13年前の真実 2
マンションの前に立つ月に戻ってきた日和は目を見開いた。
「月君? どうしたの?」
月は慌てて
「いや、その」
と言葉を濁した。
日和は笑むと
「入って頂戴」
と家の中へと招きお茶を出した。
何か迷っている月に日和は
「月君と陽は正反対ね」
と笑むと
「月君は冷静だけど動けなくなるところがあるわね。陽は反対にいろいろ突っ走ったり問題は多いわ、でもあの子に関して一つだけ自慢できることがあるの。陽は自分が辛いことでも逃げないことだわ。月君も立ち止まっても良いけど、大切な時は足を踏み出してね」
と告げた。
月はその言葉に心を決めると名刺を手に滝口を訪ねたのである。
が、彼は不在であった。
その日、陽が報告書の作成を終えて帰宅すると日和が夕食を作って待っていた。
「おかえりなさい」
陽は頷いて欠伸を零した。
それは何時ものことであった。
早朝仕事に出て夜帰ってくることもあるが稀で、多くの場合は早朝出て二日後三日後に帰宅と言う。警察はブラック企業であった。
陽はテーブルの上を見て
「……んー、姉貴、料理多くねぇ? 俺こんなに食えないけど」
と告げた。
から揚げに炒飯に餃子やエビのマヨネーズ和えもある。
今日は中華料理コースのようだ。
それに日和は笑って
「そうね、月君が来るのよ。陽に話があるみたいね」
と告げた。
陽は目をぱちっと開けると
「え?」
と声を零した瞬間にインターフォンが鳴った。
日和は微笑んで
「陽、出て頂戴。月君だわ、きっと」
と告げた。
陽は慌てて玄関に戻り戸を開けた。
そこに月が立っており
「陽、眠そうだな」
と小さく笑った。
陽は笑って
「そりゃ、二日貫徹の後だからな」
と言い
「入れよ」
と招き入れた。
「姉貴、今日は中華料理コースしているぜ」
月は笑むと
「日和さん、気を利かせてくれたんだ」
と言い玄関から上がると
「俺、和食とか洋食はよく食べるけど中華はここのところ食べてなかったから」
と告げた。
陽はそれに
「そうか」
とダイニングに入り椅子に座った。
月も日和に挨拶をして椅子に座り陽に
「眠いところ悪いけど話があるんだ」
と告げた。
陽は頷いた。
「姉貴から聞いた。大丈夫」
3人で日和の中華料理コースを堪能し、日和は気を利かせて自室へと入り、陽と月は陽の部屋へと入った。




