#4 化け物の悪夢
以下、上野の設定です
名前 上野四季
体重 50kgぐらい
年齢 たぶん18歳
性格 自己中心的かつ常識と配慮の不足。本質的には優しいけれど、そこらへんに落ちている生ごみのほうがまだましに見えるレベルの性格をしている。
特徴 ロリ好きにウケる体、黙ってれば美人
好きな人 自分
嫌いな人 田中以外の人間
大切なもの 田中、手鏡、学生証、スマホ クラスメイトに話しかけられた時の反応 「え!?なになに!?私に何か用?...あ、先生から私に伝言?ふ~ん...」
設定 まごうことなきカス。人間というくくりに入っていない。学校ではよく発表するが、大抵は「わかりません!」の一言。ミニマム脳みそである。田中によく話しかけるが、田中から好意的な反応をされることは稀。田中以外だともっと稀。というより皆無。家族はいるが、いないのと大差ない。孤独ではないが孤立。
気づくと、そこはよく知っているはずのどこかだった。思い出そうにも記憶がなく、頭も靄がかかったような状態だった。誰を見ても、みんな知っているような知らないような人たちで、なんとなく嫌な気分になった。それでも勇気を出して話しかける。
「ねえ、あの...だれかわからないけど、ここについて教えてくれない?」
恐る恐る、知っているような誰かに聞いてみる。だが、帰ってきたのは、
「は?あんたにそんなの教えるわけないでしょ。いっつも自分勝手に話しまくってる癖に」
という返事だった。目の前の彼女は思い出せないがいつもの自分が彼女の言うような話し方をする人間だった気がしてきた。
そう思った瞬間、場所は知らない道になり、目の前には知らない男がいた。
この男なら何か教えてくれるはずだと、確信しながら話しかける。
「ねぇ、あなたはここをどこだか知ってるよね?教えてくれない?」
そう聞いてみるが、男からは意外な返事が返ってきた。
「知らない。ちょっとは自分で考えてみたら?あと、その教えてもらって当然みたいな態度は前からムカついてたんだよね」
そう言われて少し泣きそうになった。私自身、周りにいる人に教えてもらうことに何の抵抗もなかったが、もしかしたら自分で少しは考えたほうがよかったのかもしれない…
その瞬間、また場所が変わった。今度は海の中にいた。そして、目の前には白い猫。普通に考えれば猫に人の言葉は通じないが、ここでは通じる気がした。だが、その前に少しだけ考えて自分でここがどこか考えてみた。10秒か、10分か、10時間か。答えが出るまでに長い時間がかかったが、自分なりに答えがまとまったので、目の前の猫に話しかけてみた。
「もしかして、ここはあの世?そろそろ教えてほしいんだけど、答えてくれない?」
白い猫は何もしゃべらずに、背を向けてゆっくりと歩き出したが、私には
「すぐにわかる」
と言っているように感じた。猫が見えなくなるぐらいまで小さくなった瞬間、目の前が真っ暗になった。
目を覚ますと、そこはいつもの部屋だった。窓からは夕日が差し込んでいる。どうやら昼寝をしている間に夕方になったようだ。夢の内容はあまり覚えていないが、猫が出てきたことははっきりしている。きっと楽しい夢だったに違いない!すぐに田中に教えてあげようとLINEを開いて、今の夢を教えようとする。だけど、なんとなくいつも通りに話すのは違う気がした。なので、「今日あった夢の話をしたいんだけど聞いてくれる?」と送り、彼女の返事を待つことにした。すると、部屋のドアをノックする音とともに、「もう夕ご飯だって。いつまでも寝てないで早く起きなよ」という声が聞こえた。
私はすぐにスマホを放り投げて部屋を出た。