罠たっぷりのダンジョンって、男の子だよな
前回から3か月以上経ってるとかウンチすぎませんか?
言い訳しますと、仕事とかをうまく捌けなかっただけです
本当にすみません、遅くなりました。
見てる人、もうおらんやろこれ。もともとおらんけど
聖跡ヒヨード・リーゴエとは、すり鉢状の土地、大きなクレーターの中央に位置するダンジョンである。なのでまずは、そのダンジョンに向かうために崖を降りていかなければならない。目的を達成して立ち去ろうにも、崖を今度は登らなければならない。行きはよいよい、帰りは恐いじゃなく、終始めんどくさいのだ
「おら、早く行きな!」
「そ、そんな!もうやめてくれ!こんなの命がいくつあっても足りねえ!」
「なんだその口の利き方はよっ!」
「うわあ!!」
さらにめんどくさいのは、ダンジョンの中身だ。全体的に無機質な白い石で構成されており、たまに蔦のような植物がまとわりついているものもある。退廃的でロマンを感じそうだが、そこには罠がある。敷き詰められた床や壁の石がスイッチになっていたり、魔力を動力源となって動くいわゆるゴーレムなども存在している
「うぎゃあああ!!」
「はー、なるほどね。壁の隙間から大振りの刃物とはエグイねえ」
色が異なる石が敷き詰められた空間に、首輪をつけられたぼろぼろの服の男が蹴り飛ばされていた。その男は急に止まれず、壁から勢いよく横薙ぎの刃が振りぬかれて男は斬られた
「ほい、回復。感謝しなよね?わざわざ魔力使ってやったんだからさ。早く立ちな」
「はあ…はあ…」
蹴り飛ばしたのは、いかにも高慢な態度の女だった。杖を持ち、魔法使いの出で立ちをしていた。斬られた男は、出血は収まったようだが根本的な体力や精神力は蝕まれていそうだ
「はあ…なぜだ…魔力を使ってトラップを破壊すれば…いいだろうが…」
「バカだねお前!そんな魔力の無駄遣いができるか!それにあたしの攻撃魔法が強力すぎて、この遺跡が崩壊しかねないからね!人体による判別が一番ってわけさ!」
「判別魔法だって…あるはずだろうが…」
「ああん!?奴隷の分際でほんと生意気な野郎だね!!お前殺して操って特攻させたいが、なぜか生体反応がないと作動しないのが多いからめんどうだね。まあ…」
女は杖を少し掲げ、何かを唱える。杖の先端が黄色く光り、奴隷の男の首輪が発光した
「がああああ!!」
「服従させる方法はいくらでもあるんだけどね。んんん!たまらないねえ!この苦痛の声とみすぼらしい姿!」
「ち…ちくしょう…」
男は、体を小刻みに震わせながら苦痛に襲われて倒れた。その様子を見て、女は快楽を感じているようだ。嗜虐体質の気があるのだろうか
「早くしな?選択肢はないわけだ。バカでもわかるだろ?」
「ひっ…!」
急に冷めた声と表情を見せつけられ、男は無理やりにでも立ち上がった。それから恐怖に支配され、しぶしぶ歩みを進めて行ったのだった
「さあ、宝はどこかねえ?それさえあれば、魔王討伐にだいぶ近づくってもんさ」
この遺跡に眠るといわれている宝を求め、奥へと進んでいった
「あら?あー、マジか」
溜池語呂之介は少しだけ飛び出ていた石を踏んでしまい、そこから床がスライドして消失し、現在落下中である
「下は床かな?あ、いや、待って、あー、ついてな…」
猛スピードで落下し、床に叩きつけられるとそう思ったが、床から何かが飛び出していることに気が付いた。それを確認し、口に出す前に語呂之介はまた死んだ。人の背丈ほどもある、鋭くそびえる針の山に飛び込んで
「ひっ!!な、なに!?」
生々しく皮膚を割き、肉が貫通し、血が飛び散る音が遺跡の中に響いた。それを聞いて驚いた誰かの声が聞こえた。落とし穴の下に位置する針の山、その隣の空間に誰かがいた。一度驚いて距離を離したが、少しして再び近寄る。そして
「うそ…せっかく人が来たと思ったら…死んでる…」
語呂之介が死んでいることを見て、項垂れた