十五首目から十七首目
十五首目、光孝天皇
『君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ』
この歌で最も注目すべきところは、『天皇』と『君』だろう。
『君が代』の『君』は天皇を指す、と聞いた事があるだろうか?
そのように使われていて、政治的問題になった『君』を何故か『天皇』が使っている。
そして『天皇』が誰かの為に山菜取りに出かける等ありはしない。
『若菜』とは人の事で『人材を集めている』、『君』は『君主』と同じで女性の事だろう、そして天皇を名乗っているがゆえに、『わが衣手に 雪はふりつつ』なのではないかと思われる。
十六首目、中納言行平
『立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む』
この句の翻訳には自信が無い。
普通の解説書に出ている解釈も一つの意味としては正しいのではないかと思われる。
その上で、『いなば』は『稲葉』を使っている他の歌から推測する、神道やそれを重んじる人と言う意味で出て来る、『まつ』も『待つ』か『末』か判別しかねる、『末』で解釈するのならば『末裔』になり、正当な君主の治世に戻ったら一度顔を見せると言う意味で歌われている可能性がある。
十七首目、在原業平朝臣
『ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは』
平城天皇の孫が歌った歌。
この歌はとても簡単だ、『竜田川』は竜神信仰で、水が紅葉で赤く染まっていると言う事だから。
『神道を重んじる人の血が大量に流れていて、屍山血河と例えられるほどである、ここまで酷い状況は神代でも聞いた事が無い』と言った所だろう。