87話 唯一の生存者
2057年 エクストラエナジー
只、風が吹いていた。
渋谷ショーンは、世界で只一人の生物であった。
ショーンは、伸びた髪を後ろで結き、探した。
誰かいないか?と。
そんな日々を一年以上過ごしていた。
車で走り回り、生存者、動物を探した事もあったが、誰もいないのである。
「本当に俺一人なんだな‥おーい」
只、風が吹いている。
ショーンは、あの日の事を思いだしていた。
〝気づいて〟確かに、キーシャらしい女性は言っていた。
久しぶりにエクストラエナジーに帰ってきたショーンは、地下施設を見回った。
地下3階には、白川美鈴らしき、白骨遺体ともう一つ遺体がある。
〝基軸?白川の髪を基軸にしたらどうなるんだ?〟
ふと、そんな疑問が湧いてきた。
ショーンは、残っている白骨遺体から、髪を1本取った。
ショーンは、タイムエッグの放置されている、タイムカプセルスタジアムに行く。
タイムエッグをまじまじと見る。
脇にある。ボタンの様な物を押すと、〝バシャ〟と
一本の試験管が出てきた。
よく見ると中に一本の〝髪の毛〟が入っている。
ショーンは、試験管を見つめ、〝これが、俺の髪の毛 基軸〟
ショーンは、〝なるようななるさ!〟と試験管に白川美鈴の髪の毛を入れ、タイムエッグに戻した。
ショーンは〝タイムエッグ〟の起動ボタンを押す。
タイムエッグは、唸りを上げ、やがて青白い光を放った。
ショーンが気がつくと、タイムカプセルの中にいた。
タイムカプセルは、カウントダウンされている。
後30秒のところで、ショーンは非常停止を押し、
カプセルを開けた。
「何かあったんですか?ショーンさん」
近寄る担当者は、かつてのエクストラエナジーの制服を着ている。
ショーンは、担当者に「今!何年だ⁈」と詰め寄る。
「今、2047年ですよ!どうしたっていうんですか?」と慌てて担当者は答える。
そこには、かつてのエクストラエナジーのタイムカプセルスタジアムが広がっていた。
ショーンは、担当者に聞く「俺は何回目のタイムトラベルだ⁈」と。
担当者は、「3回目ですよ!お願いですから、
新種の恐竜の臓器を!」と答える。
ショーンはタイムカプセルから出ると、
「辞めた」
そう一言言ってタイムカプセルスタジアムを後にした。




