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【完結】聖女級の治癒力でも、魔族だとバレるのはよくないようです ~その聖女、魔族で魔王の嫁につき~  作者: 稲山 裕


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第二章  三

  **



 そういえば、私は魔王さまのことも、たいして知らないのだと気が付いた。

 小さい頃はどんなだったとか、好きな食べ物とか、趣味とか得意なことなんかも。


「案外、人のことを何も知らないわね……リズのことも全然知らないし」

 先に日常とはかけ離れた訓練やら色々があって、そうして心が繋がるような出来事があったから、その人の色々な「好き」を知らないまま好きになった。

 目を凝らせばそれぞれの頭の上に、優しさか何かを測る『レベル』が見えるのも大きいだろうけど。



「なによ急にぃ。湯船に入ってから黙っちゃうから、サラの元の世界ではそういうものかと思って真似してたのに」

「え、なにそれカワイイ」

 ママと温泉に行った時は、露天風呂だったからずっと空を眺めてたっけ。


「きゃわ……か、かわいいとか、そんなの、当然だし……」

「なになに~? リズってあまり可愛いって言われないタイプ?」


 夜に入ったから周りは真っ暗。その分、星空が綺麗で。

 洗い場の周りを照らす提灯型の光だけが頼りで、少し怖かったけど。



「び、美人系で攻めてたし、その方がリードしやすいから……」

「イイこと聞いちゃった。リズはかなり可愛いって」

 ママも温泉の中だと、少女みたいにはにかんで、パパとの馴れ初めを話していた。


「ちょっと! か、からかわないでよね」

「そんなウブな反応されたら、リズじゃなくても可愛がりたくなるわね~」

 魔王さまのために貞操守ってるとかもそうだったけど……褒められ慣れてない角度があるとか、素直だとか、リズは本当に可愛い人なのだ。

 今だけで、彼女のことをいっぱい知れてしまった。



「これ、魔王さまに言わないでよ? どんな顔したらいいのか、わかんなくなっちゃうから」

 こんなに顔まっ赤なリズを見るのも、初めてかもしれない。


「ふふっ。勝手になんて言わない言わない。でも、一緒に居たら言っちゃうかもだけど?」

「え? 一緒に居ても居なくても言っちゃダメだめよ! 恥ずかしいでしょ、ほんとにさ……」

 絶対に言う。

 言わないと損だよ?


「こんなに可愛い姿見せたら、魔王さまもほっとかないと思うけどな~」

「サラ……いつの間にか尻込みしなくなったわね。何か吹っ切れたっぽい」

 赤い顔のまま、悔し気にじっと私を見つめる様子もかわいらしい。


「そりゃあまぁ、ねぇ……」

 短い間に何度も命を狙われたり、裏切られたりしたせいか……逆に安心できる人には、甘えられるようになってきた。



「ふぅん? 正妻の余裕ってやつかしら?」

 ちょっと違うかもしれない。

 でも、それもあるかも?


 ただ図太く楽しく生きてやろうって、そう思ったのは確かだけど。

 あれ。図太く、だったっけ。

「ふふーん。愛のちからってやつね、きっと」

 これは一番の、本当。


 魔王特効という私の特性が、ちゃんと意味のあるものだったのは、とても支えになっている。

 魔王さまのために、出来ることがあるということ。

 今まではそれがなくて、ここに居てもいいのかなって、けっこう本気で悩んでいたから。



「さすよめだわ……」

「さすよめ?」

 聞き慣れない、いやむしろ聞き慣れた感のある言葉。


「ええ。最近、王都では略すのが流行ってるのよぉ。さすがは嫁ね、ってのを略したのよ」

 それ、合っているのだろうか。というか――。

「……どこの転生者が流行らせたんだか」




「おもしろい!」「続きが気になる、読みたい!」「今後どうなるの!」

  

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 何卒よろしくお願い致します。  作者: 稲山 裕



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