65話 孤児
翌日、ジョーカーを案内役として、ショーン、大輝、可奈、理沙、紗理奈は、〝月地〟へ向かった。
ジョーカーから説明されたのは、〝月地〟で手に入らない物は無く、また、取り引きされない物も無かった。
〝月地〟には、様々な人種が居た。
恐竜からの守りを生業とする用心棒、商人、漁師、飲み屋を経営する者、博打の胴元、売春婦、様々な人種が集まる、中心地であった。
その中でも、〝銭バア〟は、物の流通、〝ゼニー〟という通貨を管理する重要人物であった。
〝銭バア〟に手に入れられない物は無く、〝ブルー〟との取り引きも噂される言わば闇商人であった。
ジョーカー達は、〝月地〟の門を潜った。
ゼニーの元なる、恐竜の臓器は、冷凍保存のケースに入れられ、大輝と紗理奈が大事に持っていた。
ジョーカー達には、沢山の商売人が寄ってくる。
食事を売るもの、武器を売るもの、春を売るものなどである。
屋台は1000軒を越え、もはや前にも中々進めない状況であった。
そんな時、「泥棒!返せ!」と1人の痩せっぽちの少年が倒れ、大輝達に「取り返してくれ!店の売上なんです!」と懇願する。
5メートルくらい先に泥棒らしき青年が、人をかき分け、進む!
「待ってろ!」と大輝は青年を追いかけて、やがて捕まえた!
「返せ!あの少年の金を!」と首を掴む!
「イテテ!わかった!わかった!返す!」と素直に
少年から取ったであろう〝財布〟を出した。
「このコソ泥が!」と捨て台詞を吐き、少年の元へ戻った。
ジョーカー達も大輝に気を取られていた。
大輝が戻ると少年が居ないのである!
冷凍ケースと共に!
ジョーカーは、「やられた‥」と地面を蹴飛ばした。
大輝のケースには、ヴェロキラプトルの臓器が入っていた!1番高価なものである。
皆で、少年を探したが、全く手がかりはなかった。
裏路地
「ラッパ!俺最高の演技だよな!ラッパ」とさっきの少年が、コソ泥役の青年に褒めて欲しがる。
ラッパは、「スジ!今日の上がりはもしかすると〝恐竜〟だぞ!金になる!」そう言って頭を撫でた。




