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テレレレテレレレテレレレテレレレ・・・・・・\ごまだれ~!/

また遅くなってやんの!そんなんだから見てもらえないんですよ!

毎日投稿してる人って本当にすごいって思いますよ。

また普通のこと言ってるわ俺、普通じゃないこと言いたい






「せっかくだから、私は左のドアを選ぶぜ!」


「ちょっとは躊躇しろってあんた!」


「うわあああ!!真っ二つになってる!!うっぷ…」




今しがた2つの並んだドアのうち、クラ○カ理論の裏をかいて左のドアを開けたところ、飛び出してきた大振りの刃物に両断されたのは溜池語呂之介である。語呂之介の後をついてきたのは、元奴隷だった男のベケスと、ハーピーのロエである。語呂之介は、程なくして両断された体がみるみるうちに戻り、ぶちまけられた血液や体組織なども吸収されるようにして元に戻った




「ふむ、横から刃が飛び出してきたので屈んで進むんですね。また一つ、賢くなってしまいましたな」


「何言ってんだよあんた!なあまだ進む気か?地図を持ってるんだろ?それで一緒に外に出ようぜ!」


「地図ならさっき火炎放射のトラップで半分燃えたんですけど」


「えええええええええ!!?」




ベケスとロエは、何度も語呂之介に対して戻ろうと訴えるが一切聞く耳を持たない。むしろどんどん奥へ進むので、仕方なく発動した罠を慎重に避けつつ、付いて行くしかなかった




「くっそお…まだ奥があるのか…。あんた凄まじいな、その再生するサマは。何度もそんな目にあって痛くねえのか?」


「え?痛いですよ?そこのハーピーの人にも言われましたけどね」


「だってそれは思うよ!普通嫌だよ、進んで傷つくなんて。本当に死んだらどうするの?」


「ははっ最高じゃないですか!本当に死ねるなんて!だからお宝を探してるんですよ」


「…不死身なのに死ぬことを望んでいるのか?」




端から見たら、語呂之介の行動は常軌を逸している。超ドマゾ野郎でもない限り、ぼろぼろになりたいなんて思わない。ロエの『本当に死ぬ』という言葉に、語呂之介は思わず反応した。不死身なら、永遠に生きれることを喜ばしく思うとベケスはそう考えた




「おお、要らんことを言ってしまいました。しかし、2人で帰ればいいじゃないですか。私はあなたたちを一切助けたりしませんよ?どうでもいいですから」


「冷たいこと言うね…。だから私たちだけじゃ怖いもん!少しでも生きれる可能性のある人に、付いていったほうがいいから」


「死のうとしてる私にとか間違ってますね。まあ好きにしてください」


「なんか淡白だな、あんた…」




語呂之介はおちゃらけてはいる態度だが、気は一切許してもいないし興味も持っていないようだ。何をしゃべっても薄っぺらいリアクションしか返ってこず、どんどん進んでいく語呂之介を追うしかなかった




「なああんた、地図燃えたらどうしようもないだろ。無事に帰れるんだろうな?」


「死ぬ気で頭に叩き込みました。死ねませんけどね。あと、死ねるなら帰れなくてもいいですし」


「俺は困るんだよ!!」


「私は困りません。まあ、あの魔女からいただいた杖と帽子などの魔道具で道の反応を見てますね」


「魔法使えるの?」


「ある程度は使えます。連続で使うと魔力切れを起こしますけど。さて、『SAGA・シー・モーノ』」




語呂之介は特定の限られた魔法を使うことができるようだ。長尺の杖を地面に突きながら呪文を唱えた。すると、波動が薄い波紋のように広がり道を染めていく。その流れを見て、道を選ぶ




「完全に特定のものを探知する魔法があったらチートですからね。漠然とした金属製のもの、魔力を宿すものを探知してくれるみたいですねこれ」


「じゃあ、それだとしらみつぶしもいいところじゃねえか…。金属製のゴーレムだっているし、大体の魔物は魔力を持ってるものだぞ!」


「だからさっきからハーピーの人が探知に引っかかるんですよね。魔力消してもらえません?」


「そんなこと言われても!そんなの人間に気配があるのと同じ感じだもん!」




こうして地道に探索をしていくしかなかった。幸い、ダンジョン内は道がすごく分岐しているとかそんなことはなかった。罠を避けたり、ゴーレムを迎え撃ったり、時にはロエの飛行により床のない通路を通ったりもした。そして













「おそらく、地図に描かれている暫定到達点がここのようですね」


「…何もねえじゃねえか!!あの性悪魔女!!俺を意味なくこんなダンジョンに連れてきやがって!!腹が立ってきた!!」


「そんなあ…せっかく命がけで来たのに…」




全体的に白い石で構成された無機質なダンジョンだが、ここは少し黄色がかった小部屋で、幾何学模様が施されている。通路などと比べたら目立つのだが、ただの小部屋にしか見えない。RPGでおなじみの、宝箱が置かれていそうな雰囲気なのだが何もなかった




「お宝なんてやっぱ話がうますぎると思ったんだよ!大体は、すでに手に渡ってるかデマなのが多いんだよ!とんだ無駄足だよ!」


「ふむ…『SAGA・シー・モーノ』」




ロエとベケスは不満しかないが、語呂之介は特に顔色を変えず探知魔法を繰り出した。すると、4つある部屋の壁のある一面に波紋の乱れが生じていた。それを見て、語呂之介は壁をペタペタと触り始める




「はあ…あんたはまた何やってんだ?もう満足だろ?帰ろうぜ!」


「どうぞ帰ってください。私はまだやってみたいことがあるので」


「え、ちょっと待ってそれ、まさかスイッチみたいなのを探してるの?」


「ダンジョンあるある、早く言いたい。こういうのは隠し部屋があるってものでしょ」


「そんな都合よくあるのか?いや、待てよ…このダンジョンってこんな感じで罠がざらにあったよな…」


「嫌な予感がする…ねえちょっと!」




構わず壁を触り続ける語呂之介に、ロエは慌てて手を止めるように言おうとした。すると




「あ」




静かなダンジョンの中、カチッと小気味の良い音が響いた。壁の一部が四角くきれいにへこんだ




「今『あ』って言った!?」


「マジか!?」




すると語呂之介の触った壁の面が小刻みに揺れ始めた。それを見て




「うおおおおお!!一旦逃げるぞ!!」


「ひええええええ!!」




ロエとベケスは、反射的に部屋の出口まで逃げ出した。語呂之介は特に気にせず、壁をただ見ていた。揺れ動く壁は、一部分が下がり始めた。予想通り隠し通路が現れ、人が余裕で通れそうな空間だった




「…あれ?罠は?」


「はああああ、ひやひやさせやがって!こんなこともあるんだな。まさかまだ奥があるとは」




離れたところで様子を見ていたロエとベケスは、罠がなかったことに思わず安堵した。そして、語呂之介は開けた通路の先を見ていた




「当たりですね。恐らくあの台座に刺さっている剣…」




そこには、仰々しいデザインの柄がついている剣が台座に収まっていたのだった。これこそが、聖跡ヒヨード・リーゴエにあるとされているお宝の、魔を断ち切る剣である




「あった…私の求めてたお宝ちゃん!この剣で私の呪いが断ち切れたなら!私の冒険は!これで終わる!ご愛読、ありがとうございました!」




語呂之介は走って台座の剣に向かった。早くそれを回収しようと近寄ったところ、台座に近づく目の前で、床、壁、天井からレーザー光線のような鋭い熱線が照射され、細切れに焼き切れてしまったのだった




「ゴロノスケえええええええ!!!」




さんざん見てきた結果だが、見るものは惨劇だったのでやはり悲鳴が響き渡った。しかし、結局はそれをごり押し




「はいはい、いたいいたい、あついあつい」




無事に剣を回収したのだった。なお、剣を抜いて台座から戻るときも無事に再び細切れになったのであった





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