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自殺転生〜死そして生へ〜  作者: 月山
勇者そして魔王へ
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〜戦闘を好むモノ〜

カノンは止まることなく、何度も何度もアネルに向かってチェーンソーを振り降ろす。

「ひゃはははは〜アネルおねぇ様!早く死んでくださいよ〜!!!!」

狂気に満ちた言葉には既にカノンの感情は含まれておらず、ただ言葉を吐き出し武器を振るう人形と化していた。計算などされていない単調な攻撃がいくらエネルギー任せの破壊力があろうとも、アネルの前では全くの無意味であり、受け止めることなく全て躱して見せた。

「ごめんね、カノン」

アネルは既に正気を持たず言葉を聞くこともないカノンに謝罪した。アネルはとめどなく襲ってくるチェーンソーの攻撃を避けながらも、細剣(レイピア)に力を込め、光を一層強くさせる。

「許してなんて言わない、でもせめて…」

涙を流しながら放たれた、渾身の突きは、一直線にカノンの心臓を貫き細剣(レイピア)よりも大きな穴をカノンの体に空けた。当然天使であろうとも死を免れない致命傷。それを受けたカノンの表情は殺意と憎しみで埋め尽くされた先ほどの表情とは打って変わって、穏やかな微笑みを浮かべていた。

「アネルお姉様、ごめんねバカな妹で。この服とか好きだったよ」

そう言葉を残して死んでいった。カノンの口から出てきた魂は、自然とアネルに近づいていき、アネルもそれを何かと疑うことなく受け入れた。





ハーブは疑問を抱いていた。どうして天使であり、アネルのいなくなったこの天界(ハルスライン)で最強といっても過言ではない実力を持っていると自信を持って言えるほどの力を有している自分が、たかが人間や悪魔程度に追い込まれているのかわからないでいた。

よもや、たった一人のスキルの影響で、全員が全員の特徴的なスキルを持っているということが、ハーブの計算を狂わせていた。

「私のスキルの真偽がどうであれ、躱せなければ意味がないですよ」

そういって放った、直接的な攻撃も膨大なエネルギーを使いまくって放った遠距離攻撃もことごとく当たらなくなってしまった。さらに初めの一撃で潰したはずのバイラも多少ふらつきを見せているが、戦闘に参加できるほどにまで回復しているのも驚きであった、どう見ても回復に使えるほどのエネルギー量は所持していないはずなのに。しかし、それもルウンの持つ『OFAAFO』が解決する。当然対象者としているのはこのメンバー全員であり、その中にいるバガスが持つ『超回復』が全員の回復力を跳ね上げさせていた。

「どういう仕掛けか知りませんが、お前たちが強く無駄に頑丈でしぶといということが分かりました。」

「だ、だいたいわかりました」

突然バイラが前に出てきて、息をあらくしてそれを落ち着かせるように胸に手を当てる。その瞳はハーブを分析していた。イメージによる伝達ができるのにもかかわらず、口にて説明するのは、ただ単に思考がしっかり定まらず、正確に伝えられないと感じたからである。

「このハーブと名乗る天使の実力はアネル様と同等くらいです、直接戦闘能力は相当高く、魔法系も強力です。しかし時を止めることはできていません、それを錯覚させているのは、おそらく分身…いや、あれも実体であると判断します。しかしその分身の持つエネルギー量や構成の難度の高さから推定するに、最大でも1体しか作れなさそうですね。それと透明化を併用させることで、時を止めて移動し、攻撃をした躱したをしていたのだと推測します。」

バイラのもともと持っていた『究極超感覚(ウルティムセンス)』とディータの持っている『分析者』の併用によって相手を完全に分析することに成功していた。やはりスキルの使用には得手不得手があるようで、ルウンではどう頑張ってもそこまでの分析結果は見いだせない。

「随分とこの短時間で調べられたものですね。しかしそれがあっているかどうかはお答え致しません」

でしょうね、と心の中で思っていたルウンだったが、分析ではなく推測でもほとんど同じ考えだったために、どういった戦いをすればいいのか思考していた。しかしルウンが結論を出し指示を出す前に、バイラとディオス、リリナが武器を構えていた。


ディオスはハンマーを振りかぶり、柄の部分を伸縮させて距離感をつかませないように連撃する、放った後に最短まで短くすれば次撃への隙を大幅に減らせる、しかしそれでも大ぶりになってしまい、振り終わったあとには大きな隙を生んでしまう。その間を突かれないように、リリナは如意棒を目にも留まらぬ速さで伸縮を利用した突きを放つ。その連打を裁く際に生まれる死角に潜み、ここぞという時にバイラは剣でも持って攻撃を放つ。

「っく…」

うめき声?そう思ったルウンの考えは即座に否定される

「くっくっくっく!!!久しぶりに血が湧きますねぇ!!!「よけろぉおおお!!!」死になさい!!!!」

ハーブの叫びにルウンの叫びと地を蹴りだす、それと同時にハーブの持っている直剣が煌めき、瞬いた。美しく空気中に残る軌道が幾重も3人を切り刻んだ。とっさにディオスがバイラの腕を掴んで自分の後ろに引っ張ったことにより、ディオスとリリナは相当なダメージを受けたが、バイラは顔や腕などに浅い傷ができた程度で、今の状況下なら数秒で回復するものだったが、バイラの盾となったリリナや救ったディオスは腕が落ちたり、胴が切れていたりして相当な重症であった。

「もっと楽しみましょう?」

不気味に笑うハーブの体からは、エネルギーの他に背筋が凍りつくような雰囲気が醸し出されていた。それを見て、戦おうと構えたルウンを抑えて、前に出るは、聖魔混合破創刀(カオスソード)をてにした、バガスだった。

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