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【第1005回】ジグソー×クロス

 また中途半端な議論を交わす回。

クロス・ワード「ん、始まったね」

ジグソー・パズル「やっぱり誰も聞いてないこの放送!」

クロス・ワード「今回の演者、クロス・ワードだよ」

ジグソー・パズル「同じく! ジグソー・パズルだよー!」

クロス・ワード「いやー、ジグちゃんと放送なんて、僕嬉しいよー」

ジグソー・パズル「私こそ! ワードさんと聞いてわくわくしてたよー」

クロス・ワード「本当? 嬉しいな」

ジグソー・パズル「そりゃあもう、あの名高いワードさんですし!」

クロス・ワード「僕が? まさか。名高くなんかないよ」

ジグソー・パズル「またまた~。何を言いますか」

クロス・ワード「だったらジグちゃんこそ、じゃん」

ジグソー・パズル「え?」

クロス・ワード「僕等の間では有名人なんだよ~」

ジグソー・パズル「そうなの? ヤダ―――(笑)」

クロス・ワード「ドジでアホでバカな子だって」

ジグソー・パズル「有名っていうか汚名⁉ ホントに嫌だ!」

クロス・ワード「冗談だよ冗談。あとナイスリアクション」

ジグソー・パズル「リアクションを評価しないであげて!」

クロス・ワード「ゴメンゴメン」

ジグソー・パズル「ワードさんはそういう所がコワイ」

クロス・ワード「僕の長所と言ってもいいね」

ジグソー・パズル「よくない! 無理やり長所にしないで!」

クロス・ワード「ひどいなあ」

ジグソー・パズル「長所なら他にもたくさんありますから」

クロス・ワード「本当? なんか元気出てきた」

ジグソー・パズル「ちょ、ちょろい……」

クロス・ワード「あ、そうそう、そういえばさ」

ジグソー・パズル「ん?」

クロス・ワード「前回の放送、ちょっといろいろあったじゃん?」

ジグソー・パズル「ま、まあ、ありましたね……」

クロス・ワード「簡単に言うとマナちゃんがハッスルしたね」

ジグソー・パズル「ハッスル⁉」

クロス・ワード「で、ロード兄妹のことなんだけれど」

ジグソー・パズル「そういえば! 大丈夫だったんですか?」

クロス・ワード「なんとか命はとりとめたよ」

ジグソー・パズル「死にかけてたの⁉」

クロス・ワード「両名共に重症だったっぽい」

ジグソー・パズル「お、恐ろしい……マナちゃん」

クロス・ワード「まあ、今はもう回復して、意識もあるから」

ジグソー・パズル「二人は何か言ってました?」

クロス・ワード「笑ってた」

ジグソー・パズル「笑ってた⁉」

クロス・ワード「『生まれて初めてアマゾン川が見れたー』って」

ジグソー・パズル「そのアマゾン川絶対に渡っちゃいけないやつ!」

クロス・ワード「え? でも現地の人が対岸から呼んでたって……」

ジグソー・パズル「それ人生の先駆者だから!」

クロス・ワード「兎にも角にも元気になってよかった」

ジグソー・パズル「マナちゃんには後で私から叱っときます……」

クロス・ワード「まあ、喧嘩するほど仲がいいって言うしね」

ジグソー・パズル「一方が逝去しかけたんですが」

クロス・ワード「愛を感じるね」

ジグソー・パズル「あなたの目は節穴か!」

クロス・ワード「僕の慧眼になんて事を」

ジグソー・パズル「自分で慧眼とか言わないで下さい……」

クロス・ワード「邪眼かな」

ジグソー・パズル「い、イタい!」

クロス・ワード「我こそ地獄の深淵より蘇りし闇の王、ワード!」

ジグソー・パズル「誰だー!」

クロス・ワード「さ、そろそろ放送が訳分かんなくなってきたね」

ジグソー・パズル「九分九厘ワードさんのせいです」

クロス・ワード「知らない名前だ」

ジグソー・パズル「ここまできてすっとぼけ⁉」

クロス・ワード「どちら様だろう?」

ジグソー・パズル「貴方です」

クロス・ワード「僕か」

ジグソー・パズル「もー」

クロス・ワード「ごめんごめん真面目にやるから」

ジグソー・パズル「しっかりして下さい、まったく……」

クロス・ワード「でもさ」

ジグソー・パズル「ん?」

クロス・ワード「この放送ってまあ、いつもこんな感じじゃん」

ジグソー・パズル「まー……否定はしないです」

クロス・ワード「取り敢えず雑談しとけ、みたいな空気が……」

ジグソー・パズル「それは否定します!」

クロス・ワード「ええー、なんでー?」

ジグソー・パズル「なんでって……ゼロ様に言われてるでしょ」

クロス・ワード「ああ……」

ジグソー・パズル「『有意義な放送にしなさい』って」

クロス・ワード「それを言われると弱いなあ」

ジグソー・パズル「ワードさんがしっかりしなきゃ」

クロス・ワード「むう。うん、分かったよ」

ジグソー・パズル「そう来なくては」

クロス・ワード「しかし有意義っていうのもまま難しいよね」

ジグソー・パズル「まあ、頑張りましょう」

クロス・ワード「とても普通の返しだな……」

ジグソー・パズル「う、五月蠅いです……」

クロス・ワード「よしここは一つ、議題を『有意義』に設定しよう」

ジグソー・パズル「なるほど! その発想はありませんでした」

クロス・ワード「名案だね」

ジグソー・パズル「じ、自分で……」

クロス・ワード「言っちゃうのが僕さ」

ジグソー・パズル「そこまで言うの⁉」

クロス・ワード「有意義の定義とは⁉ それで話を進めよう」

ジグソー・パズル「有意義かあ……」

クロス・ワード「有意義……」

ジグソー・パズル「有意義……」

クロス・ワード「意義が有る……」

ジグソー・パズル「そのまんまですね……」

クロス・ワード「これ解答じゃダメかな?」

ジグソー・パズル「ダメです」

クロス・ワード「でもさ、逆に意義が無いことって何かな?」

ジグソー・パズル「意義が無いこと……?」

クロス・ワード「無意味な事とか無価値な事は無いって言うじゃん」

ジグソー・パズル「ふむふむ」

クロス・ワード「それと同じなのではないかという可能性」

ジグソー・パズル「無意義な事も無いって事ですか?」

クロス・ワード「そうそう」

ジグソー・パズル「というか無意義なんて言葉存在するんですか?」

クロス・ワード「存在するよ」

ジグソー・パズル「存在するんだ」

クロス・ワード「類語にナンセンスというのが有る」

ジグソー・パズル「へー」

クロス・ワード「ノンセンスという言い方もある」

ジグソー・パズル「へー」

クロス・ワード「論外っていうのも……」

ジグソー・パズル「どんだけ言うんですか!」

クロス・ワード「不毛だったね」

ジグソー・パズル「……それももしかして……?」

クロス・ワード「もちろん類語だ」

ジグソー・パズル「どんだけ言うんですか!」

クロス・ワード「ちょっと僕のキャラ付けをね……」

ジグソー・パズル「無意義の類語を列挙するキャラって何ですか」

クロス・ワード「なんか頭良さそうじゃん」

ジグソー・パズル「その考え方が頭悪くないですか」

クロス・ワード「また辛辣な事を……」

ジグソー・パズル「ま、まあ、本題に戻りましょう」

クロス・ワード「なんだっけ」

ジグソー・パズル「有意義!」

クロス・ワード「そうだった」

ジグソー・パズル「また徐々にボケを始めてるなあ」

クロス・ワード「一気にボケろと?」

ジグソー・パズル「そういう事ではない!」

クロス・ワード「ボケのナイアガラと呼ばれた僕の本気を」

ジグソー・パズル「出すな! っていうか何ですかその呼び名?」

クロス・ワード「参考までに言うと、略称はボケナイだよ」

ジグソー・パズル「何の参考にすればいいんですか」

クロス・ワード「うーーーん……人生?」

ジグソー・パズル「重すぎます!」

クロス・ワード「ボケナイであってボケないではないよ」

ジグソー・パズル「ど、どうでもいい……」

クロス・ワード「因みに嘘だよ」

ジグソー・パズル「ワー、ダマサレターー」

クロス・ワード「あ、はい……」

ジグソー・パズル「しょぼーんとした……」

クロス・ワード「(´・ω・`)」

ジグソー・パズル「しょぼーんとした⁉」

クロス・ワード「さ、議題に戻ろうか」

ジグソー・パズル「急ですね」

クロス・ワード「有意義」

ジグソー・パズル「オア無意義の区別」

クロス・ワード「ぶっちゃけゼロ様に訊いた方が……」

ジグソー・パズル「えー私たちで答えを見つけましょうよー」

クロス・ワード「真面目な子だ……」

ジグソー・パズル「ワードさんはもうちょっと真面m」

クロス・ワード「無理」

ジグソー・パズル「早い!」

クロス・ワード「まあジグちゃんに免じて答え探しは続けるよ」

ジグソー・パズル「は、はあ」

クロス・ワード「というか僕思うんだけどさ」

ジグソー・パズル「はい」

クロス・ワード「時と場合に依るのでは?」

ジグソー・パズル「ほう、価値は変動する、みたいな話ですか?」

クロス・ワード「そうそう」

ジグソー・パズル「なるほど」

クロス・ワード「あと人にも依るのかな」

ジグソー・パズル「それぞれのニーズに左右されると」

クロス・ワード「極論かな?」

ジグソー・パズル「うーん、でも的は射ているような」

クロス・ワード「どんな無駄話だって絶対に無駄とは限らず」

ジグソー・パズル「逆に有益そうで特に必要もない情報だったり」

クロス・ワード「極論云々以前に回答になってる?」

ジグソー・パズル「まあ、適当っちゃあ適当ですね」

クロス・ワード「適当と言えば」

ジグソー・パズル「お?」

クロス・ワード「適当って二種類の意味が有るよね」

ジグソー・パズル「あー有りますね」

クロス・ワード「『ふさわしいこと』と『いい加減なこと』」

ジグソー・パズル「ほぼ逆ですよね」

クロス・ワード「文では主に前者、会話では主に後者なイメージ」

ジグソー・パズル「漢字的には前者なんですけどね」

クロス・ワード「適し、当たってる……」

ジグソー・パズル「不思議ですよね」

クロス・ワード「さっきの流れで類語を挙げるなら」

ジグソー・パズル「類語好きなんですか……?」

クロス・ワード「愛してる」

ジグソー・パズル「愛してる⁉」

クロス・ワード「適切も有れば出鱈目も有るし」

ジグソー・パズル「出鱈目は出鱈目で不思議な言葉ですね」

クロス・ワード「出鱈目って当て字なんだよ」

ジグソー・パズル「えっ、そうなんですか?」

クロス・ワード「そう、もともとは『出たら目』らしい」

ジグソー・パズル「目?」

クロス・ワード「目はサイコロの目だね」

ジグソー・パズル「へー」

クロス・ワード「だからまあいい加減という意味にも合点がいく」

ジグソー・パズル「六分の一で適切になるのかな」

クロス・ワード「要は運か」

ジグソー・パズル「ちょっと鱈がかわいそうですけどね」

クロス・ワード「ギャンブルみたいな言葉に使われて?」

ジグソー・パズル「はい」

クロス・ワード「はは、そう言われればそうだね」

ジグソー・パズル「因みに気づいてますか?」

クロス・ワード「ん?」

ジグソー・パズル「また有意義から話が逸れています」

クロス・ワード「お、それを言うなら僕も一つ気づいたことが」

ジグソー・パズル「え、何です?」

クロス・ワード「時間だ」

ジグソー・パズル「時間?」

クロス・ワード「時間」

ジグソー・パズル「じかn、ええ⁉」

クロス・ワード「テレビの前のちびっ子たち、またねー」

ジグソー・パズル「ラジオです! しかも何故ちびっ子限定⁉」

クロス・ワード「答え出なかったけど楽しかったよ」

ジグソー・パズル「自己満足で終わらないで下さい!」

クロス・ワード「ほら、ジグちゃんも、締めの一言を」

ジグソー・パズル「ホントにもう終わりなんですか⁉」

クロス・ワード「うん」

ジグソー・パズル「有意義の定義は⁉」

クロス・ワード「皆の心の中ということで……」

ジグソー・パズル「丸投げじゃないですか!」

クロス・ワード「巴投げなら良い?」

ジグソー・パズル「訳分からん!」

クロス・ワード「ほらほら、早く締めちゃって閉めちゃって」

ジグソー・パズル「え、いや、あの、有意義で楽しい時間でした!」

クロス・ワード「お相手は僕、クロス・ワードと!」

ジグソー・パズル「ジ、ジグソー・パズルでお送りしました!」

クロス・ワード「いつかまた会うその日まで~」

ジグソー・パズル「さ、さようならーー⁉⁉」

 ちらりと出たあの名前・・・。一体何者なんでしょうか?

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