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自殺転生〜死そして生へ〜  作者: 月山
姫そして王国へ
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〜眠るモノ〜

火を絶やさないために、ルウンは夜通し起きていることにした、アリスは交代制を希望したが、ルウンがそれを即座に否定し断固として寝ないことを宣言すると、アリスも一緒に起きていると言い出し、こちらも相当な頑固で譲る気がない。しかし、気持ちの頑固さも三大欲求のうちの睡眠欲には抗うことが出来ず、とてつもなくかわいい寝顔をこちらに向けながら眠っている。最初は対面的に座っていたのだが、アリスがこっくりと船を漕ぎ出し、右腕を伸ばした状態で枕のようにして倒れた段階で、ルウンに向けて純白の生地を足の間から覗かせていたので、さすがの奥手なルウンも理性の壁を簡単に壊してしまいそうで、慌てて『蜘蛛糸』スキルでつくったブランケットを体全体に掛け、ほっと一息ついていた。


「しかし、本当に眠くなったりしないんだな…なんか不思議な感じだ」


これに関してはすでに結論は出ているのだが、不思議に思うことは、不思議に思うのだ。頭の中に天の声が聞こえる、それはこの世界の一般常識であり、レベルの上昇やスキルの獲得なんかは、全てこの天の声で知らされるのだ。ステータスを確認したいなら、頭の中で念じると、天の声が伝えてくれる。そのことをライビットの肉を食べていたアリスから聞いたルウンは、肉を食べながらステータスを確認していた。


スキルやステータスなんかは、前に聞いていたモノと同じだったのだが、称号だけは少し違った、いや、正確にいえば、称号について天の声に尋ねると、より詳しい説明をしてくれるのだ。


ルウンが持っている称号は2つある。

一つは盗賊を追い払うのに用いた

『力を司る者』これは、同名のスキルを付与させ、さらに自分よりもステータスの低い存在に対して『威圧』のスキルと同等の効果を与えることが出来る。

というものだった、そしてもう一つ、ルウンの筋力ステータスを跳ね上げているスキル『脳筋』の大元である、称号『脳筋』は、睡眠をとらなくても身体機能や精神に支障を起こさない、体力が無限に続く、部位欠損時ステータスを30%アップ、反射反応速度が通常時の5倍、スキルの使用時間無限、魔法、記憶系、思考系スキルの習得不可、魔力の保持不可、と言ったかなり規格外の力を有していた。


少しだけアリスの寝顔に見惚れ、見えない空を仰ぎ、ふぅっと息を吐く。気温は低くなく、村の方では少し暑いかなっといった感じだったが、森の中のせいか先ほどからずっと心地よい気温に保たれていた。


この世界にきて、まだ1日も経っていないのだが、すでに前の世界に未練など無く、この世界でどうやって楽しく生こうかと、考えていた。目下の目標として何を立てればいいのだろう…せっかくチートな力を手にしたのだ、犯罪に手を染めたいとは思わないが、この力を確かめる、試せることがしたいと思うのは必然ではないだろうか。


それならばと、自己紹介された時言っていた冒険者ランクというものを、アリスが起きた時詳しく聞いてみようと思った。ルウンの想像が正しければそれはきっと、ギルド的な物で、依頼をうけるなり、昇格試験をうけるなりしてランクが上がっていくのだろうと想像出来る。もし、そうであるなら、腕試しとして格好の舞台となるだろう。


ルウンは『五感強化』を使用し続け、辺りの警戒に当たっていたが、『力を司る者』による威圧を常に放っていたためか、ネズミ一匹すら威圧の範囲を立ち入ろうとはせず、さっきの盗賊とは別の盗賊がルウンたちを襲おうとしたのか、それともねぐらか何かがこの森にあるのか知らないが、ルウンの威圧範囲内に踏み込んだ途端、全員がぶっ倒れてそのままルウンたちが旅立つ朝になっても目覚めなかった。


太陽が昇りわずかに太陽の光が森のなkに届く。


「おい、起きろアリス!流石に寝すぎだと思うんだ」


体感時間と太陽の傾きから、アリスが寝てしまってから9時間は経過している。正直途中から寝相が悪くなったり、(いびき)をかくのかもと思っていたのだが、終始美少女補正なのか微動だにせず寝続けていた、しかしルウンには予定があり、それにはアリスの情報が不可欠なのでそろそいいだろう、ということでアリスの肩を揺らし声をかける


「ふにゅぅ」


可愛らしい声とともにブランケットを持って体を起こし、辺りをキョロキョロする。そしてルウンと目があうと手でおいでおいでとジェスチャーし、頭にハテナマークを浮かべて近づくと、唐突にアリスは服を脱ぎ出した。あっという間に下着姿になるアリス。寝起きのせいなのか、少しほおが赤らんでおり、肌の白さが一層際立つ。大事なところと足以外素肌を表に出し、服の上からでも存在感を持っていた双丘は、露わになった今では圧倒的破壊力を持ち少しでも動けば張りのあるそれは、ぷるんという効果音がつきそうなほど滑らかに揺れる


「私の召し物はどこだ?」


ルウンがどんなに強固な理性を持っていたとしても、アリスの今の姿に目を背けることができず、じっと見つめていたところに、アリスからの指示が飛び、慌てて『蜘蛛糸』で真っ白いローブを作り出し、アリスに着せ、手を引いて水辺へと連れて行った。

 

「ぷはぁ!冷たいですね!」


水をすくって顔を洗ったアリスの第一声がそれだった、声のトーンは先ほどと全く違いやっと起きたのだと理解した。


「おはよう、アリス」

「おはようございます、ルウン。あ…やはり一日中起きていたんですね。ごめんなさい結局寝てしまって」


未だに燃え続けている焚き火と、そこに積まれている少なくない灰を見て申し訳なさそうに言っているが、ルウンは夜通しの警戒による疲れなど、すでに残っておらず、寧ろ好調であると言ってもいい。


「大丈夫だよ、俺はそういうの平気だから、それよりもアリス、俺冒険者になろうと思うんだ」


ルウンのセリフに、再び驚きと喜びの表情を見せたアリスは、自分の着ているローブについて説明を求め、顔を真っ赤にして謝るというテンプレを行った後、ルウンを冒険者に関することが集まる、冒険者集会所へと案内を始める。


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