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第一話 英雄の曲が流れる時 8
「この彼以外の人間で煩くしない人なら2名だけ入ってもらっていいです。そうシェール王子に許可をもらいました」
陽はガーンと目を見開くと口を尖らせ彼を睨んだ。
月は一瞬静かに微笑みかけて直ぐに表情を変えると
「早くしていただけないなら迷惑になるので立ち去ってください」
と告げた。
それに二人の男性が歩み出て月の前に行くと手帳を見せた。
「私は警視庁警備部警護課成澤警視正だ。協力を感謝する」
もう1人も同じく
「俺は警視庁警備部警護課高水警視だ。ご協力感謝する」
と告げた。
月は2人に
「今は仕事中なので屋内外での騒音は遠慮願います。どうぞ」
と言い、中へと姿を消した。
陽は後からやってきた赤木勇介に
「おい、鷹司。その表情……ガキか」
と呆れた口調で言われ
「神津警部が呼んでいる」
と誘われた
陽は頷いて
「了解」
と言うと、踵を返して足を踏み出した。
背後では持明院月が警視庁警備部警護課の二人と共に打ち合わせをしていたのである。
小学5年の夏休みに訪れた自然豊かな島。
そこで陽は月と出会った。




