【第1002回】ゲーム×タイム×デッド
終焉三人衆。
ゲーム・オーバー「うおっしゃー! 始まったぜーー!」
タイム・リミット「おそらく誰も聞いていないこの放送」
デッド・エンド「こんにちは……」
ゲーム・オーバー「今日の放送者はこの俺、ゲーム・オーバーとっ」
タイム・リミット「私、タイム・リミットと」
デッド・エンド「デッド・エンド……」
タイム・リミット「の三人でお送りします」
ゲーム・オーバー「よろしくなー!」
デッド・エンド「よろしく」
タイム・リミット「よろしくお願いします」
ゲーム・オーバー「んだよ、二人ともテンション低いな。しけるぜ」
タイム・リミット「私たちが低いのではありません。あなたが高いんです」
ゲーム・オーバー「だとしても放送なんだから高いに越したことはないんだよっ」
デッド・エンド「ゲーム」
ゲーム・オーバー「うん?」
デッド・エンド「高すぎて音割れてる……」
ゲーム・オーバー「…………」
タイム・リミット「限度ですよ限度。限度が大事なんです」
ゲーム・オーバー「……まあとにかく、今日は俺から、話したい話題があるんだ」
タイム・リミット「おや珍しい」
ゲーム・オーバー「だろ? それはズバリ、『勉強』についてだっ」
デッド・エンド「それまたガラにも無い……」
タイム・リミット「どうせ面倒とか怠いとかをアホみたいに連呼するんでしょう」
ゲーム・オーバー「うるせえよ。お前らから見た俺、一体どんなだよ」
タイム・リミット、デッド・エンド「「不良」」
ゲーム・オーバー「ハモるな! ちょっとキレイだよ!」
タイム・リミット「で、勉強というワードからどう話題を広げるんですか?」
ゲーム・オーバー「そうそう俺最近思うんだよ。この世界で勉強いるか? って」
タイム・リミット「それは、当然いるでしょう」
デッド・エンド「まあ、勉強って言ってもいろいろあるけどね」
タイム・リミット「ああそうですね。いるいらないはその種類で変わります」
ゲーム・オーバー「いや別に俺は例えば刀の鍛錬法とかを言ってる訳じゃねーよ」
デッド・エンド「じゃあどんな?」
ゲーム・オーバー「所謂勉強って言ったら、ここでは座学を指している」
タイム・リミット「つまり数学とか、そういうものですか?」
ゲーム・オーバー「そうだ」
デッド・エンド「できるに越したことは無いんじゃない?」
ゲーム・オーバー「勿論、出来ないよりかは出来た方が良いっていうのはわかる」
タイム・リミット「おっと話題が終わりましたよ」
ゲーム・オーバー「いや待て待て気が早いちょっと待て」
デッド・エンド「じゃあ何が引っかかってるの?」
タイム・リミット「魚の骨じゃないですか?」
デッド・エンド「ああ成程」
ゲーム・オーバー「そこで納得すんなや」
タイム・リミット「じゃあ何なんですか」
ゲーム・オーバー「座学なんていう生活の役に立たないモノやる暇があるならさ」
デッド・エンド「うん」
ゲーム・オーバー「それこそ刀の鍛え方、勉強した方がいーんじゃね? 説」
タイム・リミット「ほうほう」
ゲーム・オーバー「お、わかってくれたか?」
タイム・リミット「あなたはさっきの刀という微妙例まだ引きずるんですね」
ゲーム・オーバー「うるせぇよ!」
デッド・エンド「自覚してるね」
ゲーム・オーバー「黙っとけ! 泣くぞ! 生放送中に!」
タイム・リミット「しかし真面目な話、言いたい事はわかりました」
ゲーム・オーバー「俺は最初から真面目なんだけどなぁ……」
タイム・リミット「刀は兎も角実技の方が座学より需要ありということですよね」
ゲーム・オーバー「そうそう」
デッド・エンド「わからなくもない……かな?」
ゲーム・オーバー「お、好感触。タイムは?」
タイム・リミット「ふむ」
ゲーム・オーバー「ん?」
タイム・リミット「共感はできるけれど、肯定はできない、といったところです」
ゲーム・オーバー「……なんだそれ」
デッド・エンド「どういうこと?」
タイム・リミット「私が言いたいのは、気が早い、ということです」
ゲーム・オーバー「気が早い?」
デッド・エンド「……どういうこと?」
タイム・リミット「例えるならそう、地盤を固めずしてビルを建てる様な」
ゲーム・オーバー「それはさっき例え損なった俺への当てつけか?」
タイム・リミット「お手本です」
ゲーム・オーバー「ほぼ同じだよ!」
デッド・エンド「タイム……わかりやすい例え、ナイス」
タイム・リミット「ありがとうございます」
ゲーム・オーバー「……くそう……」
タイム・リミット「実技を覚えたいのは解りますが座学はその基本となります」
デッド・エンド「現実的に見れば、座学は実技全般の台になるってことだよね?」
タイム・リミット「そうです」
ゲーム・オーバー「ううむ」
タイム・リミット「どうです?」
ゲーム・オーバー「納得してしまった俺がいる……」
デッド・エンド「早い……反論とかは無いの?」
ゲーム・オーバー「俺の説は短命だったな」
タイム・リミット「あまりにも早い死でしたね」
デッド・エンド「そこそこに惜しい説を亡くしたね」
ゲーム・オーバー「まあいいや」
デッド・エンド「いいんだ……」
タイム・リミット「殺された上に生みの親にも忘れられる説も散々ですね」
デッド・エンド「『惨々』だね」
ゲーム・オーバー「まあそう言うなよ。切り替え切り替え」
タイム・リミット「いや、残念ながらそうなると一つ、重大な問題が生じます」
ゲーム・オーバー「ん、なんだよ。俺がサッパリしている事のどこに問題が?」
タイム・リミット「話題が消え去りました」
デッド・エンド「あ……」
タイム・リミット「放送が続きません」
ゲーム・オーバー「……重大だな」
デッド・エンド「ゲーム」
ゲーム・オーバー「ん」
デッド・エンド「Next topics」
ゲーム・オーバー「発音良! しかもちゃっかり複数形にしやがったな!」
タイム・リミット「では私から一つ」
ゲーム・オーバー「お」
タイム・リミット「これは提案も兼ねてなのですが」
デッド・エンド「うんうん」
タイム・リミット「そして私含め今ここに居ないメンバーにも言いたい事ですが」
ゲーム・オーバー「はよ言え」
タイム・リミット「皆さん……放送開始の前に話題くらい持参しましょう」
間
ゲーム・オーバー「この上なく今更だな」
デッド・エンド「この上なく当たり前だね」
タイム・リミット「でしょう?」
ゲーム・オーバー「『でしょう?』じゃねーよ! 分かってんなら持参しろよ!」
デッド・エンド「この放送で話せてるのまだゲームの安い話題一つだしね」
ゲーム・オーバー「悪かったな! 安くて!」
タイム・リミット「では決まりと言う事で」
ゲーム・オーバー「なんで俺こんなに空気なの? 俺エライ方なんじゃないの?」
タイム・リミット「ゲームである以上、何をしたところで偉くはなれませんね」
ゲーム・オーバー「不憫すぎる!」
デッド・エンド「……ドンマイ……」
ゲーム・オーバー「ウルセーーー!」
タイム・リミット「次の放送者には私から伝えておきましょう」
ゲーム・オーバー「え? あ、ああ。じゃ、よろしくな」
デッド・エンド「次って誰だっけ?」
タイム・リミット「ええと、次は……」
ゲーム・オーバー「ん、……まさかこの流れは……」
タイム・リミット「ああ、あったあった」
デッド・エンド「次の放送は……」
タイム・リミット「おおっと、ここでどうやらお時間のようです!」
デッド・エンド「あー残念……」
タイム・リミット「気になる方は是非っ、次の放送もお聞き逃しなく!」
ゲーム・オーバー「やっぱこの流れじゃねーーか!」
タイム・リミット「お相手は私、タイム・リミットと」
デッド・エンド「デッド・エンド」
タイム・リミット「そしてモブが一人」
ゲーム・オーバー「ゲーム・オーバーじゃ!!!」
タイム・リミット「それでは皆さん、さようならー」
ゲーム・オーバー「えっマジで終わりなの? ……みんなじゃーなーー!」
デッド・エンド「バイバイ」