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陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

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34/111

第三話 時計の曲が流れる時 11

 USBメモリには前回の勉強会の動画が入っており談合と収賄の証拠となり、大々的に捜査二課を中心として組織犯罪対策部共同のガサ入れが行われた。

 田胡健一は翌日意識を取り戻し松城剛志が逮捕されたことを聞くと涙を落したという。

 

 それは恨みや憎しみの相手を責める涙ではなく、こうなってしまったことを止めることができなかった悲しみの涙であった。

 松城剛志も全てを自供し田胡健一に対する謝罪の言葉を繰り返していた。

 

 数日後、陽と勇介は萬田に連れられて離婚した菜摘と更紗が暮らすマンションへと訪れた。

 そこに持明院月の姿のあり更紗の笑い声と共にピアノの明るい曲が流れていた。

 

 陽はそれを見て

「良かった」

 と笑みを浮かべ、不意に

「けど月はどうしてあの時にあの曲を弾いたんだろ」

 と呟いた。

 

 勇介は息を吐き出して

「あの曲は作った当初はナポレオンを讃えた曲だったがナポレオンが皇帝になって失望したために名前を変えられた曲だからだろ。高い志しを持っていたナポレオンが権力者と言う俗物に落ちたと思ったベートベンの逸話」

 誰もが国や人々の生活を良くしようと政治家を志すが権力と金に溺れて初心を忘れていく。それを重ねたんだろ、と答えた。

 

 雨は上がり青空が広がっていた。


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