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ひとりでできないもん!

春画厨は〇ね。氏ねじゃなくて〇ね

俺のシコリの邪魔をするんじゃない




「レ〇プものは嫌いじゃないんですが、やっぱりそれは二次元に限ると思うんですよ。現実では萎えますねやっぱり」




溜池語呂之介は、手足を失いのたうち回るワーゴンを見下ろしていた。少し離れた壁際には、恥辱を受けそうになったアオカが座っていた。未だに恐怖と混乱で体が震えている




「な…なんで立ってるの…?さっきまで手と足が…」


「があああああああああああ!!!」




ワーゴンは、予期せぬ痛みに絶叫している。手足を失い、痛みに対して踏ん張ることも出来ない。アオカは、その絶叫よりも語呂之介が立っている事に疑問を抱いている




「さて、お宝ないですかねっと。漁りますね。人さらい稼業なら、台車の一つくらいあるでしょ」


「(なんだあ!?なんだなんだなんだあ!?何が起こっているう!?何でこいつは平気な顔で立っているう!?俺はなんで手足を失っているう!?くそお!!)」




絶叫の裏で、ワーゴンは突然のことに次々と疑問が襲ってくる。前触れもなく、どうしてこうなったのか。目の前では、何故何事もなかったかのように棚を漁っている語呂之介がいるのか




「(魔法かあ!?だが、いつ詠唱したあ!?そもそもこんなヤツに魔力があるのかあ!?ああああああ!!いてえ!!野郎お!!回復を!!)」




体験しがたい痛みに支配され、正常な考えをすることが出来ない。語呂之介に対して攻撃をするためにも、まずは自身の回復をしなければならない。なんとか這いずって、回復薬があるであろう薬棚に向かおうとしたとき




「ごはあ!!」


「え!?」




またもや突然、ワーゴンが短い叫びを発した。おまけに体がビクンと跳ねた。これは、ワーゴンの腹に蹴りのような衝撃が走っている。アオカは、絶叫を聞き驚く。しかし、これだけでは終わらない




「ごは!!げぎゃ!!おえええええ!!」




断続的に体は跳ねて、その度に叫び声が飛ぶ。まるで見た目は、何かの発作のようで血も口から吐き出した




「(…いったい…なんだあ………?手足が………………吹っ飛んで………………まるで踏みつけられ………………………………ああ?)」




さんざん痛みが襲いかかり、それが止まったときには、目はうつろとなり喋る気力も無くなった。ワーゴンは考えることもおぼつかなくなった。それから、視界の先にはこちらに向かって歩く人物を捉える。その時、目がかすかに見開いた




「あったあった。そんじゃあ乗っけましょうか。うーん、でも生きてるなあ。『私から』は殺せないからなんとも」


「(まさか……………今までの攻撃は………………………………俺のかあ………………………………?)」




意識が遠のいていく中、これまで襲ってきた痛みが、自分が語呂之介に対して行ってきたことと重なっているのではないかと意識した。自分の行いが速攻で自分に返ってくると言う、信じられないがそうとしか思えないのだ




「あ、気絶しますかね。とりあえずギリ私は死にませんでしたが、血を失っているのでどうなるんでしょうね」


「………………………………くそお」




徐々にワーゴンのまぶたは閉じていき、意識を失った。失血により、顔が青ざめていく。このままではいずれ死ぬことになりそうだが、それはお構いなし。語呂之介はワーゴンを抱えて台車に乗せた。それから、袋を背負っていた。金目になりそうな物を詰め込んでいるようだ




「さて、重たいなこの人。まあ、銀貨500枚懸けられてたし、いいわねえ。後は他のが売れるかなあ」


「あ…あっという間に…何が起こっていたんだろ…」


「よいしょ」


「あ…ま!待って!待って下さい!」




自分を拉致したワーゴンが、瞬く間にやられていく様を呆然と見ていた。アオカは理解が追いつかず、腰が抜けているかのようにボーッとしていた。そして、自分が解放されワーゴンがぼろぼろのまま運び出されるのを見て、ようやく我に返る




「はい?」


「あ、あの!た、助けてくれて、あ、ありがとうございます!」


「いえ、あなたが勝手に助かっただけですよ。でも一応、どういたしまして。それでは」


「ま、待ってください!あの、わ、私も連れて行って下さい!ここから一人は怖くて…」




アオカは、状況的に語呂之介に助けてもらったことになる。アオカはまだ緊張を伴っているのか、たどたどしくお礼の言葉を告げる。語呂之介は、興味がないのか金目当てなのか、お礼の言葉を軽く受け取る。それから、アオカは同行をお願いした。ここから人の多い場所に行くためには、森を抜けなくてはならない。戦闘技能がなければ、動物たちに襲われてしまうのだ。この流れ、女の子のためならお安いご用、というのが定番であるはずだが




「そんな夜のトイレじゃないんですから、一人で勝手に帰って下さい」


「えええええええ!?ちょ!ちょっと!あの!お、オオカミとかがいるんです!私は戦えないんです!お願い!どうか一緒に!」


「私も戦えません。責任とれません。それではお嬢ちゃん、さいなら」


「いやあああ!!お願い!行かないでえええええ!!」




なんと、我関せず。足早に台車を引いてトンズラこくのであった。アオカはどこか受け入れてくれると思ったのか、期待をしていたのだがまさか速攻で帰るとは思わなかった。アオカはそれはもう慌てて、必死にお願いをし続けることにしたのだった




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