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クラス召喚に巻き込まれた英雄  作者: 神谷 レン
英雄の帰還
8/10

5話 王都進軍準備

時間は俺が陛下たちを拘束する1時間前に戻る。


エリスに頼んでいた部下たちが集まったみたいだ。

俺はすぐに公爵家の謁見の間に向かった。


そこには2年前に旅をした仲間達、師匠、同盟を結んでいる王たちがいた。俺の姿を見ただけで、歓迎の声が上がる。本当に帰って来てよかったと思う。


「みんな。待たせて悪かった。ただいま帰還しました。」


代表として王たちが声をかけてくる。


「レン様、お帰りなさいませ。」


「ただいま戻りました。アーサー様」

そう返すとアーサー王は頰を膨らませて不満そうに睨んできた。


「レン様にはそう呼ばれたくないです。」


「失礼致しました。アルトリア様。」

本来の名前を呼んであげると、少し嬉しそうになるがまだ不満に思っているらしい。まぁいつものことだし放置しておこう。


次に声を掛けてきたのは、妖精王 ティターニアと精霊王 サリスだった。


「彼女も嬉しいのですよ。貴方様が帰還されて。」


「そういう貴方も嬉しいそうじゃないですか?ティア」


「当たり前じゃない。この日を待っていたのだから。」

2人は嬉しそうに話している。このままだと話が進まないからここいらで終わりにしてもらおう。


「御三方、そろそろ先に進ませていただこう。」

そういうと3人とも整列しているところに戻った。


「今回の内乱の時に不在だったことを深く反省している。また知っているものもいるだろうが、今回の内乱を終わらせる為、宰相たちは勇者召喚を強行した。」


この話を聞いてみんなの雰囲気が変わる。俺が公爵に叙爵された時に禁忌としたものだ。禁忌とした国が自ら破っていた下の子もない。


「また、召喚された人数は俺を合わせて41人。召喚者はアイリス第2王女。シャルル第1王女を人質にとられての召喚だ。仕方がない部分があるが、国民たちは納得しないだろう。シャルル王女殿下はこちらで保護している。」

そう言い終わると扉からシャルが入って来た。


「皆さま、ご無沙汰しております。アースティア王国第1王女シャルルでございます。この度はご迷惑をお掛けいたしまして、誠に申し訳ございません。しかしクロスフィールド公爵が戻ってこられたので、数日を持って終わるでしょう。」


この王女様は何を言ってるのかな?今までも数日で終わらせたことなんてないはずだ。しかもこの王女様、全部押し付けてくるつもりだ。


「レン様、何逃げようとしているのですか?」

シャルが笑っていない笑顔で見つめてくる。


「ナンノコトかな?俺が逃げるわけないだろ。」

こちらも笑顔で返しておく。


「夫婦漫才はいいから先に進んでください。お義兄様。」

エリスからツッコミが入る。


「ああ、悪い。現在、陛下と貴族は謁見の間にて待機中、アイリス王女と宰相は召喚の間にて、勇者たちと対面中だ。俺はこの機会に腐った貴族たちを処罰する為に王都に進軍する。これはシャルル王女殿下も承認してくださっている。ついてくるものは、30分後に公爵家前に集まれ。以上、解散。」


俺はそう言って、次の段階に入る。国民に向けての声明だ。


「アースティア王国の国民に伝える。私はクロスフィールド公爵家当主、レン=クロスフィールドです。国が荒れている時に不在だったことは申し訳ないと思っている。なので今回の責任を取り、内乱を収めるために私は王都に進軍する。このことはシャルル第1王女の承認があり、聖王 アーサーペンドラゴン様、妖精王 ティターニア様、精霊王 サリス様より正当なものと認められたものである。数日のうちに終わらせるので、もうしばらく待ってほしい。」


そう言い、俺は国民に対し頭を下げる。

そして仲間たちに向けてこう言った。


「さぁ、反逆者たちを滅しよう。」


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