表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/15

【第1006回】マナー×デッド

 今回、ちょっとした設定が明らかに。

デッド・エンド「死にたい……」

マナー・モード「開幕に相応しくない言葉第一位ですね」

デッド・エンド「こんにちは。デッド・エンドです」

マナー・モード「そして私、マナー・モードと申します」

デッド・エンド「たぶん、異色の組み合わせ……?」

マナー・モード「ですよね。放送外でもあまり接点無いですし」

デッド・エンド「どうしよう、僕、女性と話せない……」

マナー・モード「女性を前に言うんですね」

デッド・エンド「やっぱり交代しま……」

マナー・モード「まあ、待って下さい。と言うか、そんなの無理です」

デッド・エンド「コミュニケーション障害者には辛いんだ」

マナー・モード「そう言わずに。お喋りを楽しみましょうよ」

デッド・エンド「この放送、あとどれくらいで終わる?」

マナー・モード「始まったばかりですよ」

デッド・エンド「嘘でしょ……。まだ半分いってないの?」

マナー・モード「時間の感覚が死んでますね」

デッド・エンド「ちょっとトイレに」

マナー・モード「先程立ち寄ってるのを目撃してますから」

デッド・エンド「脱出失敗」

マナー・モード「密室みたいに言わないで下さい」

デッド・エンド「事件は現在進行形で起きてる」

マナー・モード「私との会話が事件ですか」

デッド・エンド「会話できないことが事件なんです」

マナー・モード「できてるじゃないですか、会話」

デッド・エンド「ここまで台本」

マナー・モード「有りませんから、そんな物」

デッド・エンド「いや、頭の中に」

マナー・モード「自分で考えて来たんですか?」

デッド・エンド「あらゆる会話の流れを想定して」

マナー・モード「それ、凄いですね」

デッド・エンド「でもここら辺が限界。この先考えてない」

マナー・モード「考えてきての開幕『死にたい』に限界を感じる」

デッド・エンド「何の?」

マナー・モード「あなたのコミュニケーション能力の」

デッド・エンド「やっぱり、そうなんだよ……」

マナー・モード「でも男と話してる時はそんな感じありませんよね」

デッド・エンド「異性だからダメなんだよ……」

マナー・モード「どうしてですか」

デッド・エンド「緊張しちゃって」

マナー・モード「分かりませんね、その気持ち」

デッド・エンド「いろいろ考えちゃうんだよ」

マナー・モード「例えば?」

デッド・エンド「恥を掻いてしまうかもしれない……とか」

マナー・モード「それは考えない方が良いですね」

デッド・エンド「無理だなあ……」

マナー・モード「無理ですか」

デッド・エンド「うん」

マナー・モード「じゃあ、こう考えましょう」

デッド・エンド「ん?」

マナー・モード「つまり、あなたの今の状態が既に恥、と」

デッド・エンド「ひどい」

マナー・モード「でも実際、周りからしたらそんな感じでは?」

デッド・エンド「そうなのかなあ」

マナー・モード「そうですよ、きっと」

デッド・エンド「むう」

マナー・モード「ああ、あと、今思ったのですが」

デッド・エンド「何?」

マナー・モード「結構普通に喋れてますよね」

デッド・エンド「……そう?」

マナー・モード「前の放送の時よりか喋ってますよね?」

デッド・エンド「それは、あの二人が凄いから……」

マナー・モード「私は凄くないと?」

デッド・エンド「ち、違うよ……」

マナー・モード「どう違うと言うのですか」

デッド・エンド「あの時は僕がいなくても放送成り立つし」

マナー・モード「人数の問題ですか?」

デッド・エンド「うん」

マナー・モード「じゃあ、もしここにパズルさん呼んだら……」

デッド・エンド「逃げる」

マナー・モード「会話に入らない、より酷いですね」

デッド・エンド「あの人こそ、僕、苦手だなあ」

マナー・モード「そんなこと言うと今度はあの人と……」

デッド・エンド「今日は良い天気だね」

マナー・モード「話の逸らし方がパワフル過ぎでしょう」

デッド・エンド「今日はパワフルな天気だね」

マナー・モード「パワフルな天気って何ですか」

デッド・エンド「台風とか?」

マナー・モード「そこ、真面目に返さなくて大丈夫です」

デッド・エンド「あああ、ごめんなさい」

マナー・モード「何も謝らなくても」

デッド・エンド「こんな放送主で大丈夫かな」

マナー・モード「初っ端のセリフを言う前に思うべきでしたね」

デッド・エンド「ごめんなさい……」

マナー・モード「だからいいですって」

デッド・エンド「そう言えば僕、今回話す話題を考えてきてない」

マナー・モード「台本よりそっちの優先順位を上げましょうよ」

デッド・エンド「頑張る」

マナー・モード「かく言う私も考えてないですけど」

デッド・エンド「結局、タイムの提案は無かった事にされそう」

マナー・モード「台本が無いのもこの放送のウリですからね」

デッド・エンド「そっか、似た事になっちゃうのか」

マナー・モード「アドリブこその良さよね」

デッド・エンド「うんうん」

マナー・モード「ただ楽したいだけってのいうのも有りますけど」

デッド・エンド「あるんだ……」

マナー・モード「たぶん、皆同じことを考えてるのでは?」

デッド・エンド「タイムが真面目過ぎるんだね」

マナー・モード「あの人の真面目さには時折付いていけません」

デッド・エンド「厳しいもんね」

マナー・モード「眼鏡クイッてやってそう」

デッド・エンド「見たことあるよ」

マナー・モード「あら、ホント? もう、まんま真面目キャラね」

デッド・エンド「シャキーンっていうSE付きで」

マナー・モード「何処から出てるの、その音」

デッド・エンド「口」

マナー・モード「……あの人のキャラが掴めないわ」

デッド・エンド「掴めてる人の方が少ないと思う」

マナー・モード「この放送に出るのはそんな人たちばかりよ」

デッド・エンド「自虐……?」

マナー・モード「みんな含まれてるから自爆テロならぬ自虐テロね」

デッド・エンド「僕も含まれているのか」

マナー・モード「貴方はまだ分かり易い方よ」

デッド・エンド「そう?」

マナー・モード「ワードさんとかは謎が多いわね」

デッド・エンド「確かに」

マナー・モード「とても頭が良いらしいけど、どうなのかしら」

デッド・エンド「そんな感じ無いよね、あの人」

マナー・モード「いつもヘラヘラしてるし」

デッド・エンド「本人曰く、笑顔は大切、らしいけど」

マナー・モード「貴方、見習った方が良いんじゃないの」

デッド・エンド「僕だって、普通に笑うよ……」

マナー・モード「何時もそんな、病に侵されたような顔してるし」

デッド・エンド「例えが普通に酷いね」

マナー・モード「目のクマだって」

デッド・エンド「体質だよ」

マナー・モード「特殊メイクですか? ってくらい黒いのよ」

デッド・エンド「いやいやいや」

マナー・モード「私は貴方の笑顔を見た事が無いわ」

デッド・エンド「そもそも接点が多くないって言ってたじゃない」

マナー・モード「それでもすれ違うくらいの事は有るわよ」

デッド・エンド「そう?」

マナー・モード「ええ」

デッド・エンド「ごめん、記憶にない……」

マナー・モード「信じがたい発言ね」

デッド・エンド「女子の区別って特に付けにくいんだよ」

マナー・モード「それについてはまた後日話しましょう」

デッド・エンド「……怖い……」

マナー・モード「とにかく私が言いたいのは、表情を豊かに」

デッド・エンド「僕、そんなに豊かじゃない?」

マナー・モード「仮面でも装着してるのかと錯覚するわ」

デッド・エンド「初めて言われた……」

マナー・モード「はーい、笑ってー」

デッド・エンド「カメラなんて無いけど」

マナー・モード「いいから」

デッド・エンド「こ、こう……?」

マナー・モード「あら、いい男」

デッド・エンド「本当?」

マナー・モード「世界滅亡も夢じゃない素敵な笑顔ね」

デッド・エンド「それはどう受け取ったらいいのかな」

マナー・モード「まあ、ちょっとはマシになったわよ」

デッド・エンド「ちょっとか……有り難う」

マナー・モード「クマは……もっと寝ることね」

デッド・エンド「毎日ちゃんと寝てるよ」

マナー・モード「嘘よ、夜更かししてそう」

デッド・エンド「してないから……」

マナー・モード「エロいサイトばっかり見ちゃって」

デッド・エンド「見てないから……」

マナー・モード「このむっつりスケベが」

デッド・エンド「見てないって言ってるのに……」

マナー・モード「ならあなた、何時も何時間寝てる?」

デッド・エンド「ええと……七、八時間くらい」

マナー・モード「……普通ね」

デッド・エンド「普通で良いじゃない」

マナー・モード「そこは凄く短い時間を言ってくれなきゃ」

デッド・エンド「どうして?」

マナー・モード「私が突っ込む為に」

デッド・エンド「漫才方面に持っていこうとしないで」

マナー・モード「視聴者に楽しんでもらわなきゃ」

デッド・エンド「この放送って視聴者居ないよね?」

マナー・モード「しーっ!」

デッド・エンド「いやだから、誰に聞かれるのさ」

マナー・モード「リスナーならきっと居るわ」

デッド・エンド「でもハガキだって届いた事無いんでしょ」

マナー・モード「あら、ご存じない? ハガキなら前に……」

デッド・エンド「あれはノーカウントでは」

マナー・モード「立派なハガキなのに」

デッド・エンド「だいぶ不純なハガキだったような」

マナー・モード「きっと記憶違いね」

デッド・エンド「そうかなあ……」

マナー・モード「そうよ」

デッド・エンド「そういえばさ、訊きたいことが」

マナー・モード「何かしら?」

デッド・エンド「僕、君のこと何て呼んだらいいかな?」

マナー・モード「モード様が妥当ね」

デッド・エンド「そ、そう……ホントにそう呼ぶよ?」

マナー・モード「何よ、冗談に決まってるじゃない」

デッド・エンド「冗談を言ってる顔じゃなかった」

マナー・モード「私はこれが冗談の顔なのよ」

デッド・エンド「今気付いたけど君も割と無表情だよね」

マナー・モード「私の場合、澄ました顔と言うのよ」

デッド・エンド「は、はあ……」

マナー・モード「で、呼び方だけど、もう君で良いじゃない」

デッド・エンド「常に君って呼ぶのは不自然じゃない?」

マナー・モード「そうかしら」

デッド・エンド「うん」

マナー・モード「そ。じゃあマナーでいいわよ。同い年だし」

デッド・エンド「同い年だったの?」

マナー・モード「いいえ、違うわ」

デッド・エンド「え」

マナー・モード「私の方が年下」

デッド・エンド「な、何故、今一瞬嘘を」

マナー・モード「あわよくば対等な関係をと」

デッド・エンド「年の差があっても対等にいこうよ」

マナー・モード「そう言ってくれるのは嬉しいわ」

デッド・エンド「う、うん……。あ……」

マナー・モード「あら、もう時間?」

デッド・エンド「みたい」

マナー・モード「まだ何も喋ってないわ」

デッド・エンド「それは無いと思うけど……」

マナー・モード「十分の放送が出来ないってどういうことよ」

デッド・エンド「僕には丁度いいな」

マナー・モード「私はもっと長い方がいいわ」

デッド・エンド「しょうがないよ。機材と環境の問題だし」

マナー・モード「このポンコツが」

デッド・エンド「ああ、叩かないで叩かないで」

マナー・モード「えー、では締めの言葉を、どうぞ」

デッド・エンド「え、僕?」

マナー・モード「はい」

デッド・エンド「え、あの、あ、えと、ええ、あ……」

マナー・モード「お相手は私、マナー・モードと」

デッド・エンド「デ、デッド・エンド、で、お送りしました」

マナー・モード「ご傾聴、有り難う御座いましたー」

デッド・エンド「あ、あ、有り難う御座いました……」

マナー・モード「次って誰かしら?」

デッド・エンド「さ、さぁ……誰かな……?」

 マナーさん、もう三回目の出演ですやん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ