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陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

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66/112

誘拐 6

 萬田はマサキリゾート開発株式会社を出ると

「つまりどうしてもあの島が欲しかったという事か……やはり『あの島』に何かあるってことだな」

 と呟いた。

 

 そして、ジャパンルート土地開発株式会社の会社情報を帝国データバンクで調べた。 

 ジャパンルート土地開発株式会社に実質的な売り上げはなくペーパーカンパニー状態であったが資本金だけは大きかった。

 

 取締役社長は高溝剛三。

 社員は5名ほどの人数だけは小さな会社であった。

 

 萬田はそれを見ると

「普通では考えられない会社形態だな」

 と言い住所の場所へと向かった。

 

 社員は5人だが敷地は広く5階建ての自社ビルを持っていた。

 

 萬田は目を細め

「こりゃ、挨拶しないわけにはいかないか」

 と言うと足を踏み入れた。

 

 陽は島に着くと飛行場で待機し迎えに来た眉山旅館の眉山千代に話を聞いたのである。

「ここって飛行機は一日一便だよな」

 

 千代は頷くと

「ええ、昼に到着して点検して夕方に本土へ行くわ」

 と答えた。

 

 陽は頷いて

「けど俺がこの前迎えに来てもらった時に飛行機着陸していたけど」

 と聞いた。

 

 千代は「ああ」と言うと

「そうね、貨物便だと思うんだけど到着して荷物を下ろして飛んでいくわ」

 と告げた。

 

 陽は彼女に

「それって決まった曜日に時間?」

 と聞いた。

 

 彼女は頷いて

「ええ、確か水曜日の午後だったと思うわ」

 と告げた。

「村の人は余り気にしてないけど」

 

 陽は携帯を見ると

「今日は月曜日だから明後日か」

 と言い

「ありがとう」

 と答え

「明日は空港を調べるか」

 と彼女の車に乗って宿へと向かった。

 

 そこには前回火事を呼びに来た消防団の高瀬昭一の姿があった。

「今日来られると聞いて待っていました。前の時はありがとうございました」

 

 陽はびっくりしつつも

「いやいや、警察官として普通の事をしただけだから」

 と答えた。

 

 高瀬は笑って

「今までの駐在員は信用できない奴らばっかりだったから今は空きなんですけどね」

 と肩を竦めた。

 

 駐在員が逃げ出したので新しい警察官が選任されるまで空きという事だ。


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