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錆びた剣と大量の魔力で俺は復讐する

息が苦しい




重い体を何とか起こし当たりを見渡すと茶色のゴツゴツした壁に蒼や白色といった鉱石が隆起しており通路のような形状で通路の先は暗闇でよく見えなかった




自分がいる場所をみると柔らかい素材でできた緑色の何かの物体がある。

何故か腰にはボロボロの片刃の錆びた剣があった

短剣のようなフォルムをしており何故か懐かしさを感じるほどだった





頭を強く打ちすぎたようで記憶が思い出せない、上を見上げるとぽっかり空いた巨大な穴があった、落ちてきたのであろうか

とりあえず今座っているものを鑑定する



名 前:マリン・レックスの亡骸

スキル:なし

概 要:マリン・レックスの亡骸

対価を払った物

復活にはd@"が必要です



「マリン......レックス....?」




ズキッ








「っぐあぁぁあああぁあ!!!」




何故だろう、記憶はないのに全細胞がふつふつと湧き上がってくるこの感触(・・・・・・)怒り(・・)悲しみ(・・・)憎悪(・・)哀愁(・・)唖然(・・)その他諸々の感情が脳裏に焼き付いてくる。



脳が焼けそうでのたうち回る、さらに息が苦しくなってきた。




「あがががががが」




言葉にもならない声がずっと出てくる

暗闇の中でシェリスはどこにも届かない声を上げていた。

どのぐらい時間が過ぎただろう。だんだん収まってきてなんとか歩けるぐらいには回復した。




「何だったんだ一体....喉が渇いた、水が欲しい....」





そうして水源を目指した。

ゴツゴツした足元で足が取られないように隆起していた鉱石を掴んでフラフラと前を進んだ。









どのぐらい歩いただろう、フラフラと歩き続けていると目の前に黒い影が通った気がした。




強い、そう感じさせる威圧が一瞬で通った気がした。

殺される、そんな思考が目まぐるしく脳を埋めつくした

生きたい、自分は誰で何者かも知らないが生きたいと強く思った。

腰にある錆びた剣が抜けと言った気がした。





上等だ、使ってやる。






喉が渇いているため、驚いて声を出すと無駄なエネルギー消費に繋がるため腰にあった錆びた剣を出した。




ポキッ





あれ?ん?今折れたよねコイツ?あれ?今からだよ?



視点が後ろに吹き飛んだ。



一瞬だった



そして隆起している鉱石に体をうち当てられた。





先程までいた位置が暗闇で覆い尽くされるほどに身体を何者かによって吹き飛ばされた





「ゲホォ...」





口から大量の血が錆びた剣にぶち巻かれた




まるで夢を見ているようだった

まるで今の現実が非現実で今は夢の中で悪い夢を見ているような感覚だった





それを裏返すような痛みが身体を襲う



「!!!!」



声にならない痛み





声を出してしまうと先程までいた場所から自分を飛ばした何かが来るとわかったからだ。




ぺちゃ、ぺちゃ、ぺちゃ、ぺちゃ





暗闇の向こうからゆっくりと何かが歩いてきているのがわかる。

息を殺す、臓器がぐちゃぐちゃかも知れないが息を殺さなければ息の根を止められてしまうかもしれないからだ




目を凝らし見ることだけに集中してしまう。







そして暗闇の中から現れたのは人型の鳥だった

それも筋肉のラインがしっかりと形成されており全体のフォルムもボディービルダーのようなフォルムをしていた




「けっけっけけけけけ」



まるで餌を捉えたかのように自分自身を見つめていた。

敵ではなく今日の食糧のように

最後の希望にその怪物に向けて鑑定をする


名 前:リパトリー

年 齢:2716

種 族:モンスター

レベル:173

HP :S

MP :B

筋力:SS

魔力:C

体力:S

速さ:SSS

運気:D



【称号】


【スキル】

瞬歩Lv6  身体強化Lv7






【瞬歩】

瞬時に走ることができる



【身体強化】

自信の各ステータスを1段階引き上げることが出来る

ただし既存ステータスが高い場合1段階上がりづらくなる
















圧倒的すぎる

記憶が無いシェリスでも

地上の基礎知識は覚えていた

まずレベルは人類の最高確認で279だという

問題はステータスとスキルだ

ステータスは下からF、E、D、C、B、Aの順にあり、そこから先は人智を超えた存在となり英雄扱いされる。

S、SS、SSSの順にありその先は未確認だという

次にスキルはLV1から入門、LV3から師範、LV5まで行くと達人の域まで達するとされそこから先は専門職の場合王宮に就職するか戦闘用スキルの場合英雄扱いされる、今現時点で確認されているのはLV9までである

目の前のリパトリーを見てみよう

ステータスは魔法系以外は全てS、スキルに至ってはLV5を超えており人外の域に達している








ステータスを見たシェリスは諦めたくなかったのだ

目の前に歩いてくる厄災、その厄災に一矢むくいたかったのだ

シェリスは折れて使い物にならなくなった血だらけの錆びた剣を握りしめ体を起こして剣先をリパトリーに向けた。











「殺してやる....っぐぅ!?!?」







また全細胞が疼き始めた。

まるで何かを思い出させるように(・・・・・・・・・・・・・・・)

まるで元から準備されていたかのように(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

まるでどこかの使徒が教えてくれているように(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

目の前の敵を屠るためだけの知識と力を得た(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)




















「そういうことか(・・・・・・・)」









攻撃しても速さが違うからすぐにやられてしまうだろう

では、その速さを上回る速さ(・・・・・・・・・・)で顔を蹴りあげよう。





足裏を鉱石に合わせる。なんの鉱石かは分からないが踏み台にするぐらいだったら耐えてくれるであろう

左足を前に、右足を後ろに、そして上体を屈める。

足に力を入れる、足に備わっている全神経へ血流を滝のように流し込み、足全体へ循環させる。





殺してやる、その思考のみを研ぎ澄ませ目の前の鶏をみつめる

イメージは顔面ドロップキック、右足でいい、両足で行くと足が耐えきれず折れる危険性があるからだ


「翔べっ!!」


目の前の風景が一瞬で代わり右足にけった感触があり、地面に着地した。

身体の傷は何故か癒えておりぐちゃぐちゃだったであろう臓器もなんの痛みもなかった。

やったのだ、リパトリーを。








「ぐぁあああああ!!!!」






今までとは比べ物にならないぐらいの頭痛がまた来た。









『受け入れて、全てあなたのためにやってる事です』









巫山戯るな







『ふざけてなどいません奏者様、1度身体を預けてくださいませんか?』





直るのであればナんだっていィ



はャくたスけてクれ



『かしこまりました、【プロミネンス・プレイヤ】』




濁流のような状況が脳に入ってくる

自然と痛みはなかったがそれと引き換えに情報が入れば入る程憎悪が増していく





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