第2話(^ω^)地下牢にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい
2 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2020/08/09(日) 21:00:00.00 ID:1399336
■ 魔界/魔王城─地下牢へと続く階段 ■
(・∀・)「この階段降りたところが地下牢です。
今日からそこで寝泊まりしてください」
(^ω^)「だから俺、地下牢は嫌だって言ったじゃん」
('A`)「お前に選択権なんざねェーんだよ」
(^ω^)「せめて塔の最上階とかさ」
('A`)「『せめて』が厚かましすぎるわ」
(^ω^)「でも、どうせ客室余ってんでしょ?魔王の人望無さそうだし」
('A`)「は、はぁッ!?あるし、超あるしッ!
何を以て人望が無いとか適当ぬかしてんの?」
(^ω^)「妻と娘が実家に帰ってるところ」
('A`)「……」
(;A;)「……」
(・∀・)「あんまり傷つけないでください。この人絡み酒なんですよ」
(^ω^)「分かった分かった」
(・∀・)「あと、魔王様は意外と人望がありますよ?」
('A`)「意外って何だ!意外って!魔王なんか人望なきゃやってられんわ!」
(^ω^)「どうせ金でもばら撒いてんだろ?」
('A`)「バーカ!そんなもん当然だ!その上での話だよ!」
(・∀・)「魔王様は叩けば叩くほどお金を出してくれるので、
地方の有力魔族がよく金を集りにきます」
(^ω^)「やっぱり金じゃねぇか」
('A`)「ち……ちがわい!俺は強くてカリスマなんだ!なぁ、側近!?」
(・∀・)「まぁ、結局人は集まってきてるし、力が強いのは事実ですね」
('A`)「だぁろー!?ほら転生者、そうだとよ!見たかバーカ!」
(^ω^)「……ちょっと待って。タンマタンマ」
('A`)「ん?」
(^ω^)「やっぱり何でお前幼女じゃないん?」
('A`)「な、なに言ってんだお前気色の悪い!」
(^ω^)「いや、絶対そうでしょ!?
人望はあんまりないけど力は強くてプライドも高い、けど心が弱い!
これは幼女魔王でなきゃ成立しないの!分かる??
あ、ここでいう幼女は勿論合法ロリの方だからな!異論は認める!」
(^ω^)「なのに、なんでお前おっさんなんだよッ!!!!!!!!」
('A`)「なんで、って言われても……」
(・∀・)「別に魔王様もなりたくておっさんになった訳じゃありませんし……」
(^ω^)「やり直せ!幼女になってやり直せ!」
('A`)「仮に俺が幼女になったとして、その中身はおっさんなんだが……
それは良いのか?」
(^ω^)「男の娘が嫌いな男性などこの世には存在しません」
('A`)「お前の世、歪んでんな」
(・∀・)「魔王様、変化の魔術が使えたはずでは?」
(^ω^)「マジでッ!?見ーたーい!見ーたーいッ!
魔王のカワイイ姿見ーたーいッ!」
('A`)「キモい。死ねカス。死んでも嫌じゃ」
(^ω^)「いいじゃん減るもんじゃあるまいし。あ、いや、減るか。2つ」
('A`)「お前地下牢にブチ込むぞ」
(^ω^)「残念!今からブチ込まれるところでした!」
('A`)「そうだった。じゃあ打首にするか」
(・∀・)「残念ですが魔王様。
転生者は生者と死者の境に居る存在ですので、殺すのは不可能かと」
(^ω^)「うはwwww死なないとか俺最強wwwwテラワロスwwww」
(・∀・)「なので瓶詰めとかはどうでしょうか」
(^ω^)「マジすんませんでした」
('A`)「……いや、瓶詰めはさすがの俺も引くわ。
なんかもういいや。コイツの相手すると精神が削られる」
(・∀・)「御意に。それでは転生者。ここがお前の住むことになる地下牢です」
ギギギ……
(・∀・)「どうだ?なかなかにいいところだろう?」
(^ω^)「まぁ、たしかに……思ったより広いけども……」
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(^ω^)「なんでバーカウンターがあるん?」
('A`)「バーって地下にあるイメージあるだろ?」
(^ω^)「普通に地上階にもあると思うけど……って、僕はバーカウンターが
地下にある理由ではなく、地下牢にバーカウンターがある理由を
訊いているんだけど?僕の日本語ってそんなに難しかったかな?」
(・∀・)「この地下牢は使わなくなったバーを改造して作ったんですよ」
(^ω^)「使わなくなったバーを改造して地下牢を作る匠の遊び心が、
僕は心配でならない」
('A`)「いや、別に発注どおりだし」
(・∀・)「この魔王城、元々ホテルだった建物を購入したものなんです」
(^ω^)「【速報】魔王城、まさかの居抜き物件」
('A`)「別にいいだろ。丁度見た目もお城っぽかったし。
さぁて、今日からここがお前の部屋だ。
ちなみに魔王城の朝食は7:00~9:00に一階の食堂。
バイキング形式だからな」
(・∀・)「これ、取り合えず一ヶ月分の朝食券です。
失くしても再発行できないのでご注意ください」
(^ω^)「ガチでホテルじゃねぇか」
(・∀・)「ええ。魔王城は魔界の中央政府機関ですが、
副業として一部客室を一般公開しているんですよ」
(^ω^)「ガチでホテルだったじゃねぇか」
('A`)「……あ、忘れてた。お前、明日は魔王城最上階で魔界四天王を集めた
極秘会議が開かれるからな。絶対来んなよ。
朝食食ったらすぐに地下牢に帰って寝てろ。いいな?」
(^ω^)「魔王様。ここだけの話、極秘なら言わない方がいいっすよ?」
→つづく
バーカウンター付きの地下牢に軟禁されることになった(^ω^)!
でも、なんか自由に動けるっぽいから、明日は早速四天王とやらに会ってみようと思う(^ω^)!
次回、(^ω^)「魔界四天王参上!」