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【完結】聖女級の治癒力でも、魔族だとバレるのはよくないようです ~その聖女、魔族で魔王の嫁につき~  作者: 稲山 裕


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第二章  三十


「――そんなこと出来ません」


 よくよく考えてみれば、魔王さまがどういうお考えでいるのか、私は知らない。

 魔族が人間に対して、憎しみを抱いているのかどうかも。

 でも、私にはそんな、争うようなつもりが一切ないからそう話していただけだった。


「ほれ見ろっ! 魔族は我々人間と、話合うようなつもりがないのだ。つまり、いつでも攻め込む用意があるということだ! そういうことだろう、聖女よ!」

 ――ああ。また逆戻りに。


「私の一存で、魔王さまのお時間を頂戴するようなことは出来ない。そう言ったのです。そもそも、何の権限もない私に、あれこれ言われても分からないんです」


 私はずっと、私に問われているのだという想いで話をしていたけれど……。

 この会長は、私を魔族の代表のように話していたのか。



「今更だろう。これほどの力を持つ者を王都に潜り込ませておいて、何もするつもりが無いなどと。私がどれだけ馬鹿であろうと、気付かぬわけがないだろう」


 完全に話がこじれてしまった。

 いや、そもそもが、この人の思い込みから始まっただけなのに。


「そんなに争いたいのですか? 放っておいてくれれば、こんなにややこしい話にならなかったのに」


 私はただ、魔王さまの力になりたくて……。

 王都の人たちにも、治癒で喜んでくれるなら治してあげたいと思っただけで……。

 それをこんな、戦争のきっかけみたいに言われるなんて。



「この王都に、ぬけぬけと入り込んでくるのだから当然、その裏を読むものだろう? それが為政者としての役目だ。人々を守るために考え尽くし、最悪の結果を回避しようと奔走する」

 ――どこかで聞いたような言葉。


「そ、そんな風に人を疑っているから、そういう風にしか考えられないんです! 魔族が何をするっていうんですか! 今までだって、むやみに人を傷付けたりしましたか?」


 レモンドは、歴史学者に教わったと言っていた。

 魔族は王都に攻め込んだ時も、むやみに殺さなかったと。

 それが全てだと、どうして理解できないんだろう。



「恨みは、消えぬものだよ、聖女殿。憎しみは、ずっとずっと続く。死ぬまで消える事は無い」

「それはそっちの言い分でしょう!」


 いい加減腹が立って、つい声を荒げてしまった。

 もうここに居る意味はなさそうに思う。

 彼は、ただただこちらを疑って、勝手な妄想でこちらを責めるだけで……全く話にならない。


「――違う! こちらの言い分ではない! 聖女殿が慕うその魔王が、家族と村の仲間を殺された戦争被害者だからこそ言っている!」

 彼も彼とて、椅子から立ち上がって叫ぶように言った。

「……は?」


 そういえば、さっきも聞きたいと思っていたんだった。

 話がややこしくて、疑われて嫌な気持ちになって、腹が立って。

 そのせいで、聞きたいことも忘れてしまうような状態になっていた。


「本当に何も知らんのか……?」

 私の反応を見て、会長の声のトーンが下がった。



「おもしろい!」「続きが気になる、読みたい!」「今後どうなるの!」

  

 と思ったら

  

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 何卒よろしくお願い致します。  作者: 稲山 裕



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