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【完結】聖女級の治癒力でも、魔族だとバレるのはよくないようです ~その聖女、魔族で魔王の嫁につき~  作者: 稲山 裕


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第二章  十、最高級のホテル



 夢魔の精神魔法を教わりたいのは、魔王さまのために他ならない。

 魔王さまが、二度とうなされたりしないように……夢魔の魔法でどうにか出来るかもしれないから。



 ……そのリズと、会えなくて困っている。

 お昼時の繁華街に、夕方の高級そうなレストラン。

 居そうなところをウロウロとしてみてはいるものの、成果は無い。


 歩き疲れて、ベンチで休憩しながら人ごみを眺めて……ため息をついた。

 待合わせ場所に使われている噴水前は、暗くなっても若い男女がたくさん居る。



「ただいま戻りました。お姉様、ホテルはどうですか? 美味しい食事も出来て、そのまま宿泊もできます」

 少しの間離れていたシェナが、戻ってきてそう言った。

 ここなら強引な輩は少ないだろうからと、私を休ませて聞き込みをしてくれていたのだ。


「そっか! たしかに、最後に良い夢を見せるのに、すぐ泊まれる方が便利なんだ」

 私が浅慮だった。

 というか……最初からホテルで全部済ませると言う発想が、私にはなかった……。

 だって、デートするなら色々とお店を回ったり、休憩でフラッとお茶したり、そういう行程があるものだと思い込み過ぎていた。


「商会が運営しているという案内所で聞いて参りました。食事の後のプランを聞かれて、泊まれる所も、と伝えたら、ならホテルでしょうと」

「凄い。シェナはほんとに有能ね」


「そ、そんな……。え、えっと。最高級のホテルと、少し高めのホテルをいくつか聞いておきました」

「偉い! えらすぎるぅぅ。じゃあ、さっそくいこ。リズなら最高級ホテルに行く気がする」

「私もそう思います」



   **



 ――ここの文明は、日本やアメリカのきらびやかさを参考にしている。

 絶対にそうだ。

 繁華街も全体的な街並みも、メーンストリートはそうした雰囲気を感じさせるものだったから。


 けれど、それらを飛び超えて、最高級ホテルはその荘厳さと異質さを際立たせていた。

「空中……ホテル……?」

「浮いて……ますね」



 それはそれとして先ず、敷地がとんでもなく広い。

 一般人お断りなゲートから、建物まで五百メートルとはいかなくても、かなりの距離がある。


 何台か通って行ったけれど、基本的に車か馬車だった。

 リムジン的な。

 馬車もこう、かなりエレガントで重厚感のある四頭引きで、おいそれと乗れるようなものではなかった。

 でも……一度は乗ってみたい。



 ともかく、その格式高いゲートをくぐるのもはばかられたけれど、特に門兵みたいな人は居なかったので、こっそりと入った。

 入るまでは拒絶されているような緊張があったのに、入って数歩も歩くと……まるで自分がそこの主にでもなったような、特別な気持ちになった。


 車用の道とは別に、歩くのも楽しめるように庭園になっていて、完璧に整備された草花と歩道がある。

 そこを歩くだけで、自分の庭であるような錯覚が起きる。

 選ばれた者に首を垂れるように、低く広く整えられた花たちのお陰だろう。

 芝生の踏み心地も、高級な分厚い、やわらかな絨毯のようで。



 そして、ライトアップされた噴水が静かに、けれど高く高く吹き上がり、間を置いて心地よい水音を立てる。

 パターンをいくつも用意しているらしく、時間を忘れてずっと見てしまいそうだ。


「上から眺めたら、ステキだろうなぁ……」

 浮いているホテルは、高さとしては二十階建てくらいだろうか。

 その、ほぼ最上階くらいまで、噴水が届いているように見えるから。


「この噴水に、かなりの魔力を感じます」

「えっ? あぁ……そういうことかぁ」


 物理的に、あそこまで放水するにはどのくらいの水圧が必要なんだろう、と思っていたけれど。

 殿下は、魔工科学と言っていただろうか。

 着水の音も静かで、なのに、あの高さまで噴き上げるなんて。



 ――いけない。心を奪われていた。

「ごめん、目的を忘れてた。いこう」

「いえ、私も見惚れていました」





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 何卒よろしくお願い致します。  作者: 稲山 裕



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