第15曲 穏やかな終わり
遅くなりました。遂にメイビスVSカーデット編終了でございます。
遅れた理由として「忌々しき夏休みの課題」とだけ申しておきます。
最後に一言。
すいまっせんでしたあぁぁぁぁぁぁ!!!
メイビスは目の前のそれを見上げていた。
いくつもの死を繋ぎ合わせたかのような骸の塊。その頂点に君臨する頭蓋骨は紛れもないカーデットのものだ。
『サアメイビス、カカッテコイ』
カーデットは挑発する。その様子をメイビスは笑みを浮かべながら見ている。左腕を失ったにも関わらず。
「いいだろう」
メイビスは残った右腕を構える。今から放つのはこの身体で放てる最高の魔法。メイビスは最早手加減はしない。全力で叩き潰すと決めたのだ。
「第二戦目の始まり、そして、終わりだ」
《魔王の怒り》
巨大なカーデットの周りを赤黒い怨念のようなものが包み込む。ほんの数秒でカーデットの全身は怨念に覆われた。
「爆ぜろ」
メイビスが右手を握りしめると同時に怨念が爆発し、カーデットの全身を破壊していく。
魔王の怒りは最上位魔法の一つであり、その中でも単純な威力だけなら一番強い。これはこの状態のメイビスが放てる最高の魔法であり、最強の魔法だ。
その証拠にカーデットの全身は粉々に破壊されている。骨は砕け散り、先程までの巨体はもう何処にもない。
そう、カーデットの身体は完全に破壊された。
だが、カーデットは無傷だった。
いや、正確には少し違う。カーデットは確かにダメージを負ったが、元通りに再生したのだ。
骨をガチャガチャと鳴らし、接ぎ木をするように、カーデットの身体は再生していった。
「まじかよ……」
驚愕の余り素が出てしまった。カーデットの再生能力はメイビスの予想の外に行っていた。何故ならその再生は周りにある大量の骸の山を取り込んで行われたのだから。
『マダオワラナイサ。ツギハワタシノバンダナ』
そう言い、カーデットはデスサイズを持つ。すると、デスサイズは巨大化したカーデットの身体に合わせた大きさにその姿を変えた。
その様子にはさしものメイビスも息を飲んだ。
そして、カーデットはデスサイズを後ろに引いて構える。
《死刈》
放たれたのは命を刈り取る黒い一撃。それは辺り一帯を抉りながらメイビスに迫る。
「くっ!」
《十重障壁》
回避不可能という判断を下したメイビスは防御魔法を展開する。自身が今持てる防御魔法の中で最も堅固なものを。
しかし、斬撃はそれを嘲笑うかのようにいとも容易く十重障壁を、十に重ねらた障壁を一瞬の内に切り裂いた。
そして、それはメイビスの身体を斜めに刈り取った。
絶大な防御力を誇る漆黒の死装すら切り裂いて。
メイビスの肩から腰にかけて斜めに血が吹き出す。傷口から臓物がドチャドチャと音を立てて落ちていく。
膝をつき、口から血を吐く。大量の血と臓物を失い、頭が朦朧とする。
『ドウシタメイビス。ソノテイドナノカ?モウオワリナノカ?ワタシハマダマンゾクシテイナイゾ』
カーデットの声が微かに聞こえる。最早戦うには深過ぎる傷、常人なら既に死んでいる。それでもまだ生きているのはメイビス故なのだろう。
だが、それだけ。
足に力が入らない。腕が上がらない。視界がぼやける。脳が正常に活動しない。
今のメイビスではどうしようとカーデットには勝てない。それどころかいつ死ぬか分からない。まさに絶体絶命。正真正銘の絶望。この状態で正気を保つのは不可能だろう。
だが、それでもメイビスは─────笑っていた。
「ククッ、クククッ、クハハハハハハハハハ!!!
いいぞカーデット!!最高だ!!まさかこんなに早く貴様程の強敵に会えるとは!それでこそこの私の敵に相応しい!!ああ、本当に───最高だ」
狂気の笑みを浮かべ、メイビスは歓喜する。
この世界での初めての敵。それがこれ程までの強者だという事実に。
故にメイビスは歓喜した。
力を解放していいという事実に
「知っているかカーデット。近頃のゲームのラスボスはな、一度倒してもクリアじゃないんだ。倒したと思ったラスボスは次の瞬間には復活している。何故か分かるか?───複数の形態を持っているからだよ。第二、第三と形態があるからラスボスは復活する。それもパワーアップしてな。そしてそれはAROでも同じことだ」
『ドウイウコトダ?』
「こういうことだ」
メイビスは立ち上がり、血を吐く。傷口からまた血が吹き出す。それでも、満身創痍の身体で唱える。余りにも強大過ぎる為に封印した己の力の一端、それを解放する言葉を。
「──────第二形態解放」
メイビスの身体が闇に包まれる。限り無い漆黒がメイビスの身体を覆う。その刹那、闇が消えた。いや、呑み込まれたのだ。その存在に。
それは不浄で不潔で不吉で不穏で不安な存在。
それは真っ黒な悪夢のような存在。
故にこの姿をこう名付けた。
《夢黒》
◆
ジルバは困惑していた。メイビスに投げられ、頭を強く打ち付けたのは覚えている。これは自分を庇った際の不可抗力、とジルバは納得している。
それよりも困ったことがある。
「ここはどこだ……?」
周りを無数の骸が埋め尽くし、遠くで燃える炎の微かな光で薄暗く辺りを照らしている。
ジルバは先程まで玉座の間にいた。だが、目を覚ますとそこはどこだか分からない。故にジルバは困惑していた。
首を回し、辺りを見渡し、メイビスの姿を探す。自分がここにいるということは彼もいる筈だ。すると、見覚えのある背中を見つけた。その背中は真っ白な長髪に隠されており、誰の目から見てもメイビスなのは一目瞭然だった。
しかし、その姿は満身創痍で左腕は無くなっていた。そのメイビスの前に化物がいた。骨の集合体。それが死の舘の主人なのだろうと理解した。
「くっ!!」
メイビスが劣勢なのだろうと当たりをつけ、加勢しようと立ち上がる。だが、その身体が止まる。
メイビスの身体が闇に包まれた───
◆
現れたのはメイビスの姿は先程までとは大きく違っている。
純白だった髪が漆黒に変わり、頭からは山羊のような角が生え、目は黒く、瞳の部分だけ赫く染まり、肩甲骨の辺りから人の手を重ねたような闇に包まれた歪な翼が生え、身体は枯れ枝のように細く、手足を覆う闇が揺れ動く焔のように燻っている。
その身に闇の焔を携え、全てを呑み込まんとする悪魔。幸福な夢すら真っ黒に塗り潰す現し世に現れし鬼。まさにそれは悪夢そのもの。
その姿にカーデットすら驚愕する。穴の空いた虚空の目でそれを凝視する。いや、姿だけでは無い。その細身に宿る膨大な魔力に驚愕する。海よりも広く深い、その身すら滅ぼさん勢いの魔力に。
そしてそれは、漸く口を開いた。
「カーデット、お前が今から見るのは唯の───悪夢だ」
メイビスは軽く腕を振るった。すると突然、カーデットの身体が闇に呑まれた。白い骨だけの身体が黒い闇に侵されていく。
『ッッ!!??』
焔のように自らの身体を喰らっていく闇にカーデットは命の危機を感じた。
『クッ!!』
カーデットは闇に呑まれた骨を捨て、新たに骸の山を取り込んで、失った箇所を再生させる。闇に呑まれた骨は焔が消えると共にその姿を消した。つまりは消滅させられた。
そして、カーデットは己の身体だったものを消した張本人を凝視する。そこには先程と変わらず、佇むメイビスの姿があった。
『クククッ、サスガダメイビス。ドウヤラテカゲンシテイルヨユウハナサソウダ』
カーデットはデスサイズを構える。
《死の惨劇》
鎌から放たれるは三つの死の斬撃。メイビスの装備ですら破壊する程の威力を持った攻撃が三つもやってくる。それは余りにも残酷な悲劇。誰しもが生存を諦め、その命を投げ出すだろう。
それをメイビスは─────
「煩わしい」
─────片手で弾いた。
『ナニィッ!!?』
斬撃は割れた。傍から見ればまるで硝子が割れるような光景だろう。粉々になり、塵の如く消えていった。
驚愕するカーデットを他所にメイビスはその手を水平に上げる。カーデットに向けられた掌に闇が収縮していき、やがて小さな黒い球が作成された。
「耐えろよ、カーデット」
《闇の秘宝》
メイビスの手から放たれたそれはカーデットに向かって真っ直ぐ進み、彼の身体に当たってその中身をぶちまけた。凝縮された闇がカーデットの身体どころか周りの骸の山すら消し去った。それはさながらブラックホールのようで、何もかもを呑み込んだ後に消えた。
カーデットのいた場所には最早何も残ってはいない。
カーデットごと全て呑み込まれてしまった。
ふと、メイビスの後ろの骸の山が崩れ、その中からカーデットが現れた。先程と同じ姿で何処にも損傷した箇所は無い。
『ハハハハハ。スバラシイイチゲキダ。シカシワスレタカメイビス。コノジゴクニアルムクロハスベテワタシノカラダトナル。サア、ドウスル?』
「全て呑み込む」
そう言い放つとメイビスは翼を使い、宙に浮く。そして、その手を掲げ、また闇の球を作り出す。しかし、それは先程の比ではなく、その身体の三倍はある大きさで、球の周りを闇が燻っている。
《堕落の太陽》
メイビスはそれを地面に叩き付けた。すると、闇が溢れ出し、洪水のように地獄中に広がった。闇は骸を呑み込んでいく。
『ナッ!!???』
先程まで山のように積み上げられた骸が辺り一帯にあった筈なのに、闇に呑まれ、元から何も無いように消失していく。
そして、その全てが呑み込まれ、消え去った。
「これで残機は一つだな」
残っているのは、大量の骸を取り込んだカーデットのみ。つまり、カーデットはこの身体を失えば負ける。
『……ドウヤラソノヨウダ。ワタシノジョウキョウハゼッタイゼツメイ、ナルホドタシカニコレハアクムダ。サイアクナユメダ』
カーデットはしみじみと語り始める。自らの状況から勝つことは不可能と諦めた、そういったように見える。だがしかし、カーデットは諦めてなどいなかった。
『ダガシカシ、コレコソワタシガモトメテイタモノ!コノジョウキョウコソワタシガマチノゾンデイタモノ!マダダメイビス、モットワタシヲタノシマセロ!』
「流石だ、カーデット。それでこそ俺が認めた敵だ!」
カーデットは鎌を持ち、メイビスに突撃し、素早く鎌を振るう。しかし、メイビスはそれを片手で受け止め、もう片方の手でカーデットに向かって一直線に黒い焔を放つ。既のところで躱すカーデットだが、三つの頭の内一つが砕ける。しかし、カーデットは骨の顔でニヤリと笑う。ここでメイビスは漸く、カーデットの余った手足が白い光の球を構えていることに気付いた。防御に移ろうとするももう遅い。
《聖なる法則》
無数の光の球が四方八方からメイビスを襲う。メイビスの身体が光に蝕まれる。しかし、メイビスは怯まない。
《闇の波動》
メイビスを中心に全方位に黒い波動が放たれる。波動は光の球を全て消し去る。
メイビスは目の前にいる筈のカーデットの方を向く、しかし、そこには誰もいない。すると、背後に気配を感じ、振り返るとカーデットが先程よりも大きくなったデスサイズを構えていた。
《死屍累々》
今までの中で最も強烈な一撃がメイビスの身体を襲った。メイビスの身体に大きな傷が作られた。
暫く両者は睨み合う。カーデットはメイビスの背後にいた為に闇の波動をモロに喰らい、全身の骨にヒビが入っている。対してメイビスも身体に大きな傷が出来ている。
「ふう、このまま戦っていても埒が明かないな」
『アア、ソノヨウダナ』
「このまま楽しみ続けたいが、そうもいかなくてな。次で終わらせてもらおう」
『ソレハコチラモオナジコトダ』
メイビスとカーデットは互いに微笑し、名残惜しさを感じながらも、最後の一手を打つことを宣言する。そして、両者は構える。メイビスは魔力を自身の中心に集中させ、カーデットはデスサイズに魔力を集中させる。
まさに拮抗状態。どちらが先に動くか。二人は睨み合う。そして先に動いたのは─────カーデットだ。
《白骸地獄》
カーデットは鎌に自らの白骨を絡ませ、その骨と共に斬撃を放つ。すると、斬撃が骨を纏い、まるで巨大な龍のようにメイビスに向かっていった。その斬撃に触れた地面は崩壊している。否、分解されている。
『ボウギョハムダダゾ、メイビス。ソレハセッショクシタモノスベテヲブンシレベルデブンカイスル。ソシテ、カワソウニモマトワリツイタホネガタイショウヲツイビスル。ドウアガイテモオワリ、マサニエンドダ』
自身の骨の殆どを纏わせた為、一人分の身となったカーデットがメイビスに向かって言った。
それを聞いてメイビスは何を思ったか。絶望か焦燥か恐怖か。しかし、メイビスにそんなみっともない感情は無かった。ただ無表情で静かに呟いた。
《神の悪夢》
その瞬間、世界が変わった。闇が、この空間そのものを呑み込んだ。目の前が真っ暗になった。光がどこにもない。暗闇が全てを包んでいる。
メイビスはどうなった?白骸地獄は当たったのか?私は勝ったのか?私は負けたのか?
その答えはすぐに分かった。
いつの間にか世界が光を取り戻していた。自分がいるのは先程までの地獄と名付けた場所。違っていたのは、最早身体が頭蓋骨しかないことくらいだ。首から下の身体が無くなり、地面に転がるようにカーデットはそこにいた。
すると、目の前から近付いてくる者がいた。メイビスだ。その身体には先程の傷しかなく、その傷も既に塞がっていた。
『ソウカ、ワタシハ─────マケタノカ』
カーデットは理解した。己が敗北を。
すると、カーデットの目の前にやって来たメイビスが口を開いた。
「【骸の王】。骸骨兵の最上位進化種族。それがお前だ。確かにアンデット系最上位種族の一つだが、神位進化種族【死神】である俺には勝てない」
その言葉にカーデットはその虚空の目でどうやってか見開いた。死神は神話上の存在でこの世界にいるかすら疑問な存在だ。誰しもがそれは神話の中の登場人物でしかないと言っている余りにも馬鹿げた存在。
それが目の前の男の正体だった。
そう思えば色々と腑に落ちた。強過ぎる力も、大き過ぎる魔力も。
『ソウカ、カテルハズノナイアイテダッタカ。ダガ、ソレデモヨカッタ』
「何故だ?」
無表情のまま、メイビスはカーデットにその疑問をぶつけた。その問いに応え、カーデットは語り始めた。
『ワタシハツヨクナリスギタ。モトハタダノ骸骨兵ダッタガ、キョウシャトノタタカイヲモトメタタカッテイルウチニココマデツヨクナッテシマッタ。ワタシヲタオセルキョウシャハモウアラワレズ、ワタシノココロハカワキキッテイタ。ユエニワタシハサガシタ。ゼッタイテキナキョウシャヲ。ソノタメニイクツモノシュゾクヲホロボシタ。ソンナヒビガツヅイテイルトキ、アラワレタノガキサマダメイビス』
カーデットはメイビスを見据え、充実したような声で言った。
『タノシカッタ。イクネンモノカワキガコノスウフンカンデウルオッタ。ワザヲダシ、ワザニヤラレ、マホウデコウゲキシ、マホウデヤリカエサレル。ホントウニジュウジツシタジカンダッタ』
「俺もだよカーデット。今まで経験した中で最も楽しい時間だった。初めてこの世界を遊んだが、最高だった。それに気に入ったこの世界も、お前も」
メイビスは「メイビス」としてではなく「俺」としてカーデットに語り掛けていた。それ程までに気に入ったのだ。目の前の男を。
『クハハハ、キサマホドノオトコニキニイッテモラエルトハコウエイダ』
カーデットは嬉しそうに笑う。その顔は清々しく、やり切ったといったようだった。
最後にメイビスは尋ねた。自身を楽しませた目の前の男に。
「満足したか?」
メイビスはカーデットに優しく言った。その言葉にカーデットは穏やかな声で答えた。
『アア、モウ、ジュウブンダ』
そう言い残し、カーデットの頭蓋骨は砂のように粉々になった。
◆
メイビスは目の前の灰を見つめていた。これは先程までカーデットだったものだ。メイビスはそれになぞるように焔をくべた。それは今まで自分と戦った男への手向けだっのかもしれない。
「悪夢はもう終わりだな」
灰が無くなったことを確認すると静かに自身の身体を第二形態から第一形態に戻した。闇が無くなり、白い髪に戻る。それと同時にローブも戻り、いつも通りのメイビスに戻った。しかし、ローブには鎌で切られた為裂けており、早急に修理が必要だった。
やはりと言うべきか、魔力がもう殆ど無い。神の悪夢で使い切ってしまった。あれは自身の半径百メートル以内の全てを闇に呑み込むものだ。そこには技も魔法も神も区別無く呑み込む。故に、消費する魔力も尋常ではない。今回はジルバがいた為に範囲を絞ったがそれでも消費量は凄まじい。
一応、闇で呑み込んだ後に頭蓋骨だけ解放したが、闇の力の影響ですぐに灰になってしまった。
闇の力ってなんか凄く厨二チックだが、気にしない。異世界なのでセーフだ。
そうして、全てが終わったことを自分の中で認識し、出口に向かおうとすると、そこにはジルバがいた。
メイビスは漸く彼をここに連れてきていたことを思い出す。それと同時に彼の後頭部のたんこぶを見て、自分の仕出かしたことも思い出した。
なんと声をかけたらいいのか、と悩んでいると、向こうから声を掛けてきた。
「勝ったのか」
そう、問い掛けてきた。メイビスはそれに対し、微笑みながら答えた。
「ああ」
それに対し、ジルバはただ一言、こう言った。
「ありがとう」
その言葉をメイビスは穏やかな気持ちで受け止めた。そうして同じように一言返した。
「どういたしまして」と。
こうして、二つの悪の戦いは終わった。勝利を納めたのは一人の死神。敗れたのは地獄の王。全く正反対の結果。しかし、どちらも穏やかな気持ちでその戦いを終えたのだった。
◆
「あらやだ、カーデットちゃん死んじゃったのネ。良い男だったのニ」
先程まで地獄だった空間、今はもう何も無い空間に声が響く。しかし、そこには誰もいない。
「でも満足して逝ったみたいだし良かったのかしらネ。けど、やっぱり使い手が死ぬのは悲しいわネ……。でも私としては幸運ネ。だってこんなに早く次の使い手が見つかったんだもノ」
未だに声は響く。女の口調で喋る男のような声が。
「【死神】メイビス・クライハート。カーデットちゃんに勝る良い男♪
私に興味持ってたし、行くしかないわネ」
そして、そこにはいた。何も無い場所から現れた。否、そこにはあった。カーデットの武器、『魔鎌・デスサイズ』が。そこから現れた一人の───
「コレだからオカマはやめらんないのよネ♪」
──────オカマが。
謎のオカマ登場
評価やコメントお待ちしております。