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第195話 ネスタリア学園の今後

 魔王軍討伐、ダンロッパ断罪した日から5日たった。


 あの戦いの翌日に、10日後にもう一度会う約束をして解散した。

 その時にマジックテックの女将がやっていた旅館? で祝賀会をやるみたいだ。少し先にしたのは、魔王軍の侵略の被害でまだ混乱があるからということだ。


 俺はその祝賀会が終わったら任務完了として、組織に戻るつもりだ。ポンタの件もあるから、みんなも一緒に来るかもしれない。それと、結菜ちゃんの件だが、先にカリバーと組織に戻っている。

 

 怪我は大丈夫そうだから、しばらく安静というところか。俺が帰る時までに元気になっているといいが。


 とりあえず今は、早く落ち着きたい。


 あれからずっと、怪我人の治療や建物の修復で忙しかったからな。魔力を提供するだけだから、そんな難しいことはしていないが、物凄く疲れる。でも、それも昨日で何とかなったみたいだ。


 後は、ネスタリア学園の代表を決めるのと、ダンロッパ達の処罰をこれから話し合いで決めることになっている。


 俺はアルシアを推そうと思っている。




 これが終われば、祝賀会までゆっくり出来そうだ。




 ――そして、元ダンロッパの部屋で会議が行われ、参加者はミルネ、アルシア、ミリちゃん、マリさん、カリバー、太助さん、ケイトさんだ。


 こういう会議は、Sランクのみでするのだが、カリバーの一声で俺やミルネ、アルシアも参加出来るようになった。一応、カリバーがトップになるわけで、代表はカリバーになるはずなんだが、それを敢えて決めるということは、本人が嫌がっているのだろう。


 理由は……考えるまでもないか。


 そして、カリバーの一言で会議が始まった。



「みんな集まってくれてありがとう。早速なんだけど、僕は今後ともネスタリアを守るために、秘密裏で活動をしたいと思っているんだ。だから、代表にはなれないから、この中の誰かがなって欲しいんだ。誰かなりたい人いるかい?」



 いきなりかよ!! どれだけゲームしたいんだよ!

 太助さんもケイトさんも同様しているな。


 普通に考えるならカリバーがならないなら、次はマリさんだけど、マリさんも断ったんだろうな。

 えーと、その次はミリちゃんか……うん、ないな。


 

「誰もいないのかい? 太助君とケイト君はいいのかい?」

「わ、私は教えたりするのは好きですけど、リーダーシップとかは苦手で……すみません」

「ゴゴゴッスン……」


 

 太助さんは人前で話すのが苦手みたいらしいし、ケイトさんもリーダーシップって感じでは無いような気がする。



「Sランクでなりたい人はいないんだね。となると、Sランク候補のアルシア君だね。実は、僕はアルシア君になって欲しいと思っているんだよね」


「俺もアルシアがいいと思います」



 やっぱり、カリバーもアルシア推しだったんだな。

 アルシアならリーダーシップもあるし、面倒見もいいから向いていると思う。



「アルシア君、どうだい?」

「えーと、私は……」

「どうした? アルシア。アルシアならきっと上手く行くと思うぞ」



 二つ返事でOKすると思っていたが、もしかして嫌なのか?



「すみません。私も他にやりたいことがあって……代表にはなれません」

「ええーーー! いいのかアルシア!? せっかくのチャンスを……」

「うん、いいの」



 まさか、アルシアが断るとは……。他にやりたいことってなんだろう。



「僕はアルシア君がなると思っていたけど、違うみたいだね。じゃあ、残るは……」

「俺かミルネ!? 俺は無理だからね」

「ええーーー! あたし!?」


「そういうことになるね。まぁ、ミルネ君の実力なら大丈夫だと思うよ」



 ミルネが代表になるのは想定外だった。でも、意外にしっかりしているから、いけるかもしれないな。それにダンロッパを倒したのはミルネだし、誰も文句は言わないだろう。



「ミルネはやってみたくはないのか?」

「あたしにそんなこと出来ないよ」

「今は、出来るとか考えないで、やりたいかどうかが大事だよ」

「でへへ」



 ああ、やりたそうだな。でも、意外だ。



「あたしやってもいいのかな?」

「やりたい気持ちがあるならいいんじゃないか? こんなチャンス、なかなか無いと思うし」

「あたしやるよ! マユリンと出会ってから、何でも出来ると思えるようになったから」

「そうなのか」



 一時は、魔法戦士を辞めると言った時期もあったことも考えれば成長したよな。



「じゃあ、ミルネ君で決まりだね。早速、今日からお願いするよ」

「おい! 急過ぎるだろ!」



 カリバーは恐らく、一秒でも早く戻ってゲームをしたいんだろう。



「いくら何でも、一人で代表が出来るまでフォローがいるだろ!」

「うーん、僕は忙しいからね」

「おいおいおいおい」



 本気でミルネに丸投げするつもりだったのか?



「フォローは私がしてあげるわ」



 そう手を挙げたのは、マリさんだった。確かにマリさんだったら、ちゃんとフォローしてくれるような気がする。



「じゃあ、頼むよ」

「即答だな」


「あと残すは、ダンロッパとモリモンの処罰だね。ガムイと専属魔法団の連中はベルリア学園も絡んでいるから、同意が必要になるからね。何かいい処罰があるかい?」



 何か軽いなぁ。ここにはそういう法律みたいなものが無いのか? 


 

「一つ聞いていいか? 今まで悪い事をした者は、どうしていたんだよ」

「関係の深いSランクの者が好きに決めていたよ」

「マジか!?」



 そう言えば、Sランクは絶対的な権力を持っていたよな? 下の者に命令も出来るし。



「だから、今回はみんなの意見を聞いて、決めようかなっと思ったんだよ」

 

 

 本来ならカリバーだけで決められる所を、あえてみんなの意見を聞いているわけか……。

 うーん、考えるのが面倒なだけじゃないだろうな?



「一つ提案してもいいかな?」



 手を挙げたのはアルシアだった。

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