表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/114

終局 4

 そこに丁度勇介が姿を見せた。

「おお!? どうした」

 

 陽は勇介を見ると

「グッドタイミングだ」

 と言い

「姉貴のいる場所が分かった」

 と告げた。

「倉庫だ」

 

 勇介はハッとすると

「そう言えばジャパンルート土地開発株式会社が倉庫を持っていた」

 と言い

「そこに調べに行くか」

 と車を走らせた瞬間に携帯が切れた。

 

 日和は倉庫の中に現れた人影に目を向けた。

 そこには綺麗だが野獣の目をした女性が立っていた。

「あら、大人しくなったわね。こんなところで暴れても誰も来ないわよ。貴方の携帯も預かっているし」

そう言ってポケットから携帯を取り出して見せた。

「13年前に父にヤクの密輸に気付いた男が知らせに来たことがあったのよ。もちろん父がその片棒を担いでいるとは知らなくてね。父はそのヤクを仲介することでお金を手に入れて母が再婚した後に見捨てられた私を勉強でもなんでも手助けをしてくれたの。多くの親は子供を捨てるの平気なの。都合が悪くなったら平気で捨てるのよ。そう母が父から私を引き離したのだって唯の見栄よ。醜聞を父に着せるためだけ……そして、再婚相手の男が私を見たくないって言ったらポイよ。でも父はずっと私を大切にしてくれた。父だけだった。だから私は父を守っていこうと決めたの。悪でも善でもどうでもいいの。父がその男と妻を殺した時も子供も死んだと思っていたのに」

 

 日和は彼女を見つめた。

 恐らく月の両親の話をしているのだと分かった。

 

 彼女は息を吐き出し

「持明院月がまさかあの夫婦の子供だったとはね。あのハンカチを持っていたら父のやったことがばれてしまう。それさえ処分すれば……いえ、あの持明院月がいなくなれば」

 と告げた。

 

 日和は身体で高溝の携帯を隠しながら動かなかった。

「陽、月君を守ってあげて」

 そう祈ることしかできなかったのである。

 

 勇介は等々力にジャパンルート土地開発株式会社の倉庫にいるのではないかと報告した。

 誰が誘拐したのは分からないが高溝かなるみ礼二の娘の天海礼華のどちらか、いや、もしかしたら二人でしたのかもしれない。それしか考えられなかった。

 

 等々力は警視庁捜査一課に連絡を入れて天海礼華の勤務を聞いた。

 それに小守が

「彼女は早くに帰宅しましたけど」

 と告げた。

 

 等々力はそれに

「わかった」

 と言うと電話を切り萬田と佐々に

「急ぎジャパンルート土地開発株式会社の社屋や建物を調べてくれ。鷹司の姉を助けるぞ」

 と告げた。

 

 それに二人は敬礼して飛び出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ