【第1001回】ジグソー×マナー
とあるラジオ放送。
自由過ぎるラジオ放送。
ジグソー・パズル「さあ、始まりました！ たぶん誰にも聞かれてないこの放送」
マナー・モード「どころか放送名さえ決まっていないこの放送」
ジグソー・パズル「放送者は私、ジグソー・パズルとっ」
マナー・モード「私、マナー・モードでお送りいたします」
ジグソー・パズル「わー今日も話し方が丁寧なマナちゃんだー」
マナー・モード「今日もうるさいパズルさんです」
ジグソー・パズル「うるさいって言うなーっ元気って言ってよー」
マナー・モード「まあ、そんなことは置いといて」
ジグソー・パズル「置いとかれてしまった……」
マナー・モード「捨てたほうがいいですか？」
ジグソー・パズル「置いといてください！」
マナー・モード「さっそくなんですが、私から話したいことがありまして」
ジグソー・パズル「おや？ これは珍しい」
マナー・モード「珍しくはないです」
ジグソー・パズル「珍しいよーほとんど毎回、話題は私からだよ」
マナー・モード「気のせいです」
ジグソー・パズル「気のせい⁉」
マナー・モード「そうです、そんなことだからパズルさんはパズルさんなんです」
ジグソー・パズル「今日も辛らつなマナちゃんです……」
マナー・モード「で、話したいことというのは」
ジグソー・パズル「うんうん」
マナー・モード「実は私、今になってようやくスマホにしました」
ジグソー・パズル「えっそうだったの？ 知らなかったーおめでとー！」
マナー・モード「はい、晴れてスマートフォンユーザーです」
ジグソー・パズル「その言い方はあまり聞かないな……」
マナー・モード「パズルさんはいつ頃変えたんでしたっけ？」
ジグソー・パズル「私は初めて発売されてから一年くらい経ったあたりかな」
マナー・モード「ってことはもうだいぶ慣れましたよね」
ジグソー・パズル「まあね☆」
マナー・モード「普通のことです」
ジグソー・パズル「……」
マナー・モード「とにかく、それで私はまあアプリをいくつか入れたわけです」
ジグソー・パズル「ほほう、例えば？」
マナー・モード「ラインとか、ツイッターとか」
ジグソー・パズル「えっ、マナちゃんラインとツイッターやってるの⁉」
マナー・モード「ええ。意外ですか？」
ジグソー・パズル「うん。すごいやらなさそう」
マナー・モード「失礼ですね。私だって女子ですよ」
ジグソー・パズル「し、失礼しました」
マナー・モード「あ、そうそうパズドラと黒ウィズも入れました」
ジグソー・パズル「更に意外性を重ねてきた⁉」
マナー・モード「冗談です」
ジグソー・パズル「冗談ですか」
マナー・モード「私がモンストを入れない訳ないじゃないですか」
ジグソー・パズル「しっかり御三家を押さえていた！」
マナー・モード「楽しいです」
ジグソー・パズル「それは良かった」
マナー・モード「パズルさんに突っ込ませるのが」
ジグソー・パズル「そっち⁉」
マナー・モード「ジョークです」
ジグソー・パズル「ジョークですか」
マナー・モード「気の利いたジョークです」
ジグソー・パズル「気は利いていない気がする」
マナー・モード「マナーズジョークです」
ジグソー・パズル「聞いたことが無いな……」
マナー・モード「気のせいです」
ジグソー・パズル「気のせいですか」
マナー・モード「でもスマホってできることが増えた分注意項も倍増しますよね」
ジグソー・パズル「まあ、それは仕方のないことだよ」
マナー・モード「ソーシャルネットワークサービスというものは」
ジグソー・パズル「そこ略さないのは何故」
マナー・モード「下手をすれば怪物になります」
ジグソー・パズル「そだね」
マナー・モード「教師が口うるさく言う事は、総合的には正論だったりします」
ジグソー・パズル「先生の長い話、嫌いだったなー」
マナー・モード「私もです、足が疲れますし眠くもなります」
ジグソー・パズル「そうそう」
マナー・モード「正論っていうのは正しいだけです」
ジグソー・パズル「楽しくないよね」
マナー・モード「面白くもないです」
ジグソー・パズル「でも正しいんだよね」
マナー・モード「世間では個人の楽しみより、一般の正しさが優先されます」
ジグソー・パズル「一般的に見れば、それが普通なんだよねー」
マナー・モード「そうすることで、人はここまで来ました」
ジグソー・パズル「なんだか難しい話になってきたな」
マナー・モード「そうですね、話題を戻しましょう」
ジグソー・パズル「何の話だったっけ？」
マナー・モード「スマホです。私がスマホに変えたんです」
ジグソー・パズル「そうだった」
マナー・モード「パズルさんのスマホ、見せて下さいよ」
ジグソー・パズル「んー、ちょっと待って、カバンカバン……はい」
マナー・モード「ほほう、なるほど、これがパズルさんのスマホですか」
ジグソー・パズル「あれ？ 見せたの初めて？」
マナー・モード「いいえ」
ジグソー・パズル「じゃあ今のリアクションは一体……」
マナー・モード「雰囲気作りです」
ジグソー・パズル「だ、大事だもんね……！」
マナー・モード「冗談ですよ、わかりませんでした？」
ジグソー・パズル「乗ってあげたのにーーーーー！」
マナー・モード「それにしてもかわいいですね、ケース」
ジグソー・パズル「でしょでしょ」
マナー・モード「これはポリカーボネートというやつです」
ジグソー・パズル「これ、そんな名前だったんだ……」
マナー・モード「軽い、強い、オシャレが売りの優等生です」
ジグソー・パズル「勉強になるなー」
マナー・モード「略してKTOです」
ジグソー・パズル「優等生の売りをカップ焼きそばみたいに略さないであげて！」
マナー・モード「しかもこれだと若干芸人ですね」
ジグソー・パズル「ところでマナちゃんはスマホケース買ったの？」
マナー・モード「それがまだなんですよ、迷っていて」
ジグソー・パズル「そうなの？マナちゃんに優柔不断のイメージ無いなー」
マナー・モード「メタルタイプとレザータイプの間を行ったり来たりです」
ジグソー・パズル「あー名前は聞いたこと無いけど想像できる」
マナー・モード「メタリックもいいんですけど画面保護＆オシャレも捨てがたい」
ジグソー・パズル「今そこですか」
マナー・モード「今ここです」
ジグソー・パズル「でももしかしたら選択する必要、なかったりして」
マナー・モード「というと？」
ジグソー・パズル「両方買ってその日その日の気分で使い分ける人もいるんだよ」
マナー・モード「なるほど、その発想はありませんでした」
ジグソー・パズル「お財布に余裕があるならそれもいいんじゃないかななんて」
マナー・モード「ケース二つ買うくらいの金銭はありますから、要検討です」
ジグソー・パズル「力になれたのならよかった」
マナー・モード「この仮は体で返します」
ジグソー・パズル「やめて！ 大事にして！ いろいろと！」
マナー・モード「……冗談です」
ジグソー・パズル「わからないな～。真顔なんだもん」
マナー・モード「わたしの冗談ってなんでこんなに通じないんでしょう？」
ジグソー・パズル「マナちゃん、表情があまり変わらないんだよ」
マナー・モード「そうですか？」
ジグソー・パズル「ほらほら、笑って笑ってー」
マナー・モード「試しで『笑って』と言うのならまだしも、なぜカメラを構える」
ジグソー・パズル「いいからいいから」
マナー・モード「こ、こんな感じですが……」
ジグソー・パズル「わっ、かわいい！ まぶしいくらいにかわいい！」
マナー・モード「あっ、本当に撮った！ やめてください」
ジグソー・パズル「この放送を聞いてるそこのあなた！」
マナー・モード「居ませんよ」
ジグソー・パズル「ハガキくれたら抽選で一名様に」
マナー・モード「プレゼントしません！」
ジグソー・パズル「えーもったいないよー」
マナー・モード「何がですかね」
ジグソー・パズル「マナちゃんの笑顔が世に知れ渡らないことが」
マナー・モード「話が大きくなってる……」
ジグソー・パズル「お金とれるよ」
マナー・モード「あさましい！」
ジグソー・パズル「冗談だよ」
マナー・モード「むう。パズルさんにしてやられましたね」
ジグソー・パズル「にっひっひ」
マナー・モード「ところで気付いてますか？」
ジグソー・パズル「ん？」
マナー・モード「SNS注意の次の話題が顔写真拡散になってますよ」
ジグソー・パズル「なんて放送！」
マナー・モード「その放送も、今回はここで終わりの時間が来てしまいました」
ジグソー・パズル「おや短い、もうそんな時間ですか」
マナー・モード「もうそんな時間です」
ジグソー・パズル「なんとなんと」
マナー・モード「終わりはいつも突然ですね」
ジグソー・パズル「次は誰が出るのかなー？」
マナー・モード「それでは皆さん、さようなら」
ジグソー・パズル「お相手は私、ジグソー・パズルと！」
マナー・モード「マナー・モードでお送りしました」
ジグソー・パズル「バイバーーーイ！」
