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202/202

第201話(終)俺、かわええぇぇぇーーー!!

 アルシアとのデート後、適当に飯食って家に帰った。

 組織からの呼び出しが無ければ、夜はいい感じになったような気がするのに残念だ。


 というか、ここ最近俺に呼び出しが全然無くて、アルシアばっかりなのが気になるが……。

 うーん、あまりのんびりしていると、仕事を奪われそうだ。


 さてと、先に風呂に入るか……。


 うーん、なんか部屋に違和感があるな……。


 別に荒らされているわけではないが、今日部屋を出た時と帰った時で何か違うような気がする。

 うーん、分からないけど、これも職業病かもしれないな。



 俺は脱衣所に入った。

 そう言えば、昨日ここで真由の最後を自撮りしたんだよな。


 よし、同じようにもう一回撮ろう。


 俺はスマホで撮って、同じポーズをした真由と見比べた。



「はっはっはー、今見たらめっちゃ可愛いわ!」



 凄いギャップで思わず笑ってしまった。

 俺、よくこれで異世界に行ったよな。我ながら感心してしまう。


 本当に色々あったよな……。


 魔法使えないのに、魔法試験受けたり……。

 朝起きたら、ミルネに当然のように抱かれていたり……。

 いきなり学園トップに殺されかけたり……。

 いきなりミリちゃんに拉致られ拘束されて、玩具にされたり……。

 冒険初日に、ミリちゃんの暗殺を企てた魔王軍幹部に襲われたり……。

 

 うーん、この辺りからミリちゃん絡みで、俺が巻き込まれるのが多くなったよな。

 結果論だが、ミリちゃんがあんなに最強だったら、わざわざベルリア学園に協力を求めなくても、何とかなったなったような気がする。


 もっと事前調査していれば、もっとスマートにいけたのに。いや、ミリちゃんに何とかしてもらうのはそもそも無理だった。

 

 うーん、ミリちゃんねぇ……。


 ミリちゃんで思い出したが、俺のこの姿を受け入れてくれるのかな? ミリちゃんだって容姿だけで俺を見ているわけじゃないだろうし。


 よし、この休暇の間にもう一度異世界に戻ってミリちゃんに会いに行こう。

 きっと、分かってくれるさ。



 俺は風呂に入って部屋に戻った。

 そして、何気なく部屋を見た時に違和感の正体が分かった。



「そうか! これだ! 無垢郎のスタミナドリンクがキッチンに置いてある!」



 朝にはここにそんな物は無かったはずだ。

 気のせいってことは無いはずだ。


 まさか、無垢郎が侵入して置いて行ったわけじゃないだろうな?

 俺が美少女化したのは、このドリンクのせいだから、これは飲まない方がいいだろう。


 悪いが、今日はお茶にしておこう。


 明日、無垢郎を問い詰めてみるか……。


 ふぅー、なんか急に眠たくなってきてな。急に男に戻ったから疲れたかもしれない。

 今日は大人しく寝るとするか……。


 俺はベッドに倒れ込むように眠った。


 


 そして、いつものように、東の窓から朝日を浴びると俺は目を覚ますんだが、今日は何か違う。



「げっ!?」



 何だこの感触は? 俺の両隣りに誰かいる!?

 も、もしかしてこれは……。


 俺は恐る恐る目を開けて見た。すると……。



「ミ、ミ、ミ、ミリちゃん!?」



 何でここに居るんだよ!! じゃあ、反対側にいるのはミルネか!

 今の俺は男に戻っているんだから、流石に抱き着かれるのは不味いだろ。


  

 ピンポーン!



 げっ、こんな時に誰か来たぞ! 

 結構、絡みついて直ぐに脱出するのは無理だ。



「真由! 入るよー!」


 

 この声はアルシアだけど。鍵が掛かっているから入れないと思うぞ。



 ガチャ



「開いているのかよ!」



 しかも、足音からアルシアだけじゃなくて、他にもいるのか!?

 不味い、こんなところ見られたくないな。


 しかし、脱出出来ないまま部屋の扉は開いてしまった。



「真由、勝手に入ってごめんなさいね。ちょっと心配だったから」

「アルシア、一体これはって!! 何で、無垢郎、カリバー、ポンタ、あいみまでいるんだよ!!」


「真由ちゃん、こっちに帰って来るんだったら、あいみの所にも寄ってよ」

「おお! 真由君、上手くいったみたいだね」

「真由たん最高!」

「我が主、お久しぶりです」



 何でみんなここに来るんだよ! 

 それに何で真由の名前で呼ぶ!? 俺は今男だぞ……ん?


 え!? 



「なにー!? む、胸があるー!?」



 俺は思わず飛び起きてしまった。



「駄目、真由ちゃんはミリのもの」

「うーん、マユリン起きたの?」



 透かさずミリちゃんが抱き着いた。これが異世界なら拘束魔法を掛けられていただろう。

 ミルネも起きたみたいだが、これは一体どうなっているんだ!?



「鏡見る?」



 あいみは手鏡を俺の前に差し出した。

 予想はしていたけど……。



「俺、かわええぇぇぇーーー!!!!」


「マユリンは可愛い女の子だよ」

「真由ちゃんは、可愛いくないとだめ」



 もしかして、ミリちゃんの意向で戻されたのか!?



「ミリちゃんが許可してくれたんじゃなかったのか?」

「真由、ごめんなさい。私に許可を貰えたのは1日だけだったのよ」

「えーー!! たった一日!?」


 

 いくら何でも少な過ぎるだろ! それとも、ミリちゃんから男に戻る許可を出すこと自体が、不可能な話だったのか?



「それで、ミリたんの下僕の僕がお茶に薬品を混ぜたんだよ」

「なにー!? わざわざそっちに入れるとか、性格悪いだろ!」


 

 はぁー、ミリちゃんに浩二を理解してもらうなんて、夢のまた夢になってしまうのか?



「ところで、何でみんなここに来ているんだよ! そんなに俺が見たかったのか?」

「それは十分にあるけど、それだけじゃないんだ」



 無垢郎の場合は、ミリちゃんに一秒でも会いたいといのもあるだろう。



「実は、組織で異世界チーム『ラビットちゃんプラス』が発足したんだよ。それがこのメンバーさ。リーダーは君だよ」


「え? そんなのが出来たのか!?」

「また魔王フィルリアルみたいなことにならないためにも、双方で監視した方がいいという事で」



 確かに、異世界もまだ未開拓の方が多そうだし、その可能性は十分にあるかもしれない。



「良かったね、マユリン! あたし達ずっと一緒だよ」

「真由ちゃんは、ずっとミリのもの」

「真由、また私がミリちゃんに許可を貰うから、真由でも頑張りましょう!」

「吾輩は主についていきます」


「あいみも力になるからね」

「僕はゲームさえ出来れば、何でもやるよ」

「ミリたんの為なら……何でも」



 ふぅー、やれやれだぜ。

 俺は当分、美少女真由で頑張らないといけないみたいだ。


 でも、真由も俺なわけだし、もう気軽にやっていこう。

 これだけ心強い仲間だ。難しい任務でも楽しくやっていけるだろう。



「分かった!! これからもよろしく!! さぁ、記念すべき『ラビットちゃんプラス』の最初の任務は何だ? 何でもやろうじゃないか!」


「真由ちゃんをモフモフする」

「は?」


「分かったよ! マユリンをモフモフするよ!」

「こらー!!」

「じゃあ、私も」

「あいみも」



 またこの流れかよ!



「放せ! 馬鹿、変態!」

「真由ちゃーん!」


「モフモフはもうやめてくれーー!!」





                            終わり


最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

これで完結となります。

もしよければ、評価やレビュー、感想等を残してくれますと、今後の参考にさせて頂きます。

また、これまでブクマ、評価、感想をしてくれた方、ありがとうございました。



そして、長編2作目を小説家になろうに投稿しました!


【神々の世界で幼女天使が作ったゲームのテストプレイヤーに選ばれたが、クソゲー過ぎたのでのんびりと楽しむことにした】


https://ncode.syosetu.com/n7618io/


 可愛い天使達が、日本のエンタメを元に作ったゲーム(VRMMO)に、テストプレイヤーとして選ばれた主人公。しかし、世界観が変だったり、序盤の敵が強過ぎたり、バグが発生したり、変な魔道具渡されたり、まさにクソゲー!

 でも、天使たちと異世界の美少女のプレイヤーと、仲良く楽しくやっていきます。


 20話辺りまで毎日投稿しますので、今後ともよろしくお願いします!


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