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【完結】聖女級の治癒力でも、魔族だとバレるのはよくないようです ~その聖女、魔族で魔王の嫁につき~  作者: 稲山 裕


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第二章  二十


「いやぁ……面目ありません。こんな姿で、失礼します、聖女様。助けていただいて、本当にありがとうございます」

 失った血も再生したから、そろそろ巡った頃合いだろう。かすれ声から、おそらくは普段の低いしゃがれた声になっている。


「あっしは、技術者をやっとります。レモンドと申します。と言っても、元日本人ですが。名前は、ここに来た記念に変えました」


 そういえば、支配人のウレインも転生者で、もしかしたら元日本人だろうか。

 二人とも、日本人とはかけ離れた姿だから、言われなければ分からない。


 レモンドは、がっしりとした工夫のような体つきで、背も高い。

 白髪交じりの短い金髪で、青い目をしているのだから。


「なぁに、新しい輸送システムの実験で……」

 ……輸送で腕が吹き飛ぶとは?



「聖女様……このレモンドという男、空間転移が実現すれば、輸送業界が激変するなどと言って、やめろと言ってもきかないのでございます」

「――転移?」

「はい! もう一息なんですよ! でも、お陰でこの有様ですがねぇ……」


 本来の転移なら、体が千切れるようなことにはならない。

 先に座標を結ぶから、向こうに何もないかを確認も出来るのが転移だし。

「それ、根本的に理論が間違ってます。人の手を離れた力は、使ってはいけません」


 かなりの魔力も使う。

 転生者といえど、その魔力は魔族に比べてかなり少ないし、緻密なコントロールも出来ないから、きっと永遠に使えるようにはならない。


 勇者や黒い人でさえ、見た限り、おおざっぱな魔法しか使えないようだったし。

 火柱とか、何かを飛ばすとか、力を解放するだけのコントロールで精一杯だった。



「そ、そりゃあ一体……ってことは、聖女様は詳しくご存知なんで?」

 ――あぁ。やぶ蛇だった。


「えぇっと……。魔力不足に、コントロール不足です。費用対効果は大赤字では済みませんよ。一回使うごとに会社を潰す気ですか?」

 ――適当に言ったけど、魔力も電力も、たくさん使うとお金が掛かるわよね?



「そ、そんなに魔力が必要なんですかぃ?」

「ちなみに、あのエレベーターを浮かせる魔力はおいくらですか?」

 私はレモンドに小さく頷いて、そしてウレインに聞いた。


「あれはたしかに、魔力で全て賄うと大赤字です。ですが、システムは単純ですので、魔法回路を組み込んで、エネルギーは電力で賄っておりますから……エネルギーコストだけで言えば、ほとんどタダみたいなものですね」

 うん。だんだん分からなくなってきちゃった。


「電気は……タダなんですか?」

 原子力発電所とか、作っちゃったのかな。

 それでもタダとはいかないはず。



「ええ。魔工科学は、魔力の存在のお陰でかなり進んでおりまして。核融合炉の成功に加え、小型化までこぎつけましたから。この王都……商業区の地下に、核融合路を備えております。地球では夢の技術でございましたが」

 私の時代でも、まだ成功していませんでしたよそれ……。


 たしか、ものすごくクリーンに、そして物凄く電気を生み出せると言っていたような。

 ――頭が痛くなってきた。



「それでも、大量の魔力を集める技術は失われてましてなぁ。そのせいで、魔法そのものの理解なんかが追い付いておらんのです」

「レモンドさん。それがなぜ失われたのか、歴史をご存知ですか?」


 もしかしたら、魔族に伝わっている歴史は、人の世界では全く別のものだったり、もしくは伝わっていないかもしれない。

 魔力を暴走させて国ごと滅んだ上に、広大な土地も死なせてしまったことを。



「そ、そりゃあもちろん。科学と歴史は、切っても切れませんで。歴史学専門の者もおりますけぇ、随分と教わったもんです」

 それなら、照らし合わせてみたい。

 けど……。


「あの……話の途中なんですけど。おなかが減ってきちゃったから、その後でもいいですか?」

 頭もパンクしそうだし、ちょっともう限界。




「おもしろい!」「続きが気になる、読みたい!」「今後どうなるの!」

  

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 何卒よろしくお願い致します。  作者: 稲山 裕



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