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ダンジョン工房〜作れば作るほど工房がLv.upするダンジョンで、精霊さんやもふもふと雑貨屋始めて鍛治無双します〜  作者: 幸運寺大大吉丸@書籍発売中


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第1話 爆散

-side フィル-




「フィル。お前、クビ」

「は?」

「と言うより、今日でこのクランは解散だ」

「え?は?ええ……?」」



 突然ですが、俺が所属していた創立2年のクラン「アウトバーニング」爆散しました。

 勇者を追放したパーティリーダー--デイモンドがトップを務める新興クラン。今思うと、この響きだけでもう既に地雷臭がプンプンするクランだったのは間違いない。

 ここ最近、急成長でノリノリだったクランリーダーに一緒に俺とクランを盛り上げないか?と言われたので、とりあえず片足突っ込んどくかとクランに入会した。

 最初の1年は極めて順調だった。様々な難事件をサクッと解決してくれる勇者の力もあり、クランは急成長した。

 しかし……。



「今日をもって勇者シオンを追放する」

「--は?なんで俺が?」



 創立1周年のクランの式典でクランのトップがテキトーな理由で勇者を追放した。トップは勇者の事を無能だと思っていたらしい。



「取引先から打ち切られました……!」

「こんなはずでは……!」



 このクランがおかしくなったのはそこからだった。

 勇者シオンは誠実で性格も良く、人気実力人望実績ある大変優秀な勇者だった。

 貴族からの信頼も厚く、当時はクラン所属の雇われの身だったから、貴族も手出しは追放された直後に貴族位をもらうくらいには彼らにとっても大きな存在だった。

 当然、彼に依頼をしていた大商人や貴族からの依頼は激減、クランの収入が大幅に減少。俺はクラン設立当初からいたので今までリストラされなかったが、沢山の仲間がクビを切られたし、沢山の仲間が自らクランを去っていった。



 勇者を慕うものもまた優秀な人ばかりだった。幼馴染の聖女や剣聖、魔術師、自他共に認めるライバルのS級冒険者などがこぞってクランいなくなり、人手不足で組織が回らなくなってしまった。

 給料も下がり、残業も増え、完全にブラッククランとなったクランにそれでも俺はしがみついていた。



 こんな事いう俺は勇者のそばにもいれない能力も平均、実績も平均の人間だ。

 勇者とは面識はあったが、挨拶してちょっと世間話する程度でお互い干渉もせずに、ビジネスライクな適度な距離感を保っていた。

 勇者がいなくなった後、自分も他のクランに転職しようかなと思い決断したのだが、自分自身にそこまでの実績と能力がないので1回目の転職活動に失敗して以降、なんだかんだでズルズルと先延ばしにして今に至る。

 勇者に頼るという選択肢は特になかった。それこそ最近は成功しているような噂を聞くが、貴族位を貰っても様々な方面の敵を黙らせるために、勇者は勇者で大変だったみたいなので、勇者は頼れなかった。優秀で人気だから敵も多かったみたいだ。

 優しい勇者のことだから頼ったら助けてはくれると思うが、そもそも、プライベートで仲良かったわけではないからいきなり、押しかけて迷惑かけても困るだろう。そんな迷惑を他人にかけるわけにはいかないと思った。



 というわけで、そうこうしている間にただいま絶賛無敵の無職になってしまったわけである。



「……フハハハハ!無敵になってしまった。これから、どーしようか」



 爆散されたという新聞記事を一人暮らしの家で見て、とりあえずクランの現状を同僚に確認してた後、どうしようもないと知り、家を解約する事にしたのだった。



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