二度もぶったね!?(通算すると二度以上ぶってる)
場所問わず、コメント欄は自由にしていい場だと本気で思ってるヤツってまだいるんやな
フリーダムじゃなくてリバティやぞ
「いや、暴力娘の家に行きたくないですけど」
「まだ言うの!?いいから来なさいってば!!」
ギルドにて、リンカが溜池語呂之介と再び出会った。王国騎士のアナが、リンカと妹のアオカについての話をしていたらである。現在、リンカが色々聞きたいことがあるということで家に来るように言っている。だが、語呂之介は首を横に振り続ける
「貴様、さっきから話が進まないだろう。おとなしく移動して、落ち着いて話をすれば良いだろう」
「いや、私家に帰りたいんですけど」
「だからその前に早くこっちに来なさいよ!それに、どうせ大した用事じゃないんでしょ?」
「何を言いますか。家に帰って寝たいんです」
「営業をしないのか貴様!」
「そんな理由あるか!!」
頑なに断り続ける。とりあえず語呂之介は特に行く理由がないのだ。2人はせわしなくツッコミを続けていく
「ああもう!騎士さん!引っ張ってください!」
「仕方ないな…」
「…」
「あれ?なによ、急におとなしくなっちゃって」
力がリンカよりも強いアナに頼もうとしたが、突然語呂之介はテンションがガクッと落ちて無表情になる
「んー…私、女性は好きなのですが…ちょっと鬱陶しいと腹立ちますね」
「!?」
「どこか醜い傷でも残して差し上げましょうか?顔とかズタズタにしましょうか?」
「な…お、おい、貴様!何をするつもりだ!」
声は若干不機嫌、しかし表情は変わらない。それを淡々というものだからリンカは思わず黙る。アナも少し慌てて睨む。斬るつもりはないが、剣の柄に手をかける
「いえ、何も。いつぞやのオレンジ髪の貴女。私が付いていかなきゃいけない理由をまず言ってください。こちとら付いていく理由がないんですけど」
「え…い、いや…その、だからお話があるんだってば…!結果として、妹を助けてくれたんだし…あんたがくれた宝石とかについても…」
「いきなり出合い頭にビンタしてくるような野蛮人が一方的に来なさいと言ってきて、それをホイホイと承諾すると思ってるんですか?そんな危ない変人に誰が好き好んで付いていくと思うんですかちょっと足りない頭で考えやがれください(ノーブレス)」
「な…!!」
そんな語呂之介は、普通の人間なら絶対にキレるであろう言葉を早口で言ってそう…な感じでリンカにぶつけた。その言葉を聞いたリンカは、わなわなと手が震え、ビンタではなく拳を握っていた
「そ、そこまで言わなくてもいいじゃない!!何よこのお!!」
「おい!待て!手を降ろすんだ!『死還者』への危害はロクなことにならない!」
思わず飛び掛かったリンカを、慌てて止めるアナ。それを見て、語呂之介はなんとも思わない。明らかに怒らせるように仕向けたのだろう
「あー、帰りますね。結局殴りかかってくるとは」
「貴様も帰るなあ!!ええいもう!ここで話してもいいことだろうが、妹は貴様に会って話をしたいらしいんだ!だから来い!そういうことだろう!?」
「フー…!フー…!そ、そうよ!あんたにお礼をとか言ってたんだから…!」
アナはたまらずリンカが呼んできた理由を告げた。事前にリンカはアナに話をする予定であることを伝えていたようだ。リンカは怒りに満ちた顔で、呼吸を荒くしてそう言った
「あ、じゃあ行きましょう」
「えええ!?」
「あっさり!?」
今までの渋っていたやりとりはどこへやら。語呂之介は振り向いてそう言った
「小さい子が言うなら行ってあげませんとね。待ちくたびれてるでしょ。ほら、行きますよ、時間ないんですから」
「あんた殴らせて!?一発殴らせて!!?」
「やめろおおおおお!!」
ケロッとした態度をしながら、リンカの家を知らないはずだが先導して歩き始めた。とことん意味不明で身勝手な行動に、リスクを承知で殴りかかろうとするリンカ。それを必死で止めるアナであった