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【完結】聖女級の治癒力でも、魔族だとバレるのはよくないようです ~その聖女、魔族で魔王の嫁につき~  作者: 稲山 裕


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第二章  三十七


「とまあ、こんな感じでしょうかの」

 私はやっと息をしたのかというほどに、ため息をついた。

 胸につっかえていたものが、奥底から取れてくれたような。


「……ファル爺。ありがとう」

「いえいえ。さて……夕食は残っとりますかのう」

 そういえば、爺はまだ食べていないんだった。


「ご、ごめんなさい。こんなに長くなるのに、話してくれてありがとう」

「ほっほっほ。これで許していただけましたかの?」


「う、うん……。怒ってごめんなさい」

 俯くように頭を下げると、爺はまた笑った。

 そして急に、姿勢を改めて深く頭を下げ――。


「魔王様の事、よろしくお頼み申します。我ら一同、全霊でもってお二人にお仕えいたしますゆえ」

 そんなことを言うものだから、胸に、また熱いものが込み上げてくる。



「ず、ずるい。私だけ泣かせようとしてるでしょ」

 見れば、シェナまでソファから降りて私に跪いている。


「もう。シェナまで……」

 その想いの深さに、私もまた、頭を下げ返した。


「私も、誠心誠意、魔王さまをお支えします」


 私に何が出来るのか、いまいち分かっていないけれど。

 でも、何も出来ていないだなんて、泣き言はもう言わない。

 お側に居るだけでも、魔王さまの支えになれているのなら――。

 


「おもしろい!」「続きが気になる、読みたい!」「今後どうなるの!」

  

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 何卒よろしくお願い致します。  作者: 稲山 裕



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