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台車は銀貨10枚ぐらいが相場かもしれない


Y 〇 u Tubeのコメント欄の下の方って、だいたいおもんなくて頭悪い


僕の小説もどきをブックマークをしてくださった誰かさん、ありがとうございます

嬉しすぎてほぼ、イキかけました






「うちのマジックミラー3号くん、知りません?」


「…何言ってんだお前?」




ギルドに来たのは、『死還者』こと溜池語呂之介。ギルドの窓口の職員に話しかけていた。




「3日前に、道路に台車を置き忘れてしまいましてね。あれ、知りません?賞金首も載せてたはずですが」


「ああ、あれのことか。妙に見覚えのある台車かと思ったら『死還者』のか。だが、あれは国が抑えたぞ。賞金首もこちらで確認済みだ。お前はその場にいなかったから、処理はもうとっくに終わったな」


「…返してもらえませんか?」


「国のお偉いさんが言うには、調査のために押収したそうだ。証拠という証拠もないし残念だが諦めろ」


「なるほど。で、そのお偉いさんをぶっ殺したら返ってきますかね?」


「!!?」




淡々と口から発せられた語呂之介の言葉に、ギルドの男性職員は思わず表情が凍る。奥に座っている職員も思わず立ち上がって、語呂之介を思わず注視する




「お偉いさんのお名前、何て言います?」


「し…知らねえよ!お前、涼しい声で何言ってるんだ!?」


「落ち着きなよ『死還者』、これは穏やかじゃないじゃん?こんな冒険者が通うところで言うことじゃないじゃん?俺らも相応の対処をとらなきゃいけないじゃんか」




同じギルドの口の軽そうな職員が、語呂之介になだめるように語る。余裕そうに見えるが、ほんの少し緊張しているようにも見える。ギルドの職員達も、護身用としてナイフのようなものは持っているようだ。語呂之介に見えないように、おのおのは武器を握っていた




「…」


「と、とにかくだ!俺らはお偉いさんのことは知らねえよ!運が無かったとしか言いようがねえだろ!」


「それにさ?やっぱ当事者が居ないってのはマズかったじゃん?所有物は管理しないとどうしようもないじゃん?証拠がないとダメじゃんか」


「…まあこっちが悪いですか。帰ります」


「お、おい!急に切り替えるんじゃねえよ!おどかしやがって!」




ぶっ殺す発言を、まるで無かったことのように振る舞い、表情は一気に冷めてそそくさと帰ろうとした。慌ててギルド職員が呼び止める




「待て!それより、お前と一悶着あった別の商人が、大変怒ってるそうだ。俺に何をしやがったと、筆談でな。お前、あいつに何をしたんだ?」


「私は知りません」


「嘘つけよ、相当恨んで『死還者』のことを連呼してたぜ?喉に重傷を負った責任を取れと。騎士達も、お前と商人が対峙していたのも見てたしな」


「証拠はあるんですか?」


「はあ!?だから騎士達が見てたと」


「見てたから何ですか?何を見たんですか?私がご丁寧に剣を振り回して、あの粗チン知ったか商人の喉笛を斬ったのを見たんですか?」


「いや、それは…」




騎士達の話のすべてがギルドに伝わっているわけでは無い。詳しいことはわからない。ただ、いざこざが起こっていること、現在入院しているらしい別の店の男は手紙をギルドと騎士団によこしたそうだ




「その腰の剣を抜いたんじゃん?」


「これですか?」




語呂之介の腰にいつもぶらさげている剣(性的な方では無い)を抜いてみた(鞘から)。それは孫の手のようなものだ。口の軽そうな職員は、それが真剣だと思っていた。今まで中身を見たことは無かったため驚く




「…これは予想外じゃん、何のためにそんな変に曲がった物をぶらさげてるんじゃん?」


「背中が痒いときに掻くんです」


「…手で掻けばいいじゃん?」




ごもっともである




「それで、まさかこれで斬れるとでも思ってるんですか?」


「…まだ隠しているんじゃん?たぶん。それ以外にも能力を持ってるかもしれないじゃん?ここに持ってきた賞金首の死因を見ると、実に多彩なわけじゃん?」


「お宅の言葉を借りますと、証拠がないとダメじゃんか。ですね」


「…言うじゃん『死還者』」




口の軽そうな職員は、少し表情が曇った。語呂之介はどうでもよさそうな感じで、これ以上は進展しないと思い帰ろうとした




「…お店行ってきます。マジックミラー4号くんを探してきます」


「おい『死還者』!お前、妙なこと考えるなよ?国に喧嘩を売ろうものなら黙ってないぞ?」


「めんどくさいからしません」




その時、ギルドの入り口のドアが勢いよく開き、一目散に誰かが向かってきた




「はあ!!はあ!!」


「わお」




オレンジ色のセミロングの髪の女性が、猛ダッシュでギルドの入り口に走ってきた。語呂之介の事など目もくれず。横を通り過ぎていくのを少し驚いて見ていた




「た!助けて!!お願い!!」


「な、なんだ急に…落ち着けよ」


「これが落ち着いていられないわよ!!どうかお願い!!妹を助けて!!」




その女性は今にも泣きそうな顔で、机に手をたたきつけて訴えかけていた






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