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七話 ランツェレト公爵家

ブックマークがこんなに増えて嬉しいです!

これからもこの作品をお願いします!

目標は完結です。

目標に向かって頑張りたいと思います。

次の日の早朝、気づけば何処かの部屋のベッドにおり、朝を迎えておりました。


簡素な硬い寝所ではなくクッション性のある肌に優しい生地の寝所だった。

疲れはすっかりとれ、スッキリとした頭で昨日のことを考える。

寵愛を受けた。しかし体などの変化は見られない。加護を受けたものは魔術の適正が増えたなどとあるがその実感はなく、検査しても変わらないだろう。だが、以前よりもからだの疲れがとれやすくなった?実践しないと判らないけど以前よりも前回よりも動ける気がする。











それから豪華な、前回では当たり前の朝食を食べ、また馬車に揺られた。


「ヴィヴィアン様の専属従者となりました。改めましてカルト・フージャと申します。よろしくお願いします」


えっ?初めて同じ馬車だなと思ってたけどそういうことね。


‥‥前回はついた覚えがないのだけど。あら?もしかしてシマさんの時のように何かあってわたしが忘れてるだけなのかしら。

それは手遅れになると前回となにも変えられない。何があるかはわからないけど先に手を打つ必要があるわね。


やっぱり鍛えよう。


「よろしくお願いします、カルトさん」


そう言うとカルトさんは笑っていった。


「ええ、こちらこそ。ですのでさん付けは要りません。あとこれからは言葉遣いなども私が指導させていただきます」


えっ!?前回やってたけどそのあとの生活が自由すぎて忘れてるのだけど、言葉遣いは今、思い出して直してるところだし。


「よ、よろしくお願いします‥‥カルト」


うん。必要最低限以外は喋るのやめましょう。


「まぁ、私とだけの時はいいですよ。息抜きも必要ですからね」


カルトさんやっぱり優しい。

前回は本当に何でこういう人がわたしの身近にいなかったのかしら?


今日の午後につく予定なのでわたしは貴族特有の落ち着いたドレスに着替えました。

わたしは前回でもよく耐えたと思います。

窮屈だったり、ただ重いだけで通気性も悪い、ガチャガチャしてて悪目立ちと最悪でしたから選べてよかったです。

そこだけは今後も主張していきたいです。








日が暮れ、辺りも暗くなって来た頃、ようやく見慣れた、しかし比較的記憶よりもきれいな家が見えました。まぁ、家というよりも城に近い屋敷ですが。


馬車からカルトに降ろしてもらうと玄関にメイドたちが集まり礼をしていた。

揃っていて絶景ですね。いい気味です。




夕食の時間前らしいので家族用の食卓のある部屋に向かいます。

長い廊下を視線の高さの違いに驚きをもちながらも知らぬふりを歩きます。


「こちらにあるランプは魔道具で魔力を貯めることで暗いところを明るくするんですよ」


わたしの手を引いて先導してくれるカルトがわたしの視線の先にあるものについて教えてくれる。


なるほど、物の外見もそれらしく装飾している。前回のわたしは知らなすぎるのではないでしょうか?


「さて、つきましたよ」


目の前には大きな両扉があり、カルトが開いてくれるので先に進む。


それから無駄に大きいテーブルに家族の人数よりも多い椅子のひとつ、わたしのために引かれた椅子に座る。


一番奥の上座には当主である父様が座り、入り口から見て左の一番奥に父様の奥様が座り、その向かいに父様の長子であるお兄様が座っている。また、奥様の隣に父様の次の子である妹様が座っている。

ちなみに記憶ではわたしはお兄様と妹様の間がわたしの年である。

わたしはお兄様から一席空けた隣に座っている。


気まずく今すぐにでも一人部屋に向かいたい気持ちが徐々に高まっていきます。


食事が長方形のテーブルに並べられる音だけが何故か鮮明に聴こえていきます。

なんでもこの家は出来立てを食べたいので運ばれる前に席につくのだとか。


そして揃うと父様がようやく口を開けます。


「これから家族になるヴィヴィアン・フレーシアだ。ジーク、お前の妹でアメリアの姉になる」


そう言うと他になにも言わずに食事を父様は食べ始めました。それに合わせて他の人も食べます。

わたしはカルトに小量とお願いしていて良かったと思いました。味が殆どしません。美味しいはずなのに美味しくない。ええ、父様にはもっと言ってほしかったです。


奥様、わたしのお母様になる予定の人はわたしを先程から睨み付けておりますし、妹様もわたしを同じく睨み付けております。


脳内で彼女たちの姿を思い出しましょう。

奥様はたしかミランダという名前で、金髪茶目で生家は侯爵家でしたね。勝ち気の美女というのはこういうことでしょう。

美人は睨むと迫力が増しますね。シワが増えますよ。

妹様はアメリアというかわいい名前でたしか貴族らしくない大変素直で面倒だったのを覚えてます。まあ、わたしと違い母譲りのしかし薄い金髪に青い目は羨ましく思いますね。


お兄様は父様を若くして表情を豊かにした感じなので父様との違いに困惑し、考え方が理解不能で面倒だったのをやらしてやはり覚えてます。

どちらもわたしと顔立ちが違うので本当にわたしは父様の実子であるのか疑問ですね。


前回も家族関係は上手くいかなかったのです。期待するだけ無駄ですね。さっさと切り捨ててわたしは自分のために今度こそ身を守れる術を確立しなくてはいけませんね。


カルトさんに部屋に戻ったらワガママを言いましょう。


明日は前回では確か魔術の適性についての検査でしたね。わたしが明らかに無能とわかる瞬間です。前回は結果に絶望しやる気も何もかも失せましたが、今回ははじめからわかっています。期待もなにも、多くある使い道のない魔力の利用方法を考えましょう。




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