表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

3 待機場

「やっぱりすげぇ、このアプリヤベェ」


 俊は残酷で、臨場感の半端ない戦闘シーンを観て興奮している。早速1人死んだな、★木こりじゃ仕方ないか。


 戦闘職という訳でもないただの木こりがあんな敵と戦うのは無謀だ、死ぬのも仕方ない。仲間が死んだってのに他の奴等は割と淡々としていた、初めて組んで絆とか無かったからか?宣伝で見た形とは多少違う。


 ピロンと音が鳴りアナウンスが流れる。


【マスターレベル1ダンジョンをクリアしたのでもう一度無料10連召喚が出来ます。】


 画面には女神ディアーナのニコリと笑った顔とテロップが出ていた。


 左下のメニューに矢印が出て無料10連召喚を押すと、また神殿画面に切り替わり女神ディアーナも移動している。先程召喚され残った4人も何故かいる。


 複雑に折り重なった読めない文字の魔法陣が丁度10個現れると、その空間から人が落ちて来る。


 ザッ ボトッ ボトッ ボトッ スタッ

 ボトッ スタッ ドンッ ボトッ ボトッ


 最初の10連召喚と同じ様に各々がうろついたり、怒ったり、驚いたりしているが、先に召喚された4人が何やら説明しているようだ。


 声は聞こえないが、また女神に消される前に止めているのか?身振りから必死さが伝わってくる。


「すげぇな本当にこれゲームか?まるで人じゃないか。」


 とは言えスマホアプリの画面越しに見ているのだからゲームのキャラ設定が凄いのだろう。


 俺はまたキャラをタップして確認する。


 ★★バロン・ダイナス 獣人(狼)


「狼の獣人か、カッコいいな」


 ★★ナバート・ボール 拳闘士


「コイツも強そうに見えるが武器は無いのか?大丈夫かなぁ。」


 ★★ベン・コナー 演説家


「演説家?何だコイツはバフでもかけれるのかな?」


 ★★★マイア・ディ・パイモン 水魔術師


「おお!1%獲ったか!やったぜ魔術師はガチで強いはずだし、可愛い!」


 ★ディビー・ブロウ 農民

 ★ヤン・ケルト 商人

 ★ビビア・フリル 演奏家

 ★ワナ・ピロン 羊飼い

 ★ブロガイン・バライ バーテンダー

 ★リン・ロウ 漁師


「何だか職もすげぇな?意味分からん、演説家とか★★だけど戦えんのか?」


【マスター必要の無い肉片は合成して英霊を強化出来ますがどうなさいますか?】


「仮にも女神様が肉片とか言っていいのかよ?でも★木こりも役に立たなかったし、ここは合成した方が良さそうだな。」


「ウーン取り敢えず女の子達は残して他の★は合成しちまうか。」


 ★ローゼン・ハンブルボン

 ★マリー・スイフト

 ★ビビア・フリル

【以外の★肉片を合成します、誰に合成しますか?】


「そりゃやっぱり★★★の水魔術師だよな。」


【★★★マイア・ディ・パイモン 水魔術師に肉片を3体と4体に分けて合成します。】


 神殿内部の奥にある扉の向こうに★★★マイア・ディ・パイモンと★が連れて行かれる、2回に分けて合成するという女神の言葉に従って1度目のスタートをタップした。


 NowLoadingの文字が出て画面が暗転する。


 一瞬ピカッと光ってアナウンスが流れる。

 ★★★マイア・ディ・パイモン

 レベル1→2 Skill獲得無し

 

★ディビー・ブロウ

★ヤン・ケルト

★ワナ・ビロン


3名が合成され光の粒子となりました。


「レベルは上がったけど、Skill獲得無しかぁ。」


 2度目の合成を始めようとするが英霊達は先に入った英霊が戻って来ないことに恐怖し入るのを拒んでいる様に見える。


 ★★狼獣人と★★拳闘士が女神に頼まれたのか中に4人を叩き込んでいる。


 無事全員入り扉が閉まったので2度目のスタートをタップした。


 NowLoadingの文字が出て画面が暗転する。


 一瞬ピカッと光ってアナウンスが流れる。

 ★★★マイア・ディ・パイモン

 レベル2→2 レベル変動、Skill獲得無し

 

★ブロガイン・バライ

★リン・ロウ

★バラク・モーゼン

★ハンス・ジャ・ベイモン


4名が合成され光の粒子となりました。


「はっ?どういう事だ、何も変わらなかった?」


 アナウンスも説明もないのでもう一度パソコンからサイトを開く、[合成]と打ち込むと同じ様に運良く★★★を手に入れたプレーヤー達がレベルアップしなかったという書き込みがある、経験値が足りないのか?他の人も同じだということに少し安心をしたのでまたアプリの画面に戻った。


 全員待機場に入り、先程生き残ったパーティーも戻っている。何やら生き残ったパーティーがしきりに話をしているようで、他の皆は耳を傾けている。


「音声が聞こえないのは残念だなぁ。」


 ★★ヒーラーのベラ・ハイネルンが★★ギレン・エドガー重騎士に治療を施してるのかベラの杖が光っていた。


「ホブの攻撃重そうだったし、どこか痛めたのか?コイツは。」


 ガシャガシャ音は聞こえるが、声はまるで切り取られたかのように聞こえない。


 ギレンが礼をしているように見えた。


 ピロンと音が鳴りアナウンスが流れる。


【上級召喚が出来る様になりました。】


 左下のメニューに矢印が出て押すと上級召喚と書かれた項目を見付けた。


「排出確率は★50%★★45%★★★4.7%★★★★0.28%★★★★★は0.02%!?」


「これ上位の★出す気あるんかいな?価格は10連でいっ?一万円!?流石にパスだパス、面白いしすげぇと思うけど、まだ無課金でいいだろ。」


「★★★★を出すだけでも10連で3%以下なんて、考えるだけで恐ろしい。★★★★★なんてザッと計算したら10連で0.2%なら500万だぞ。」


 そして確率はあくまでも確率で天井が無い限りずっと0.02%のままだから500万じゃ済まない事も普通にある。


「1%の狭き門をくぐった俺が言うのもなんだけど、こりゃ恐ろしいな。」 


 やはりガチャは怖いと思う俊だった。


「取り敢えず一度ログアウトして飯食うか!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ