67話 行商人
施設長西田と〝生体部門〟リーダーの白川美鈴は、話あっていた。
二人とも、〝触ってはならない話題〟をお互い気を使い話す。
白川が「どうする?キーシャちゃんの事?」と煙草をふかしながら話す。
西田は、「どうするも何も、普通に接するよ」と白川が何を考えているかわからなかったが、敢えて普通にと、言った。
白川は、「ジョーカーの報告にあった、〝片目2号〟を未来から送り込んだのが、本当にキーシャちゃんなら、〝ササキ〟の作った薬品が、〝片目〟と関係するなら、タイムパラドックスよ!片目の細胞さえなければ、こんな世界にならなかった、こんな世界にならないなら、キーシャちゃんは〝片目〟を太古に送り込まない!」と煙草を思いっきり吸い込み、西田に詰問する。
西田は、「ようわからん!〝ニワトリが先か卵が先か?〟」そう言って、手帳をペラペラとめくる。
西田は、続けて「要は、キーシャちゃんが、未来で、リーダー的存在になると言うことは、想像できる」とあくまでも、普通に接するという姿勢であった。
白川は、「まあ、確かに〝片目〟を送りこんだのが、キーシャちゃんて確証はないし、隔離しようが
〝今〟が変わるとは思えないし‥」
「〝隔離〟!そんなことは、許さん!だいたい70年後の事がわかるか⁈もともと悪いなら、〝タイムカプセル〟を造った事だ!」と西田は、声を荒げた。
そんな部屋にノックがする。
「施設長、行商人が来ましたが?」と西田の不機嫌さに、職員が恐る恐る話かける。
西田は、「〝魚太郎〟だな!地下まで、車を入れろ!子供達にも見せてやりたい!皆を呼んでくれ!」と指示を出した。
〝魚太郎〟のトラックは、施設の地下駐車場に着いた。
トラックから、角刈りの背の高い筋骨隆々の男性がおりる。
「まいど、施設長!」と顔の割に高い声を出す。
トラックの〝ウィング〟を開けると所狭しと、食料、お菓子、武器、機材などが並ぶ。
萬屋であった。
〝帰ってきたメンバー〟は、目を輝かせ商品を見る!
「好きなものを取りなさい!」と西田は笑顔で皆に声をかける。
魚太郎は、「施設長!いいんですか?〝ツケ〟も大分溜まってますよ!」といぶかしげである。
西田は、「いいんだ、明後日にでも集金に来い、ゼニーのアテがあってな!」と魚太郎に説明する。
魚太郎は、「なんです?羽振りがよくなったんですか?だったら、見てもらいたいものがあります!」
と西田を引き連れ後部にいった。




