天智天皇 持統天皇
さて、前回は百人一首編纂の目的に付いて触れた。
今回は百首目に続きもっとも重要な歌を解説していく。
重要な歌、当然ながら一首目の事だ。
作者の『天智天皇』と言うのはあまり一般的では無い。
なので一般的に最も知られている名称を出そう『中大兄皇子』この人の事だ。
歴史のおさらいをしよう。
『中大兄皇子』はとても重要な天皇だ。
貴族制度を作成した、常設軍を作成した、『無文銀銭』と言う貨幣を作成した。
そして母である『皇極天皇=斉明天皇』の治世の時、宮中で『蘇我入鹿』を殺害した『乙巳の変』乙女と蛇の内戦。
最後に唐・新羅連合軍との戦争『白村江の戦い』。
そんな『天智天皇』の遺した歌がこの一首目だ。
『秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ』
現代の一般的な解釈は『ボロ屋根の小屋に泊まったら夜露に濡れて衣がびしょびしょだ』とされる。
ふざけた話だ。
正しい解釈は、『秋の田』で『冬・死に向かう日本』を表し、『かりほの庵の 苫をあらみ』は『偽朝のボロ屋根作らされています』。
『わが衣手は 露にぬれつつ』は『私の手は血濡れです』となる。
『露と消える』と言う言葉を使い解釈するのが正解だろう。
『白村江の戦い』で敗戦し、『天命開別尊』と『和風諡号』・生前の事績への評価に基づく名を送られた人物である事からも。
そしてこの説を補強するのが『持統天皇』のこの歌である。
『春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山』
最も重要な言葉は『衣ほすてふ』で一首目の『わが衣手は 露にぬれつつ』に掛かっている。
『持統天皇』、『天智天皇』の娘が、亡き父への返歌として遺した歌がこの歌だ。
解釈としては、旦那『天武天皇』の朝廷は春の朝廷だった、私の朝廷は『夏の朝廷』になる、『白妙の』で『日本の危機は去った』、『衣ほすてふ』は血濡れの衣を干す事が出来る。
そして『天の香具山』で、本当の日本の君主である女性の朝廷。