
宮地さんはそう言いながら廊下から取ってきた椅子によいしょっと言いながら腰かけた。さすがにずっと立っているのは疲れるらしい
「魔法と科学の最先端技術がふんだんに使われてる近未来的な都市だ。初めて着いたときはたまげたよ」
「何なら繋が入学する日にうちの出先機関がリニューアルオープンする。美羽にも文句言われないような名目が出来た、ぐへへ。」
魔道具作り以外の仕事をしたくない父、社長としての自覚を孝彦に持ってもらいたい鍋島美羽という超優秀なスパルタ秘書。この二人のくだらない戦い、最近鍋島さんが優勢らしく社長としての仕事を大量に父にやらせているらしい。
父のみっともない顔を見て失笑しながら宮地は繋の手元にある資料を指した
「お前さんの魔力量からしてここへの入学を国が義務付けると思う。結構いい所だし、日本ではもちろん一番、世界的にも中々の魔法教育をするから損はない特にないぞ。」
それまでキモい笑い方でトリップをしていた父が急にきりっとした表情になった。
「繋、絶対にそこに入学するんだぞ。父さんの生命がかかってるんだからな」
一瞬でも父に期待した俺が馬鹿でした。
父のくだらない欲望もあってここで小笠原魔法学園への進学が決まった。