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・・・検討

バステラの妹、コルテラ。

彼女を追っていた声はいつの間にか聞こえなくなっており、俺たち4人は今一度焚き火の前座っていた。


コルテラは翌朝やって来る奴隷商に引き渡される予定だったのだと言う。

引き渡しの前に、商品を少しでも良く見せたいと思ったのであろうグルミエーラ卿の指示で、全身を洗われる事になり、

手足の枷を外された瞬間…


「隙をついてグルミエーラ邸から逃げ出し、それを追いかけられていた…と?」


「はい。ここに連れてこられてからずっと、抵抗しないで、力も抑えてたから。みんな油断してたんだと思う。じゃないとこんなに上手く脱走なんか出来なかった」


だろうな。

ふむ。コルテラは頭がキレるらしい。それに我慢強いと見た。

もし、戦力に加えることが出来るなら、緋那やバステラで切り開いた戦線を維持する役に回ってもらいたいものだ。


となると、サフラはやっぱり後方支援…とゆうか、コルテラの支援になるかな…。


俺は既に模擬戦争のシミュレーションに入っていた。


「あとは、敵戦力の情報と戦闘の傾向を知る必要がある、か」


サフラとの再会を喜び談笑していたコルテラが、無意識に呟いていた俺の言葉に反応した。


「ハルくんは、グルミエーラ卿の…戦力が知りたいの?」


「え?あ、ああ声に出てたか?


そうだなぁ…できる限り情報は集めたいな。傭兵傭いそうな感じだしねぇ…」


ハルくんって…そんな呼び方されたのは小学校以来だわ…。


ん?待てよ。

コルテラはグルミエーラ卿の所にいた…となると。


「まさか、情報を持ってるのか?」


「うん。耳は良いから、いろいろ聞いちゃった」


ライオンの様な先が丸みを帯びた猫耳がピコピコと動き、

その耳の持ち主たるコルテラは、明朝に奴隷として売られるところだったとは思わせない様な明るい笑顔をしたためていた。


「教えても良い、けど…そろそ、ろ・・・」


「お、おい!」


コルテラは、電源が落ちるかの様に、

もはや気絶と形容してもいい様な速度で意識を夢の彼方に飛ばしてしまった。


まぁ…無理もないか。

俺たちと合流するまでに、グルミエーラ邸の者に追われてたわけだし…


〜〜〜〜〜


「ん…んん…ここは?」


「よく眠れたか?」


コルテラは俺の背中の上で目覚めた。


「え!?な!なにが!?」


「ちょ!暴れないでくれ!?」


「い、いやいやいやいや!あの!ごめんなさい!すぐ降りる!!」


太陽がそろそろ頂点に着く頃。

俺たちは、本来の目的の「グルミエーラ卿との交渉」を辞め、リコの小屋がある「サルファウスの森」へ向かっていた。

昨晩、コルテラが寝てしまった後、サフラやリコとの話し合いの結果、

既にコルテラの保護が叶ったのであれば、バステラの不安材料を払拭出来る上に、コルテラを戦力としてもカウントできる事、

グルミエーラ卿の情報をある程度聞き出せる事、

などを理由とし、グルミエーラ卿と直接交渉する危険性を回避する方向で話がまとまったのだった。


まぁ、十中八九が棚ボタ状態だが、

相手との権力や財源の差を考えれば、このぼた餅はありがたい限りだ。


さてと、これからの動きをどうするか…だな。

とにかく、優先するのはコルテラが持っているグルミエーラ卿の情報の精査と対応の構築。

同時に、こっちの戦法の確立と連携の訓練。

それ以外だと、

やっぱり装備品かなぁ…。

ただ、その点については金銭的な問題がある。

いや、待て。

装備品以前の問題で・・・。


「拠点がない」


「「「え?」」」


俺が行き着いた言葉に3人が反応した。


「拠点って…家が無いってこと?」


コルテラの顔は完全に「何言ってんだコイツら」ってな具合に歪んでいる。


「バステラ、コルテラ、僕、家、建築、可能」


「それ、ほんとか?」


「集落、僕達、家、建築」


「…でも、私達が訪れた時は、その、結構」


リコの言うように、俺たちがバステラ達の集落に行った時、そこらに有ったのは「家」とゆうより「テント」と言った方が妥当なものばかりだった。


人攫(さら)い、家、破壊。集落、現状、応急処置」


人攫い…コルテラを連れて行ったヤツらか?

てことは、あのテントは、とりあえず雨風凌げる様にした、あり合わせの状態だったってことか?


「なぁ、サフラ。

1日で作れる最大の家を建てると、どんな感じになる?」


「・・・検討」


そう言うとサフラは、道端の小枝を拾い、地面に何やら図面や文字を書き始めた。


5分ほどその様子を眺めていると、それが設計図である事が分かった。


「他、必要、要素」


「え?あ、そうだな…1人一部屋はいけるか?」


「1日、無理。男女、別部屋、可能」


俺だけ個人部屋か…。


「よし、部屋はそれでいい。

あとは…会議ができる…10人は入る部屋を1つ」


俺の要望を聞きながら、サフラはさらに図面に手を加える。


「それじゃあ本を置ける部屋が欲しいです!」


横で見ていたリコも注文を出す。


「書庫、了承。本棚、後日、作成」


てことは、部屋は確保できるが、本棚まで作るのはキツイってことか。


そして幾つかの要望を、図面に添削して行った末に家の図面が完成した。


1日で作るとゆう制約故に平屋の建物となっているが、

後々カスタムできるかの様に、基礎はしっかりさせ、2階や3階も増築可能な余地があった。


「よし、サフラ。

小屋に着くのは…多分今日の夜か明日の朝だから、一眠りしたら作業に入ろう」


「了承」


とりあえず、当面の拠点はこれでどうにかなるだろう。

まぁ勝ち進んでいけば、もっとしっかりとした拠点を作ったり、都市に拠点を作るのもアリだな…。


街づくり系のゲームだと、拠点は必須だからな。

これは早急に解決しなければ。

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