data.9 過去の栄光②
タール「おい! 1! どういうことだ⁉」
No.1「どうって…何が?」
タール「とぼけんな! 孤児院のやつらだ! なんで殺した!!」
No.1「…何か勘違いしてないか? あれをやったのは俺じゃない」
タール「でも、お前あの時孤児院に行ってたよな?」
No.1「…なぁ、No.3 お前は人間をどう思う?」
タール「急になんだよ 俺はあいつらが好きだぜ あいつらの作るものや技術には驚かされる」
No.1「…そうか……知ってるか? 新しいプログラム族が生まれたの」
タール「え⁉ マジで⁉ じゃあ会いに行こうぜ!」
No.1「もういないよ」
タール「…は?」
No.1「俺らプログラム族を妬ましく思うやつらに殺された 仕方ないことではあるだろうな あいつらはそういう生き物だ」
タール「…だから殺したのか」
No.1「だから違うって 殺したのは俺じゃない…まぁ、助けもしなかったけど」
ドコッ
そう鈍い音が鳴るとNo.1は吹っ飛んでいった 俺が殴り飛ばしたのだ
タール「ざけんなよ! あいつらは関係ないだろ⁉ 罪のない奴に危害を加えたらやってることは一緒だろ⁉」
No.1「そう…だな なぁ、バグ族って知ってっか?」
タール「バグ…族?」
No.1「最近現れたプログラム族の亜種だ」
タール「そいつがやったってことか?」
No.1「そうだ 危険因子は排除しておくに限るってな」
タール「…それに賛同したのか?」
No.1「あぁ、人間には抵抗値を持つ個体がいる こいつらは俺たちへの対抗手段を持ってる 人間に同族が殺された以上見過ごすわけにはいかない だろ?」
タール「そうかもしれないけど…」
No.1「なぁ、No.3 俺にはお前が必要だ プログラム族の軍の補佐として…貴重な治療要因として 頼む…俺たちのために協力してくれ…」
タール「…一つ条件がある」
No.1「なんだ?」
タール「煙草を定期的にくれや そしたら協力してやるよ」
No.1「…ハハハ お安い御用さ」
そうして俺はNo.1の作った組織に入った