表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/112

第三話 時計の曲が流れる時 9

 陽は「だな」と言い

「なんかさー、そう言うのあるよな。人って最短距離とか最短の移動方法って考えるよな。多少の時間差なら問題ないのにな。先のじゃないけどついつい空港っていうと羽田とか成田だもんな」

 と告げた。

 

 勇介はそれにハッとすると

「確かに」

 と言い

「まさか。いやだが……彼だけが動機持ちだとは限らない」

 と心で呟いた。

 

 三人は萬田の紹介した蕎麦屋で天蕎麦などを堪能して田胡の自宅へと向かった。

 田胡の家には誰もおらず三人はその足で病院へと向かった。

 

 そこに彼の妻の光江がおり、三人は話を聞いた。

 田胡は現在ICUで治療を受けており意識不明の重体であった。

 

 萬田はICUの前で立っている彼女に手帳を見せると

「こんな時に申し訳在りませんが少しお時間をいただいても」

 と告げた。

 

 彼女は泣きながら頷き

「はい」

 と答えた。

 

 萬田は彼女に

「田胡さんはここ最近何か悩んでいる事とかはありませんでしたか? トラブルとか」

 と告げた。

 

 彼女は息を吐き出すと

「暫くずっと悩んでいました。何を悩んでいるのか聞いてもお前には関係ないと言って教えてはくれませんでしたけど」

 と告げた。

 

 萬田はちらりと勇介と陽を一瞥した。

 

 光江は夫の姿を見て直ぐに視線を戻すと

「ただ出掛ける前に変なことを言ってました」

 と告げた。

 

 萬田は頷いて

「それは?」

 と聞いた。

 

 光江は萬田を見ると

「自分に何かあっても大切なものは信用できる場所にある。ちゃんとなる。そんなことを」

 と告げた。

 

 萬田と勇介は顔を見合わせた。

 陽は田胡を見つめていた。

 

 三人は話を聞き終えると警視庁へと戻った。

 勇介は直ぐにパソコンの前に座り指先を動かした。

 

 陽と萬田は勉強会に参加する代議士や大手ゼネコンの重役たちの情報を集めた。

 ゼネコンに力も持つ代議士。

 そして会社の重役。

 

 怪しい関係である。

 

 陽はパソコンの情報を印刷しながら息を吐き出すと

「こういうの覚えるだけで大変だぁ」

 と呟いた。

 

 萬田は笑って

「ソタイならこれくらいは普通だ、頑張れ」

 と告げた。

 

 萬田は立ち上がると

「だが、問題はこの代議士や重役たちと田胡の接点がな」

 と言い

「裏取りはしないとな。集団収賄のこともあるからな」

 と告げた。

 

 陽は立ち上がると

「はい」

 と答え、萬田と共に出掛けた。

 

 赤木勇介は調べることがあると居残りであった。

 

 2人はそれぞれの代議士を訪ねアリバイを聞いて回った。

 企業の方も一応回った。

 だが、全員アリバイがあり、やはり、収賄の方も尻尾を出さなかったのである。

 

 同じ頃、持明院月は田園調布に姿を見せており、松城剛志の祖父である剛一の元を訪れていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ