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みっともねぇ所を見せちまったな。

浅い思考は、無能よりも質が悪い。

 ギリスの剣の連中は、まあ、言うだけあって、それなりだが、それだけだ。


「別に死んでも良いが、後処理が面倒臭いから一応は危なかったら助けてやってくれ。」

「はい。」×皆


 ……乱戦になったが、残り3割という所で、出稼ぎ?に行っていたゴブリンが帰って来た。

 その数は最初に見えていた数の2倍!

 欲に目が眩んだギリスの剣の連中は、少し奥に居た為に苦戦していて、俺達や疾風の鋼斧の連中は、浅めの所に居たから余裕が有る。


「ザンガさん。後処理が面倒だから、嫌だけど助けに行きましょう。」

「……そうだな。疾風の鋼斧、此所は任せる!」

「了解だ!」

「行くぞ、星屑の翼!」

「ああ。」


 俺達とザンガさんは、一応はギリスの剣の連中を助ける為に向かった。


「仕方なく助けてやるよ。」

「そんなもん要らねぇよ!」

「危ない!」

「あっ……」

「油断しないで!」

「すまねぇ。」


 ゴブリンの数も相当減り、少し気が楽になった所で、集落が出来た原因が出現した。


 ゴブリン・ジェネラルだ。


()は、オレが行く!」

「分かった。」


 俺は適当にゴブリンを片付けながら、見ていた。

 ……そうか!

 俺が居るのに、ゴブリンが逃げないのは、上位種の「ジェネラル」が居るからだな。

 不思議に思っていたけど、「謎は全て解けた!」な。


「がぁ!」

「え!?」


 悲鳴で視線を向けるとザンガさんが、ゴブリン・ジェネラルに一撃を受けていたのを見た俺は、ザンガさんの方に行く為、この場をキサラ達に任せた。


「ザンガさん!」

「みっともねぇ所を見せちまったな。」

「詳しい事は後で聞きます。先ずは、『コレ』を片付けるぞ。」

「あ、ああ。」


 ……と、熱血な台詞を吐いたが、どうやって倒そうか。

 コレって、獅子が足を怪我したウサギを狩る様なもんなんだよな。

 ……仕方ない。

 腹パンからの骨砕きを見せているから、それに雷系魔法で味付けして誤魔化すか。


「行くぜ!」


 俺は雷系魔法で全身をパチパチさせながら、ジェネラルの攻撃を少し大きく躱して左手の刀で斬りながら、右拳の一撃でジェネラルの剣を握る右腕を砕き、俺に触れた事で麻痺を起こして生まれた隙を突いて、刀を心臓に刺して、刀を手離した後、少し離れて詠唱破棄して雷系魔法を放つ。


雷槌(ライトニングハンマー)!」


 ゴブリン・ジェネラルに天空から(かみなり)を落として倒した。


「か、勝ったぞー!」


 ギリスの剣の連中が、騒いでいるが、コレは決闘じゃないから、まだ終わりじゃない。


「まだだ! ゴブリンが潜んで居ないか調べろ!」


 ザンガさんの指示で、俺達は全員でゴブリンが潜んで居ないか調べた。

 それと、ザンガさんの怪我は俺が治したが、遅れを取った理由が1個前の仕事で怪我を負い療養中だったらしい。


 ジェネラルを倒して1時間後に、ゴブリンの集落でする事は終わった。

 潜んで居たゴブリンは全て討伐して、ゴブリンやオークと言えば、女性の被害者だが、運良く居なかった。

 後は、処理が済んだゴブリン共と集落を焼却して終了だ。


 俺達は王都に帰り、冒険者ギルドで貰う物を貰い、ギルドを出ようとすると、ギリスの剣の連中が近付いて、頭を下げた。


「依頼の(あいだ)、すまなかった。」

「別に良いよ。次から気を付けてくれれば。」

「ああ。そうするよ。」


 翌日から3日間は、王都観光にした。

 1日目、皆と南北の大通りを攻めて、2日目は、東西の大通りを攻めて、3日目は、ティアと2人きりでデートをした。

 まあ、しかし、「2人きり」と言うと誤解を生むな。

 なんせ、他の皆は、俺達のデートのストーカーをしていたからな。

 最初の方で気付いていたから、見せびらかす様にいちゃラブのキャッキャウフフした。

 幸いな事に、ティアは気付いておらず、心から楽しんだみたいだ。

 その分、ティアのトマト顔と瞬間湯沸かし器も増えたけどな。


 翌日


 冒険者ギルドで、依頼を受けた。

 内容は、王都の西の森に居るビックスパイダーの討伐だ。

 何故、依頼として残っていたかと言うと、ビックスパイダーの仔グモが大量に居てウザいからだ。

 まあ、魔法を乱射して蹴散らせば良いや、と思っていたら、最後まで仔グモに出会う事なく、親のビックスパイダーの討伐に成功した。

 どうやら、ゴブリンジェネラルの時とは逆に、仔グモが残って居ない原因は、下位種を従わせるにはそれなりの知能が要るみたいだな。

 1つ勉強になった。

 何故、この面倒臭い依頼を受けたかは、単にクモの粘った糸を嫌がるティアを見たかっただけなんだけど、皆は、俺のお陰で、嫌な思いをしなくて良かったと喜んでいた。

 だけど、リンとキサラは、ジト目で俺を見ていたけどな。

 悪戯はバレなければ良いのだ。バレなければ、な。


 そんな訳で、想定以上に早く終わった俺達は、冒険者ギルド内に併設している酒場で(ノンアルコールを)飲む事になって、行ってみると、見覚えの有る連中が居た。


「ゼロ様、ゴブリンの集落で一緒になった『ギリスの剣』です。」

「ああ!」


 ギリスの剣の連中が、近付いて来た。


「ギリスの剣のカーギだ。星屑の翼のリーダーに話が有る。」

「このまま、酒場で良いのか?」

「あ、ああ。」


 ありゃ?

 内緒話じゃないのか。

 一応、俺とカーギ以外は多少は離れた場所に居る。

 それでも、周りにはその他の冒険者が居るけどな。


「で、話とは何だ?」

「彼女の事だ。」

「彼女?」

「お前の奴隷の彼女だよ!」

「声が大きい。」

「すまねえ。」

「奴隷と言っても誰だ?」

「あの時、オレを助けた人だ。」


 ……え~と。

 あの時、こいつを助けたのは……


(ゼロ。ティアだ。)

(助かった、ライオス。)


「ティアか?」

「ああ、そうだ。」

「それで?」

「彼女を解放してやれ。」


 は!?

 こいつは何を言っているんだ。

 ティアを含めて、リンやルシアも奴隷のままにしているのは、ティア達を守る為でもある。

 奴隷でなければ、パーティーから抜けるのはティア達の自由意思になり、裏側で脅迫されたら、意に反する事を強要されてしまう。

 だが、奴隷なら法律を盾にする事が出来る。

 ある意味、上位貴族も手を出す事が出来ないからだ。


 それと……


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