表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ラストレター

作者: 中原 誓

愛しい君へ


君と別れてから三月(みつき)になります。

この北の戦地にも雪がちらつき始めました。

地元出身の奴に聞いたところによると、来月には銀世界になるとのことです。


できることなら君に見せたかった。

一点の穢れもない雪の野原を君と二人で歩きたかった。


どこまでも。どこまでも。


そして振り返り、はしゃぐ君を抱きしめ、点々と続く僕らの足跡を眺めたかった。



君は今何をしているでしょう。

僕を待っているのなら、どうか待たないで下さい。


君の側には行けそうもない。


今は、まだ。


僕はまだ生きていくから。

生きて。生きて。

命の続く限り生き延びるつもりだから。


だから


どうか、君の前にあるという虹の橋を渡って行って下さい。


僕を待たなくても、僕は君を忘れない。

いつか必ず君を探しにいきます。


約束する。


そして その時は歩いて行きましょう。



二人で。


どこまでも。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ