都市の一大イベント
ヒーゼンに今度は向かうことになった俺達はかなりの急ぎ足で進みわずか2日でついてしまた。
アミ曰く黒ローブが黒幕に報告した後で着いてからでは都市が防御を固めてしまい迂闊にもはいることができなくなるとのこと。
確かに、それだけ大物の人物なら入門しようとする人物を検査することをより厳重にする様指示をすることも簡単そうだ。
そうなる前に俺達は何とかヒーゼンの中に入ることができた。
ここヒーゼンは主に軍隊を連携することを重視する兵隊を育成する訓練学校が建っていることで有名で名だたる兵士達がその学校の卒業生だったりする。
さらには優秀な生徒ほど魔法の教育を受け武器に纏わせより強くなる様訓練させる様だ。
そう言った点でこの都市は人間の国の要となる軍事都市になるわけだ。
街を歩いても屈強な兵士が歩いておりこれでは黒幕を探しても俺達は無事に生き残るlことができるのか少し不安になってきた。
「なあアミ、あの時の黒ローブについて何か知っていたこととかあったか?」
「いえ、私もどういった人物なのかわかりませんが、もしローブシンに肉体強化の魔法をしていたのがその人物だったならばそれを付き従わせる人はかなりの権力者だとわかります。」
何でも肉体強化の魔法は四つの属性とは違い万能型の魔法に分類される様で行使できる人物が数少ないようだ。
どんな戦闘でも必ず一人、若しくは複数人いるだけでも戦況をひっくり返すほどかなり重宝されるようだ。
そんな人物を雇えるのはそれこそこの都市でも権力者の中でもさらに上の人物だそうだ。
「そんなにお偉い差が進めている計画ということはかなりヤカタ町での出来事は重要視していたのかもな。」
「はい、私もそう思います。最も魔族との近いあの町で軍事拡大と支配領域の拡充をしたかったのでしょう。そして今頃は私達を探しどのように処分するか考えているのでしょう。」
そうなれば、やはり相手の出方を待つほかないわかだが、相手の戦力がわからない以上やはり相手の出方次第になる。
そう思い、街の目立つところに大きなポスターが貼られていた。
よく見てみると訓練学校が開催している訓練生同士の模擬戦のようだ。
四つの訓練学校が互いの代表者同士で戦い優勝を決めるようだ。
「あ、私これ知っています。」
と、アミがまた少し楽しげにポスターを見て喋り出した。
「この大会は人間の国ではとても有名な行事の一つで優勝者になった人は多額の賞金と王国の騎士になれる資格を与えられるほど栄誉あるものです。」
王国の騎士なるどころか入ることすら難しい王国の騎士になれるのだから訓練生もこの日のために日々訓練を重ねているのだと。
そしてそれがこの都市にある闘技場で行われるそうなので他の都市からも沢山の人が訪れそれを観戦するようだ。
「恐らく訓練学校の校長といったこの都市では名だたる権力者も観戦するようなので黒幕ももしかしたらその闘技場に来るかもしれません。」
なんでも、この都市は軍事拡大として訓練学校はかなりの権力を保有し校長達が王国に戦力拡大の考案を提出したりと、かなり優遇されている人物達がその地位にいると。
「じゃあ黒幕の存在はその校長達の誰かかもしれないと?」
「可能性としてはかなり高いと思います。」
「なるほどここに長く滞在することもできないし、あっちが表立って出てくるならこっちとしては願ったり叶ったりだからな。俺達もその闘技場に向かおうか。」
「はい。」
そして俺達はもうすぐ開かれるその戦いの観戦と同時に黒幕の正体を探るよう行動を始めた。