49話 遺伝子
2050年 エクストラエナジー 施設
それは、突然起きた。
青白い光と共に一台のタイムカプセルが戻ったのであった。
その場に居た作業員達に混乱が起きた。
誰かが「警報をならせ!全員防護作業着に着替えろ!」と叫ぶ。
施設には、警報がなる!
男は、執務室で、独りコーヒーを飲んでいた。
この男は、西田繁タイムカプセルの施設の施設長である。
西田は、50代で、技術者上がりであった。
エクストラエナジーには、主にタイムカプセルや武器のハードに携わる部門と〝恐竜〟の遺伝子でクローンを作る、生体部門に分かれていた。
ハード部門と生体部門には、確執があった。
西田は、ハードからの出身であった。
その西田に連絡が入る。
「施設長!帰って、帰ってきました!」
西田は、「何!ジョーカーか?無事か?」と興奮する。
「まだわかりません!防護作業着に着替えてお越しください!」と所員は言う。
西田は、「わかった」とだけ言って、急いで着替えを始めた。
防護作業着に着替えた作業員が、タイムカプセルを開ける。
中には瀕死の大輝がいるのである。
作業員から、「怪我人がいる!救急班を呼べ!」
と声があがる。
大輝は、救急班に運ばれ緊急手術となった。
作業員達は、タイムカプセル内の有害部質、ウィルスなどの測定を始める。
中にある、〝片目〟の指の一部も生体部門により、
回収された。
生体部門も、カプセル内に、何か無いか調査を始める。
全体を見守る西田の元へ、大輝の握っていた、ジョーカーの〝ヴォイスレコーダー〟が届けられる。
西田は、所員に保存と早急に内容を知らせるよう指示をだした。
そんな時、生体部門の作業員が、大輝の太刀を回収しようとした。
西田は、「待て!それは、ハード部門が回収する!」と止めた。
生体部門の作業員は、「わかりました」と言って、カプセルに戻した。
作業員は、太刀を戻す際に、太刀に〝肉片〟が付いているのをみつけ、皆に気づかれないよう、試験管に取り入れ、ポケットにしまった。
その〝肉片〟は、片目の〝脳〟の一部であった。
この肉片が次の悲劇の元凶となるのである。
〝肉片〟を持ち出した作業員のネームカードには、
〝ササキ〟と書かれていた。




