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第151話 真由、ピンチ!

 アルシア、カリバー、無垢郎が組織からの車のお迎えが来ると、出て行ってしまった。つまり、今ここにいるのは、あいみ、ミルネ、ミリちゃんだ。


 この3人の組み合わせは、真由にとってヤバい気がしてならない。アルシアが居れば安心だったんだが。


 しばらくすると、あいみがこの状況をさらにヤバくする提案をしてきやがった。



「お湯入れたから、真由ちゃん先に入ってきたら」


「ミリも一緒に入る」

「あたしも一緒に入りたいよ!」

「なんか余計に疲れそうだから、止めておこうかな」



 予想通りの展開になって来たぞ。



「はっはっはー、本当に面白いねー。でも、流石に3人は無理だから」

「おっ」



 以外にあいみが真面な事を言っているぞ。でも、これで納得する2人ではない。



「駄目、真由ちゃんと一緒に入る」

「あたしも!」

「2人ともちょっとこっちに来て」

「え?」



 あいみは2人を呼び、俺に聞こえないようにコソコソ話をし始めたぞ。嫌な予感しかしない。



「分かった。それでいい」

「あたしも」

「えっ? 何? 何を言った!?」

「あいみに任せないさい! 真由ちゃんも、今日は一人でゆっくり入りたいと思ったから」



 逆に気になってゆっくり出来ないわ。でも、何か企んでいたとしても、あのミリちゃんを納得させたのは凄い。



「下着は買っておいたからね」

「用意がいいな」



 俺はあいみの言われるまま、部屋を出て少し廊下を歩き脱衣所に入った。

 そして、何か罠が仕掛けられていないか、隅々までチェックをしたが、特に何も無かった。


 うーん、普通にちょうどいい感じのお湯が張ってあるし、下着も普通だし、着替えも短パンにTシャツでこれも普通。


 でも、騙されないぞ!


 俺は着替えないまま、浴室のシャワーを出して再び脱衣所に戻った。


 ふっふっふ、これでシャワーに入ったように聞こえただろう。裸になったところを襲いに来るに違いない。



 しかし、数分してもそういう気配は無い。

 おかしいなー、絶対に来ると思ったんだが……。


 俺は、ゆっくりと廊下に顔を出した。すると、部屋の方からミルネの笑い声とあいみの話声が聞こえてくる。


 なんか俺とあんまり関係がないような感じだな。


 俺の考え過ぎだったか?

 まぁ、いつまでもこうしているより、さっさと入って出る方がいいか。


 でも、警戒は怠らない。

 俺は、もしもの為にバスタオルは浴室に持ち込み、浴室の鍵を掛けた。


 

 ふぅー、それにしても真由の身体はいつ見ても綺麗し、華奢で可愛い。あいつらが狙ってくるのもうなずける。

 でも、久しぶりに鏡で裸を見ると恥ずかしいなぁ。


 いかん、いかん、また見惚れて時間をかけてしまっては、あいつらがやってくるかもしれない。早く身体を洗って湯に浸かろう。


 俺は髪を洗うと、この時だけツインテールが解除される。なぜか真由の髪はツインテールになるように形状記憶されているから、乾けば勝手に元に戻る。この辺りがデザイン魔法の効力があるんだろうなぁ。


 そして、今度は身体洗うのだが、男の時は結構雑に洗っていたが、真由の場合はちゃんと泡を立てて優しく丁寧に洗ってしまう。なんかそうしないと肌に傷が付きそうだ。それだけ真由の肌は、スベスベで柔らかく、綺麗という事だ。


 なんかこの身体に釣られて、俺の仕草まで女の子っぽくなってしまってそうで怖い。


 

 よし、身体も洗ったし、湯に浸かろう。



「はぁー、生き返るねー」



 そんなに大きな浴槽ではないけど、この身体だったら十分の大きさだ。



「ふぅー、俺はいつまで真由なんだろうか……」



 無垢郎はちゃんと戻る方法を考えているだろうか? いや、自分が美少女になる方法しか考えていないだろうな。仮に戻れる方法があったとしても、ミリちゃんがどういう反応するかだけど……。



「はぁー、想像しただけでも恐ろしい」



 

 そして、湯に浸かってから、幾らか時間が経つと俺はすっかりと寛いでいた。やっぱり、一人で湯に浸かれるのは落ち着く。


 あいつらの事を何か仕掛けて来ると思っていたけど、結局何もしてこなかった。

 うーん、疑って悪かったな。久しぶりの帰郷に気を使ってくれたのかな?



「そろそろ、上がるかー」



 真夏という事もあって、俺の身体は熱々になってしまったが、久しぶりだから気持ち良かった。

 そして、脱衣所で身体を拭いていると、ある事に気付いてしまった。



「なにーーー!! 俺の服が無い!!」



 ま、まさか、あいつらの仕業か!? 全裸で来いと!? いやいや、これは下手したらイジメだぞ!

 ん? いや、俺の服は無くなっているが、代わりに何かあるぞ。


 そこにあった別のバスケットに、ピンク色のビキニと競泳タイプのスクール水着が置いてあった。



「な、なんじゃこりゃー!? 水着に着替えろという事なのかー!?」



 前言撤回! やっぱりあいつらは、そんなやつらだった! しかも、今日着ていた服まで撤収させている程の醜悪さ。


 うっ、お、俺はまたあの3人にからかわれるのか?


 全裸よりかは水着の方がマシだけど、どちらに着替えるかだよな? 

 単純に露出が少ないスク水だけど、あいみにからかわれそうだし、ビキニだと、露出が多いからミリちゃんやミルネに変な事されそうだ。


 うーん、どうすればいいんだよ!

 あいつらの目的は分かるが、具体的に何をするのかが分からない。

 真由にとって一番マシなのは……。



 競泳タイプのスク水か? ビキニか?

お読み頂き、ありがとうございます。


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