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クラス召喚に巻き込まれた英雄  作者: 神谷 レン
英雄の帰還
3/10

1話 シャルとレン

シャルル王女視点――――――――――――――


私は私室に軟禁されている。

レン様を召喚するのを反対した為だから。

お父様たちは、貴族たちに反対していたが私が人質になったせいで、何もできない。これは当然の結果。


「これで良かったのですか?シャルル様。」


私付きの侍女のマリーが聞いてくる。


「ええ。これで良かったのです。あの方を巻き込まない為には…」


「でも、それだけの為にシャルル様が死ななくても…」


仕方ないことです。

レン様はこの国の為に、頑張ってくれました。

これ以上巻き込む訳にはいかないのです。


私は今までのことを思い出していました。

初めて、レン様に会った時のこと。

魔物を倒したこと。一緒に旅をしたこと。

ああ…私はレン様のこと好きだったのですね…

そうわかると死ぬことに後悔してきました。


「レン様。私の分まで幸せになってください。」


もう会うことのないあの方を思い出し、涙を流していた。

だから私は、そのことに気がつかなかった。


「シャル。君が泣く必要はどこにもない。」


…………………………………………………………


女神イシス様に送り出され、自分は再びエスティルに帰還した。

周りを確認すると、以前来たことのあるシャルの私室だった。


シャルの近くに召喚してくれると言っていたが、どこにいるのだろうか。

もう一度、周りを確認すると椅子に座り、涙を流しているシャルを見つけた。


自分はシャルが泣いている姿を見たくない為に戻って来たのに、召喚された瞬間に見てしまうとはなぁ…

声をかけないままでいるのも悪いし、声をかけるか。


「シャル。君が泣く必要はどこにもない。」


そう伝え、シャルの場所に向かった。


「え。どうして…ここにいるの?」

彼女は、自分がいることに驚き聞いてくる。


「どうしてだと思う?答えは意外と簡単だと思うよ。」

自分は笑ってそう問いかける。


「なんで笑っていられるの?もう元の世界に戻れないのに…」


彼女は泣きながら、問いかけてくる。


「それは君の方が大切だからだよ。だから俺は帰ってきた。」


そう言うとシャルが泣きながら、抱きついてきた。


自分は彼女を守る為に、向かってくる敵には全員倒すと決めた。例え相手が神であろうとも…

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