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陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

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61/111

誘拐 1

 ……月……

「逃げるんだ」

 周囲は赤く染まり柱は火の粉を吹いていた。

 

 父の服も赤く染まり強く強く手にハンカチを握りしめさせた。

「これを持って……逃げるんだ。警察を信用してはダメだ。いつか、お前が信じられる人間が現れたら……その時に……」

 

 ……それまで生きろ……

 

 パジャマのまま父親に押し出されて家の外へと出た。

 その直後に家は焼け落ちた。

 

 闇の中を裸足で走った。

「お父さん、お母さん」

 

 ただ。

 ただ。

 夢中で足を動かしてたどり着いた場所が眉山旅館だった。

 

 血に濡れたパジャマの自分を旅館の主人は驚いて抱き締め、直ぐに服を着替えさせて匿ってくれた。

 

 月は鞄の中にビニールに入れたその時のハンカチを押し込んで家を出た。

「滝口さんに会わなければ…どうか…どうか…無事で」

 

 訪ねた病院で滝口渉は意識を取り戻していたが

「すまない、君に渡そうと思っていたUSBを何者かに奪われてしまった」

 と告げた。

「気を付けてくれ」

 

 月は頷き

「俺は大丈夫です。どうか滝口さんも気を付けてください」

 と告げた。

 

 滝口は頷きそのまま再び眠りについた。

 

 月は病院を後に

「俺はもう引き返さない」

 と足を進めた。

 

 空には太陽が輝き人々の活気が町の道に広がり始めていた。


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