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陽と月  作者: 如月いさみ
陽と月

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第二話 別れの曲が流れる時 3

 勇介は眼鏡を直しながら

「鷹司、なに奇声発して……」

 と睨んだ。

 

 陽は慌てて画面を指差し

「この人の荷物、盗まれた!」

 と告げた。

 

 それに田口はモニターの番号を見てマイクを入れると

「第二ターミナルのエントランスで窃盗発生。至急、駆けつけるように」

 とその近くを巡回している警察官に指示を出した。

 

 画面に30代の警察官が現れてスーツケースを手に立ち去ろうとしていた男性に声をかけているのが写った。

 が、その人物がケースを持って走り出し、警察官が追いかけようと振り返るとスーツケースを取られた人物が慌てて警察官の腕を掴んだのである。


 陽は思わず

「ええ!? 何で!?」

 と叫んだ。

 

 田口は直ぐにマイクで全体の巡回警察官に連絡を入れ、走り出した。

 陽も勇介も萬田も彼について駆け出した。

 

 多くの人々が行き交う羽田空港。

 走る4人に驚きながら足を止めて見つめる人も多くいたが、それどころではない。

 

 飛び立つ飛行機のアナウンスも途切れることなく流れ、人々のざわめきも広がっている。


 陽は人々の合間から先ほどモニターで見た光景を見つけると

「あそこだ!」

 と駆けつけた。

 

 最初に駆けつけた警察官の他にも2人ほど救援の警察官がおり、荷物を取られた人物と持ち去ろうとしていた人物と荷物を確保していた。

 

 荷物を取られたと思った人物は若い20代くらいの女性でプンプン怒っていた。

「だから、それは私の荷物じゃないって言ってるでしょ!」

 そう告げていた。

 

 それに萬田と勇介はチラリと陽を見た。

「もしかして早とちりかよ?」

 と疑惑の視線である。


 陽は慌てて

「いや、だってこの人がそこからそのスーツケースを引っ張ってきていて、そこに置いていたのをその人が持って行こうとしたから」

 と説明した。

 

 スーツケースを持っていた男性は視線を動かしながら

「あ、いや……その……俺のスーツケースに似ていたので間違えて」

 と言い、女性を見ると

「彼女には申し訳ないことを」

 と告げた。

 

 女性は驚いて

「貴方、水崎さんでしょ? 貴方にそのスーツケースを渡すように頼まれたからアメリカから持ってきたのよ」

 と告げた。

「カール・オーガスさんの知り合いでしょ? そう言ったじゃない?」

 

 男性は舌打ちすると慌てて警察官の手を払って逃げかけた。

 が、それを勇介が男の手を掴んで軽く捻るように動かし地面に押し付けた。


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